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贅沢な昼寝

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Jul 29, 2004
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カテゴリ:野外活動
なべ

いまの子どもの放課後は、町の子どもも山の子どももたいして変わらないと言われるし、私もそう感じていた。

ゲーム、テレビ、マンガ、ネット。
部活、学習塾。
複数の友達が一緒にいても、一つの遊びに興じることはなく、例えば別々のマンガを読んで過ごす。

野原で日が暮れるまで鬼ごっこをするにも、
場所がない、子どもがいない、あぶないから行くなとも言われる。

夏休みに入ったが、外で遊ぶ子どもの姿は殆ど見ない。
過密スケジュールの彼らは、時間があれば体を休めているとも聞く。

***
先日町内の中学3年生が学年行事で森を訪れた。
学校から歩いてきて、午前中はトン汁作り。午後は草木染めの予定だった。

森はキャンプ場ではないので、便利なものが全くない。
かまどつくりから始めなければならない。
果たして1時間で作ることが出来るのか。
出来ない班が大半であろうと、私は予想をしていた。

学年主任の先生がリーダーシップを取って、生徒たちにかまどの作り方など手順を伝授する。
てきぱきと鍬で穴を掘り、川原から適当な大きさの石を運ぶ生徒。
燃料になる焚き木を拾いに行く。
野菜を刻む。

まったく急ぐ様子もなく、のんびり楽しげに活動している。
大丈夫か?

なかなか火がおきない班には、校長先生が教えている。

1時間後。
なんと10班全てが美味しいトン汁に舌鼓を打っているではないか。


彼らを見ていて、どこか町の中学生と違うと感じた。
それは仕事をする身体ができているということ。
不整地面での身のこなしが鮮やかであること。

彼らの行動を安心してみている自分に気が付いた。

コンクリートの上を歩いてばかりいる子どもたちは、山に来るとすぐにつまずく。
駆け出すと、転ぶのではないかとひやひやとする。

同じ15歳。
アウトドアを知識で知っているのと、そばで見て育つのでは開きが出るようだ。
子供の時からの小さな経験の積み重ねが、身体にしっかりと顕れるのだと感じ入った1日だった。





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Last updated  Dec 6, 2004 06:00:52 PM
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