さるのちえ

2010/01/05(火)11:41

山高きがゆえに貴からず

徒然のままに(401)

 かねてから噂のあった、あの高さ世界一の超高層ビル「ブルジュ・ドバイ」が4日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開業したという。  正確な高さは公表されていないが、地上160階以上で800メートルは優に超え、これまで世界一だった台湾の「台北101」(508メートル)や、建設中の「東京スカイツリー」(634メートル)、東京タワー(333メートル)をいずれも大きく上回る。  ドバイ政府系の不動産開発会社が2004年に着工。総工費は周辺の商業施設も含め約200億ドル(約1兆8600億円)で、オフィスのほかホテル(160室)や住居(1044戸)も入る。施設の90%は売却済みとされるが、昨年11月のドバイショックの後遺症も残る中、入居料はピーク時の半値程度に下落。地元では世界一のタワー効果で景気に弾みをつけたい考えだが、不動産価格の大幅下落で見通しは明るくないと新聞は伝えている。  10年以上も前のことだが、韓国を訪れたとき、ツアーガイドから「このビルは、サンシャイン60より高い」と、何度も聞かされたことを思い出す。キリスト教の教会も「われこそ、いちばん高い」と競っているように、どこへ行っても、十字架を掲げた塔が建てられている。  昔からのことばに「山高きがゆえに貴からず」と言われるように、建て物でも「高さ」を誇ることが多いが、高きがゆえに貴からずである。今度のドバイの「ブルジュ・ドバイ」にも同様のことが言えるのではないだろうか。  人間も「学歴が高い」「金持ち」「地位が高い」「顔がきれい」ゆえに「貴からず」である。その人の「内容」「中身」「人格」‥は、目には見えないが、そこに値打ちがあるのではなかろうか?  

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