「ホワイトアウト」(2000・日本)
"WHITEOUT" 監督・・・若松節朗 原作・・・真保裕一「ホワイトアウト」(新潮社) 出演・・・織田裕二 富樫輝男 松嶋菜々子 平川千晶 佐藤浩市 宇津木雅彦 石黒賢 吉岡和志 吹越満 笠原義人 中村嘉葎雄 奥田勲 平田満 岩崎吉光 橋本さとし 青嶋聡 工藤俊作 戸塚信吾 古尾谷雅人 藤巻謙介 山田辰夫 山路和弘 光石研 河原崎建三 市川勇 阿南健治 ・物語序盤・富樫輝男は日本最大の貯水量を誇る、新潟県奥遠和ダムで働く作業員。ある真冬の日、雪の中で倒れている遭難者を発見した、富樫の親友で同僚の吉岡は、作業中の富樫を呼び戻して、遭難者の救出に向かう。しかし帰還途中で遭難者が混乱して暴れた為に、吉岡は転倒して斜面を転がり落ちてしまう。富樫はその場で吹雪を遣り過そうと提案したが、脚を骨折した吉岡に、救援を呼んでくるように言われ、単独でダムに戻る事に。だが天候は更に悪化、猛吹雪と霧によって、視界0となる現象"ホワイトアウト"が発生し、富樫は自分の居る位置すら見失い、結果的に吉岡を死亡させてしまう。吉岡には婚約者・平川千晶が居た。千晶は婚約者の死に場所が見たいとダムを訪問し、富樫は吉岡から借りたままだった方位磁石を彼女に返したいと到着を待っていた。そんな時、奥遠和ダムは、テロリスト・グループによって占拠され、千晶や他の職員数名も拘束される。独りテロリストの魔手から逃れた富樫は、仲間を救う為、単身で死線を潜り抜けてゆく。 公開当時、邦画の弱いジャンルである、アクション大作に挑戦したという事で話題になった作品でしたね。今頃、初見です。チャチな部分やツッコミ所は確かにありましたが、そこそこ普通に楽しめました。このジャンルとしては、邦画では健闘した方だと認めてあげたい作品です。一言で表せば、日本版「ダイハード」ですね。織田裕二演じる富樫、不死身です。笑。絶対、何回も死んでますから、フツーに考えると。太い排水パイプの中を逃げる途中で、敵に気付かれて排水されますが、大量の水に吹っ飛ばされ、流されても大丈夫。その後、確り無線のある場所まで、雪山の中を徒歩で辿り着きます。しかも仲間を助けると言い張って、またダムまで引き返すし…。確実に死にます。敵の親玉は佐藤浩市でしょうか?変な鬘を被って、アニメに出てくる悪役キャラみたいな風貌で、誰ですか、これ?状態。これは無いと思う…。漫画ですよ、ここまで来ると。亡き親友の婚約者役の松嶋菜々子。何故殺されなかったのか謎です。あの状況なら、特に生かしておく意義も無く、普通なら出会い頭に射殺されている筈。どうでも良いですが、もういい加減、銃の安全装置ネタはやめませんか?(~_~;)セーフティーの事はズブの素人でも知っていますって…。大体、いつ攻撃を受けるか判らない臨戦態勢の時に、何故銃にセーフティー掛けてるんですか…。有り得ないし。織田君の不死身ぶりと対比して、松嶋菜々子のひ弱さには、腰砕けになりました。脚に一発被弾しただけで、気絶するなよ!生きるか死ぬかの瀬戸際で、簡単に気を失うなー。ストーリー上で気になったのは、ダムが占拠されたのが、吉岡が死亡した、2~3ヶ月後という設定。婚約者の平川千晶の素振りから、一年位は経過しているんだろうと思っていたので、無理があると感じました。婚約者が死んで悲嘆に暮れている時に、いくら無神経な同僚でもコンパには誘わないでしょうし、彼女自身も婚約者の死に場所を見たいと思う心境にはなれない筈。富樫もまだショックから立ち直っていないでしょう。一年後とすれば、自然に受け入れられたのに。大切な人を失った心の傷は、たかが2~3ヶ月では癒えませんよ。↑ランキング参加中。ぷちっとクリックして下さると嬉しいです。