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テーマ:塾の先生のページ(7608)
カテゴリ:まじめな教育論
広島県は首都圏・関西圏並みに中学受験が盛んな県だが、東部と西部の私立中学受験事情は大きな違いがある。
私の塾は広島県東部にあるが、私の目から見ると広島市を中心とする県西部には、大学の進学実績があり個性あふれる中高一貫校がたくさんあるように見える。広島大附属(皆実本校)・広島学院・修道・広島城北・工業大附属・ノートルダム清心・広島女学院など、まさによりどりみどり。選択の幅が非常に大きい。 しかしその一方で、福山市を中心とする県東部は、実績ある中高一貫校の数が限られている。 広島大附属福山・暁の星・近大附属・・・ あとは? う~ん・・・ 如水館が最近がんばっているが、県東部の学校の層は極めて薄いと言わざるを得ない。 県西部なら、もし広島大附属に不合格になっても、広島学院・修道を選択することができる。進学実績では広島学院がずば抜けているので、はなから私立一本に目標を絞ることもできる。 ところが、県東部は附属福山の一人勝ち状態で、附属に対抗する私立中学がない。 県西部では勉強が得意な子供はそれぞれ「学院」「修道」「附属(=皆実の附属)」「清心」と志望校は微妙に違うのに、広島県東部では男女とも勉強ができる子は、判を押したように志望校が附属福山である。 県東部では「附属(=附属福山)」に合格することがステイタスであり、大袈裟な言い方かもしれませんが、将来の安定につながる礎になっています。 高校野球選手の目標が甲子園であるように、県東部で中学受験する子供の目標が「附属」一本槍になっている。価値観が「附属」で凝り固まっていると言ってもいいだろう。 暁の星と近大附属にもう少し頑張ってもらいたいのだが、両校ともに大学進学実績では附属福山に水をあけられている。 そんな事情もあり、附属福山に不合格になったらどの中学校に通っていいのか、正直言って迷う。公立中学に通って、高校受験でもう一回チャレンジする子も数多くいる。 一番かわいそうなのは、附属福山に学科で合格したのに、抽選で落とされた子だ。附属福山に進学できなかったら、中学受験に命を張ってきた子供は行き場を失う。だから附属福山の抽選会場は、くじに外れた親子が抱き合って悔し涙を流す阿鼻叫喚の世界である。 では附属福山中学に不合格になったら、いったいどの中学へ行けばいいのか? 私が子供を持つ身であれば、男の子なら公立中学に通って、再度高校で附属にチャレンジするか、北高を目指すという選択肢を取るだろう。 公立中学は以前にまして、中学校の先生方の努力で状況が大幅に改善されている。6~7年前までは公立中学のトイレが喫煙所だったり、校庭にバイクが走っていたり絶望的な教育環境だったが、今ではそんなことはない。どれだけ現場の先生が 熱心に指導されたか、頭の下がる思いがする。 だから公立中学に通いながら、友人とだべる塾ではなくて、しっかり応用力をつけてくれる塾を選び、3年後の捲土重来を期すのが最高のパターンだと私は思う。 男子校で附属に代わる学校は正直言ってない。 女の子だったら断然暁の星だ。英語教育の熱心さは非の打ち所がないし、生活指導の素晴らしさも特筆ものだ。また大学の推薦入試制度も充実していて、進学への面倒見も素晴らしい。 以上はあくまで私の個人的意見である。進路についてはいろんな人の意見を聞いていただきたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/04/18 12:36:39 PM
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