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西川善文さんは、『最後のバンカー』と称される実業家である。住友銀行、三井住友銀行元頭取、三井住友フィナンシャルグループ元代表取締役社長、元全国銀行協会会長、第2代日本郵政公社総裁、初代日本郵政代表執行役社長を歴任。
現代の実業界では、この人の右に出る人はいないと申しても過言ではない。小泉首相に請われて第2代日本郵政公社総裁となり、初代日本郵政代表執行役社長となった。それが「小泉憎し」の亀井静香大臣(内閣府特命担当大臣・金融担当、特命事項として郵政改革担当)によって、ばっさりと首を切られた。 昨日の辞任会見をテレビで見ていたが、報道カメラマンの音に怒り、「やめようか!」と、記者会見の席を立とうとした。ちらりと「最後のバンカー」たる所以を見せたように思えた。テレビを見ていた私でさえ、あのカメラの連写の音は無礼極まりないと憤慨するほどであった。 今月28日の取締役会で辞表を提出することを明らかにし、「先週、亀井大臣から新しい基本方針の説明を受け、もはや私が職にとどまることは適切ではないと考えた」と、民営化方針の大転換が決まったことで辞任を決意した経緯を語った。西川さんの眼に「悔し涙」が光っているように見えたのは私だけだろうか。 小泉劇場の犠牲者だったと言える。そして、よもやと思っていた自民党の崩壊‥一年余で次から次へと総理の「投げ出し」が続き、最後は麻生さんの「お坊ちゃま総理」で総選挙に入り、ものの見事に民主党に圧勝され、自公内閣は、文字通り「ぶっ壊れ」てしまった。その犠牲者が西川さんである。 まさに人生無常である。この世の春を謳歌していた自民政権が、見るも無残な歴史的敗北に泣き、かつて自民党に君臨していた小沢さんが民主党の幹事長としてがんばっている。民主党も双頭のワシになるのかと懸念する向きもある。政治の世界だけではないが、わけの分からん世の中である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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