2007/09/11(火)23:21
こころを受けとめる聴きかた1
天海 悠(あまみ ゆう)です。大阪でコーチング団体の
マイコーチジャパンを運営しています。
今日は、コーチングの柱となる基礎的な
スキルのひとつである「傾聴」のお話しを
します。
いっけん、地味で受容的な行為である、
この「傾聴」ですが、
ひとつのセッションが
ひとつの関わりが
ひとつの対話が
満足に終わるのか
不満足に終わるのかは
この「傾聴」によって決まります。
カウンセリングやコーチングに興味の
あるかたは、この「傾聴」の重要性は
もうお分かりですね。
講座のときにお話しをするのですが
傾聴には大きく分けて、3つのレベルが
あります。
ひとつめは
「聞く」というレベル。
英語で例えるなら「hear 」です。
意識の矢印が相手ではなく、
自分に向いている状態です。
例えば、BGMのように相手が話して
いることは認識している。
けれど、内容については全く分かっていない。
これってよくあることなんです。
例えば、
学校から帰ってきた子どもが息をきらし
ながら言います。
「お母さん、今日、○○君がこう言ってね、
○○でね、○○でさあ!」
うんうんとうなづきながら、携帯メールから
目を話さないお母さん。
「ねえ、お母さん!聞いてるの?」
聞いてますよ!と答えるお母さん。
子どもはそうなんかな~と思いつつ、
腑におちない感じ。
つまり、これは、相手に100%集中できず、
自分の考えや、感覚、状態に気をとられている
聞き方です。
また、「聞く」には、聞いてはいるけれど、
答えを用意している聞き方もあります。
この聞き方をしていると、相手の話を聞きながら
「ああ、私だったらこうするわ」とか
「そういうやりかたは間違っているんじゃない?」
と口を挟んでしまいがち。
もしくは
「分かるわ。私も同じような経験がある。
そのときに私はね・・・」
と、いつのまにか、会話の主人公を横取りしていたり。
これは、相手の言うことをいい悪いという価値判断を
しながら聞くときに起こります。
実際、「聞く」という字は門構えの中に耳がありますよね。
私はこれを、こころの門に例えています。
つまり、自分が聞きたい話は聞き
聞きたくない話は聞かない。
価値判断という名のこころの門は、
その内容によって、パカパカと
閉まったり、開いたりするのです。
ああなたは、こういう聞き方をされたこと、
ありませんか?
もしくは、こういう聞き方をしたことはありませんか?
もちろん、それが悪いのではありませんよ。
ただ、この聞き方をしている相手に話すならば
あなたはだんだんと勇気を失ってくるかもしれません。
あなたはだんだんと話す気が失せるかもしれません。
なぜならば、
この聞き方は、
対話の相手が目の前にいるのに、目の前にいないから。
つまり、あなたがいくら思いを伝えようとしても
あなたがどんなに自分を伝えようとしても
目の前の相手に見えているのは、
あなたではなく、相手自身なのですから。
そして、もし、あなたはこの聞き方をしているならば
ちょっと考えてみてください。
あなたが相手のためを思ってアドバイスしてあげても、
有りがた迷惑のような顔をされたことがありませんか?
もしくは「ぜんぜん話を聞いてくれない」などと
言われていませんか?
あなたは聞いているんですよね。
ちゃんと意見も伝えているし、親身になって考えている。
それでもこの聞き方ならば、あなたの好意は、
実らないのです。
なぜならば。
人は、誰しも、自分を受けとめてほしいのです。
あなたはそう感じているのね、
あなたはそう思っているのね、と
まず、受け取ってもらえてこそ、
自分自身の思いを感じ取ることができるからです。
ですので、もしもあなたが相手を本当に応援して
あげたいと思うのでしたら、この「聞きかた」は
使わないほうがいいでしょう。
それでは、いったいどんな聞き方がいいのでしょうか?
次回は「傾聴」のふたつめのレベルである
「聴く」のお話しをします。
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この記事は「人生を変える☆しあわせ成功講座」から
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