ちゃと・まっし~ぐ~ら~!

2006/07/13(木)02:43

意外性の真相

イギリス(99)

イギリスの携帯電話は不恰好だ。と思う。 日本のような、まるで化粧品のコンパクトみたいにすっきり2つ折れになる携帯電話というのもまだ少ない。 なんだかごつごつしたデザインが多いし、見た目もすっきりしていない。 最近は一応、写真が取れたりする携帯も出てきているが、もともとこっちではテキストと呼ぶSMS形式のもの以外、まともなメールはできない(最近はできるやつ、あるのかな…) 私自身は電話というものにだいたい興味がないもので、わざわざ高いお金を払って旗手変更する気もなく、かれこれ6~7年使っている携帯は写真が取れるどころか、昔のDOS時代のPCみたいな2色表示で、背景色と文字色と分かれているだけ。 もちろん着メロのダウンロードもできないしろもの。 ストラップをつけるところもないので、日本の誰かからストラップをもらっても処遇に困る。(爆) 日本の携帯みたいにおサイフ代わりになるとか、コインロッカーのキーになるとか、カラオケで歌う曲の番号(?)をあらかじめセットしておくとか(まあそういう機能が本当にいいのかどうかは別として)そういうことができないイギリスの携帯電話事情であるにも関わらず、いずこも同じ、イギリスでもみんな携帯電話が好きだなぁと思う。 電車に乗ってもバスに乗っても、必ず自分の電話を出してがちゃがちゃやっているが、はっきり言って日本ほど機能が備わっていないのによくあれだけ退屈せんと一人でよう遊ぶな、と思うほどだ。 今日の帰りがけ。 電車を降りて駅の構内を出口に向かう。 改札を出えうと、家の方向は駅前の喧騒がちょっと収まる住宅街になる。 その向こうから50代半ばくらいのビジネスマンのおっちゃん2人。 ぴしっとスーツを着て、同じようなアタッシュケースを提げて並んでゆっくり歩いてくるのがわかるが、向こうとこちらの距離が縮まると、なんと2人ともが右手に携帯電話を持ち、それぞれの電話の相手と話しながら、歩調だけは2人で合わせて歩いているのだった。 日本だと、友達同士で歩きながら、それぞれ携帯電話で話しながら歩いている人もよく見たし、それこそ恋人同士みたいに見える人たちでさえも携帯電話で話しているのもよく見たが、まさか隣りにいる相手と話していたわけでもないだろう。 イギリスで「2人が同一行動で別々に携帯で相手と話している」という光景に気づいたことがこれまで一度もなかったので、結構びっくりした。 イギリスで携帯を使っている人は、普通に1人でしゃべっているか、例えば複数の人が一緒に歩いている時に、そのうちの誰かの電話が鳴って応対しているとか、そういう場面なら見ることもある。 しかし、こっちがかけたのか相手からかかってきたのかはわからないが、ああいう妙齢(?)のおっちゃん2人が歩調を崩さず、それぞれの相手と携帯で話しながら行動を共にしているというのはこれまで見たことがなかった。 あったかもしれないが思い出せない。 へー、と思いながら歩いていくうちに信号に差し掛かる。 すでに赤信号で足止めされていた男性…こちらは比較的カジュアルで若そうな後姿…が前に2人いて、その後ろから私が追いついた形だったのだが、その時にもなんと前の男性2人がまた2人とも、並んだままで携帯で誰かと話している。 思わず「今、こんなん流行ってるんか」とつぶやいたら、なんとなく様子が違うことに気づいた。 1人は間違いなく右手に携帯電話を持って誰かと話していたのだが、もう1人はふと見ると電話ではなくて、何かグレーっぽい赤っぽいものを持って右耳辺りを押さえている。 結構ブツブツ言っていたので、てっきりこの人も電話で話しているのかと思いきや、その人を斜め後ろから注視していると、ひえ~~~。 携帯電話で話していたのではなくて、こめかみ辺りから血が出ているのをハンカチか紙のようなものを折りたたんで顔の横に当てて拭いているだけだった。 いや、血が出ているんだから「拭いているだけだった」などといけしゃあしゃあと言っている場合でもなかったが、血を拭きながらブツブツ言っているポーズが携帯話し中に見えたのだ。 さっきの携帯電話ペア歩調ぴったりおじさんたちとは少し状況が違ったのではあるが、別な意味でびっくりしたのは確かだった。

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