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贅沢な昼寝

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Jun 24, 2005
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カテゴリ:観光関連
「...今新潟を振り返ると、非常に豊かな土地であったことを感じます。
特に、妙高はまさに神が仕組んだような地形と気候であると思います。...」

この便りをくれたのはHさん。
日本列島のほぼ真ん中で生まれ育ち、少しずつ北上して妙高で知り合い、現在は更に北の町に住む。
日本中の山を歩き、雪と氷の専門家として雪国北国を飛び回っている。
そのような人が言う「神が仕組んだ場所」妙高とは、どんな場所なのだろうか。


同僚のMさんは言う。

ここは水の循環をつぶさに見ることが出来る、完結した小さな実験室だ。
日本海からわずか50キロのところに2000mを超える山脈が連なり、日本海には対馬海流が入り込んでいる。
暖かい対馬海流の向こうには、冷気を生み出す広大なシベリア大陸が広がっている。
ほんの小さいエリアに暖流、大陸、山脈と揃っていて、その位置関係が絶妙なため、北緯38度という地中海シチリア島とほぼ同じ緯度ながら世界でも珍しいくらいにたくさんの雪が降る。
一晩で1mを超える積雪も稀なことではない。

厚く地表を覆う雪は、温帯性の植物を厳しい寒風と低温にさらすことなく春までじっと守ってくれる。
春には多量の雪が田畑を潤し、養分に富んだ水を再び海に戻す。
食べ物が豊かなのはそのためだ。


私が神を感じたのは、火打山手前にある「天狗の庭」に行ったときだ。
標高2100mほどのところにある池塘で、目の前には火打山が見え夏は高山植物の花が咲き乱れる。
計算されたかのように配置する岩と地衣類のバランスは、神が仕組んだ場所と呟きたくなる美しさだった。


私はそんなところに住んでいる。





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Last updated  Jun 24, 2005 06:25:16 PM
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