女神たち

2024/06/23(日)19:37

【讀書録】『職業としてのAV女優』中村淳彦 著 読了しました。

讀書録(483)

本書で語られているのは 非常にセンシティブなことだと思います しかし このことを無視しては 人間を理解することはできないと思わざるをえません 古来 人間の押さえ切れない欲望が需要を引き起こし それを ビジネスチャンスと捉えた者たちによって 様々なかたちの供給が創造され そこに女性たちが取り込まれる構図が 連綿と続いてきたのです ここでは 婉曲な言い方しかできませんが これが人類の闇の歴史だったと思います そこに女性たちが組み込まれた原因としては つねに貧困という現実があったし 女性の立場の弱さもありました しかし 現代ではその様相に変化があるようです 結構な数の女性たちが 職業としてAV女優を志望しているというのです もちろん 今も貧困や家庭環境によって AVや風俗を選らばざるをえない状況は変わりません また 街頭でのスカウトに騙されてというケースも 以前ほどではないものの存在するかもしれません でも 今のSNSなどでは セクシー女優を名乗る 美しい女性たちが その承認欲求を満たすためにアピールし 多数のフォロワーを獲得したりしています そこでは 社会的な道徳観やモラルの喪失さえ思わされる状況です 私にとっては 彼女たちの心が謎でしかないのです 本書で著者は AV業界の現状を克明にレポートし 現実問題として 職業としてのAV女優に 未来はないと結論し 最後に 「カラダを売って収入を得るということはさまざまなリスクが潜んでいる。  他に生きる道があるならば、簡単に手をださないにこしたことはない。」と 述べていますが ますます深刻さをます 貧困の拡大の時代に 他の生きる道を見出せない女性たちの存在こそが すべての社会問題の根底にあるとしか思えませんでした ​『職業としてのAV女優』​  著 者 中村淳彦  発行所 幻冬舎 幻冬舎新書 263  初 版 2012年5月12日  目 次   序 章 新人AV女優の誕生 毎年6000人   第一章 AV女優の労働条件 日当3万円~   第二章 AV女優の労働市場と志望理由 倍率25倍   第三章 AV労働環境の変遷 96年のカオス   第四章 労使トラブル 損害請求1000万円   第五章 AV女優の退職 引退後の付加価値は2倍

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