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テーマ:海外長編SF小説(41)
カテゴリ:讀書録
なんとも不思議な物語でした 解説によれば 作者が書き続けてこられた<コンティニュイティ>という 未来史に属する 立派なSFで 登場するのは 戦争のために製造された殺戮兵器のロボットだったり 人類は太陽系に進出していたり その太陽系をカバーするデジタルネットワークが構築されていたり 背景はガチのハードSFなのですが ふむ なのですが・・・ タイトルに「夢の都市」とあるように アラビア半島の砂漠に囲まれた都市でくりひろげられる アラビアンナイトか 砂漠に潜む妖精たちの物語のようで ヒューマニティあふれる 叙情的な 夢のような物語でした 個人的には ロボットの自意識とか感情とかについては 否定的なのですが そこは 子供時代から「鉄腕アトム」のような 日本文化によって育まれてきた者としては すなおに 物語世界に没入してしまうのが ちょっと悔しくもあります ということで 矛盾を内に秘めながらも 楽しく読むことができました しかし しかしですよ 最後の最後に書かれた一文が謎すぎて その解釈によっては 作品の印象が180度ひっくり返るかもしれない なんだこれは? 作者のラヴィ・ティドハー氏は初読みだと思っていたら 昨年読んだ『シオンズ・フィクション イスラエルSF傑作選』に このシリーズの短編が収録されていたそうです あらあら 私の記憶力の貧弱さよ やっぱり 私には評論や ちゃんとした解説は 絶対に無理ですね 『ロボットの夢の都市』 NEOM (2022) 著 者 ラヴィ・ティドハー 訳 者 茂木健 発行所 東京創元社 創元海外SF叢書18 初 版 2024年2月9日 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 21, 2024 03:44:31 PM
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