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カテゴリ:野外活動
いまの子どもの放課後は、町の子どもも山の子どももたいして変わらないと言われるし、私もそう感じていた。 ゲーム、テレビ、マンガ、ネット。 部活、学習塾。 複数の友達が一緒にいても、一つの遊びに興じることはなく、例えば別々のマンガを読んで過ごす。 野原で日が暮れるまで鬼ごっこをするにも、 場所がない、子どもがいない、あぶないから行くなとも言われる。 夏休みに入ったが、外で遊ぶ子どもの姿は殆ど見ない。 過密スケジュールの彼らは、時間があれば体を休めているとも聞く。 *** 先日町内の中学3年生が学年行事で森を訪れた。 学校から歩いてきて、午前中はトン汁作り。午後は草木染めの予定だった。 森はキャンプ場ではないので、便利なものが全くない。 かまどつくりから始めなければならない。 果たして1時間で作ることが出来るのか。 出来ない班が大半であろうと、私は予想をしていた。 学年主任の先生がリーダーシップを取って、生徒たちにかまどの作り方など手順を伝授する。 てきぱきと鍬で穴を掘り、川原から適当な大きさの石を運ぶ生徒。 燃料になる焚き木を拾いに行く。 野菜を刻む。 まったく急ぐ様子もなく、のんびり楽しげに活動している。 大丈夫か? なかなか火がおきない班には、校長先生が教えている。 1時間後。 なんと10班全てが美味しいトン汁に舌鼓を打っているではないか。 彼らを見ていて、どこか町の中学生と違うと感じた。 それは仕事をする身体ができているということ。 不整地面での身のこなしが鮮やかであること。 彼らの行動を安心してみている自分に気が付いた。 コンクリートの上を歩いてばかりいる子どもたちは、山に来るとすぐにつまずく。 駆け出すと、転ぶのではないかとひやひやとする。 同じ15歳。 アウトドアを知識で知っているのと、そばで見て育つのでは開きが出るようだ。 子供の時からの小さな経験の積み重ねが、身体にしっかりと顕れるのだと感じ入った1日だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 6, 2004 06:00:52 PM
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