069302 ランダム
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チャッカン サラム チップ

チャッカン サラム チップ

Catch Me, If You Can(アメリカ)

詐欺師の話なんだけど、観た後はすっきりした感じが残る
ライトな感覚の映画でした。
ちょうど、マットデイモン主演の
「グッド・ウィル・ハンティング」を観た後の様な感じ。
アクション系、コメディ系でもなく、青春映画の部類になるのでしょうね。

ディカプリオは、
両親の離婚のショックを心からぬぐい去ることのできない
10代の天才詐欺師を好演。
トム・ハンクスは生真面目だが、心優しいFBIの捜査官を
(当然のことながら)うまく演じている。

この2大スターとアカデミー賞監督、
当然、成功は約束されている作品なんだけど、
今回のアカデミー賞の主要な賞にはほとんどノミネートされていない。
(これは大俳優トム・ハンクスが脇役ってことがちょっとひっかかるらしい)
助演男優の部門で父親役のクリストファー・ウォーケンがノミネート。
この俳優さんは脇を固めたしっかりした演技だったと思う。
成功者から一転して憂き目を見る男の複雑な心情を丁寧に演じている。
ディカプリオが光るのはこのクリストファー・ウォーケンの演技のおかげだとも思う。

それにしても、この作品はとっても「普通」だ。
お話が素直に追えて、楽な気持ちで観ることができる。
撮り方や話の進行の仕方も、至って普通。
とても「マイノリティリポート」と同じ監督作品とは思えないくらいだ。
このお話自体、「真実」なのだから、ある意味、キバツにする必要がないのかもしれない。
「事実は小説より奇なり」ということか。

それから今回、この作品を見て思ったのは、
キバツにすることは、奇抜さで作品のアラを隠せる場合があるけど、
一見「普通」に見えるものは、実はすごく完成度が高いんじゃないかってこと。
ちょっと話は違うけど、
今年の日本の演劇関係の賞を大竹しのぶが総なめにしたのも
同じことがいえるんじゃないかなあ。
とにかく、スピルバーグの器用さを見せつけられた様な作品でした。

最後に、
オープニングタイトルが60年代のアニメーション映画を彷彿し、
(ピンクパンサーとか、イエローサブマリンとか)
とってもしゃれててかわいい。これは、いいよ。


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