空手の首里手の型「ナイファンチ」の初段に<波返し>という
片足を上げる動作が出てきます。
<中段掛け受け>とも呼ばれる(?)手・腕の動きが、
この足を上げる動作に同期します。
2017年秋の無想会日本縦断セミナーで、
この動きは「髪の毛やあごなどを両手で掴み持った敵の頭部に膝蹴りを入れる」と
いうことだと定義されました。
だから、そのセミナーを受けてからは、
自分の膝に向けて敵の頭部をぶつけるような手(腕)の動きをしていました。
しかし、2018年春のセミナーで、<中段掛け受け>とも呼ばれる(?)手・腕の動きにした方が、首里手の型として正しいということに改めて気づかされました。
右に左にこの<中段掛け受け(?)>という動作を正確に行うことで、
腕の小さな筋肉を使って<敵の頭部>を膝にぶつけるのではなく、
<チンクチ(広背筋の締め)>を入れて”体幹部”を使用することを
体に覚えさせることが出来るのです。
そして何より、そのように<チンクチ(広背筋の締め)>を掛けると『腸腰筋』が同期して収縮し、相手の頭部をぶつける膝(脚)が”自ず”と上がるのです。
型:「ナイファンチ」の中には、この<チンクチ>を掛けることが必要な箇所がたくさん出てきます。
特に片方の足を上げる箇所では、「ナイファンチ」に限らず首里手の
『型』が修行者に<チンクチ>を要求しているようです。