2010/06/08(火)09:22
息がとまるほど 唯川恵
文庫: 280ページ
出版社: 文藝春秋 (2009/9/4)
なかなか面白い短編集でした。
◎無邪気な悪魔
上司との不倫が2年続いている朋絵だったが、そろそろ潮時かと考えている時、独身の若い男性に好意を持たれ、不倫相手に別れを告げる為2人で食事をしていると、会社の同僚の女子にばったり会ってしまい・・・。
◎ささやかな誤算
19歳で水商売に入り16年。現在勤めているスナックは風前の灯。
いよいよ独立しようかと考えている矢先、新しく入ったホステスに振り回され・・・。
◎蒼ざめた夜
早紀が不倫の末一緒になった男は、これで3度目の結婚となった。
前妻と前々妻との間に子供が3人いたので、子供は作らなかった。
そして早紀は34歳になり、日々の生活がマンネリ化していることで友人が仕組んだある男と・・・。
◎女友達
洗面所での様々なせめぎあいが大嫌いな浅子は、誰もいなくなる5時半頃に行くようにしている。
周囲からちやほやされる年齢は当に過ぎ37歳になった。
結婚相談所から沢山の男を紹介されるが・・・。
◎残月
24歳で結婚し5年で破綻。原因は夫の事業失敗。マンションを諒子の名義にし、夫はいなくなった。
あれから十余年、年下の男に興味が沸いてきて・・・。
◎雨に惑う
電車の中で隣に座った若い女と口論になり、依子はその女の後を付けた。
その女が住むマンションのポストに「死ね」と紙に書き入れる。
何度か入れる内に言葉がエスカレートし・・・。
◎一夜まで
年に一度の逢瀬を楽しむ男と会う約束をした波子。
その男は、かつての家庭教師で、毎年恒例行事のように10年続いている。
だが、当日になると娘は必ずぐずりだし・・・。
◎あね、いもうと
双子の姉の披露宴に新郎が欠席という事態が発生した。
その後も行方不明だった新郎は・・・。
息がとまるほど価格:530円(税込、送料別)