「どろろ」
原作:手塚治虫監督:塩田明彦出演:妻夫木聡、柴咲コウ、中井貴一、原田芳雄醍醐景光(中井貴一)は天下取りと引き換えに、産まれて来る自分の子供を48体の魔物に差し出した。赤ん坊は身体の48箇所を欠損したヒルコで生まれ殺されそうになるが、母(原田美枝子)が川に流す。医師(原田芳雄)に拾われた赤ん坊・百鬼丸は仮の身体を与えられ成長する。百鬼丸は育ての親の医師が死んだ後、自分の身体を取り戻す旅に出た。魔物を倒すと奪われた48箇所の身体がひとつずつ復活して行くのだ。旅の途中でこそ泥のどろろと出会う。どろろは百鬼丸の妖刀を狙い、ともに旅をする事になる。ふたりの旅を見守る琵琶法師(中村嘉葎雄)、母親との再会。そしてついに、父・景光との対決の時が来た。---------------------------------------------------------------取り戻した身体は24部位、あと半分って…続編作るんですか?w でも漫画かアニメかでは、父の景光が最後の魔物だったはず。もうそれ倒しちゃったし、どうなるの?実は生きてましたパターン?(笑) 魔王となり甦る?心臓を取り戻したら、不死身じゃなくなるのでは? 心臓は最後の方が良かったと思うけど…原田芳雄の医師はスゴイ(笑) 凄い技術だ、フランケンシュタイン博士並みだ。内臓だって作っちゃうんだから。とっても良い味出してました。彼はアニメでも医師の声をあてたのではなかったかしら?土屋アンナは眉毛がなかったので、最初一瞬小池栄子かと思いました。面白かったですw瑛太は良い俳優になりつつありますね。でも妻夫木、柴咲、瑛太と3名が同じフレームに納まると、テレビドラマを思い出してしまいます。その3名のシーンに入って来たのが、中井景光。やはり巧い人は違いますね、もう一瞬で、すべてを持って行きました。立ち去る後ろ姿でさえ、引き込まれます。彼だけに目が行くんですよ。妻夫木くんも、巧くなりました。色気が出て来たね。柴咲コウはバトルロワイヤルで目を惹いてから、ずっと見て来ました。でも今回は台詞が早口でしっかり言えてないというか、こちらが聴き取れないところが何箇所かありました。全体的には長かったかな。魔物との闘いを少し省略して138分でしたが、草原から城が見えた場面の付近で、もっと削られたのでは? せめて130分には出来たと思うけど…ニュージーランドの自然は素晴らしかった。日本にはない色合いでした。どこかに放牧された羊が映りこんでいないかと探してしまいましたが。そして肝臓が出て来た時は、笑ってしまいましたwアクション監督がチン・シウトン。彼の手がけた映画と同じ闘い方が出て来ます。原作には、手塚氏が自分の作品の全体的なテーマともしていた 「自分探し」 と 「成長」 が描かれています。戦争へのメッセージも重い。親に捨てられた百鬼丸と親を失ったどろろの成長物語です。ずっと昔に読んだけど、またちゃんと読みたくなりました。大人になってから読むとまた違った感じ方ができるし。原作は途中まででしたよね、この映画みたいに。世界20ヶ国以上で配給されるようですので、映画も観ておいてもよろしいかと。鑑賞後に、深い原作を読むと良いと思います。【 「どろろ」 試写会:有楽町朝日ホール 】「原作漫画本」 「文庫版」「小説どろろ改訂新版」「ノベライズ」