おやつ2 遠足 / 渡辺香津美
渡辺香津美はギターリストでーす。今では、結構恰幅のよい男性になりましたが、親しみを込めてKAZUMIと呼び捨てにされることも多い、人気のギターリストでーす。ジャズ、フュージョンの世界を日本だけでなく、世界のミュージシャン達と渡り合ってきた、本物のギター侍だーい。、、結構、、かわいい。。ベンチャーズに憧れギターを担ぎ、いつかジャズギターに目覚め、17才で、センセーショナルなデビューを果たし、ずっと、一線で活躍しつづけるえら~~~い、ギターリストです。(かなり略、、で、いきなりアルバムの話しに入るm(__)m)この前作の「おやつ」そして、「おやつ2 遠足」と、アコースティック・ギターにも取り組むようにり、また、いろんな意味での異ジャンルコラボレートを試みました。実は、このアルバムを探し出した経緯から、私は以前にここで紹介した「TVジャズセンブン」のような「ふざけたことを、真剣にする」一種のお遊び感覚の集大成みたいなアルバムなのかと思っていました。なんだか、ジャケットも笑えるし!香津美にそっくり。このにゃんこ。。。リュック持って、いい味でてます。が、聴いてびっくり、これは香津美の普通にジャズに取り組んでる真剣勝負のアルバムだったのです。自分を既成概念から解き放し、素敵な曲を、素敵な音をもった楽器を弾く仲間と、相手の個性や、曲想をそのままに、自分のジャズを演奏したアルバムだったのです。まさに、イマジネーション勝負の世界。共演者もその世界では一流で、同じように心が外に向かって開いてる人達。私は不勉強で、知らない人たちだったのですが、調べると有名人ですねぇ。曲目と共演者1,Londonderry Air 2,SAHIR サヒール アーシン・カーン(サロード) プラネーン・カーン(タブラ)3,My One And Only Love4,Island 井野信義(b)5,Han-Bon-Do ハンボンド 金 徳 洙(チャンゴ)6,彩蝶追月 陶 敬頴(琵琶) 賈 鵬芳(二胡)7,早春賦8,もつけ 山田千里(三味線)9,モスラの歌 小川美潮(Vo)10,Blue In Green 11,月の美しゃ 大工哲弘(唄、三線)12,こきりこ節 木津茂里(唄) 仙波清彦(pere)13,As Time Goes By~亀の恩返しそして、ギターはKazumi Watanabe、渡辺香津美でございます。一曲目は、ロンドンデリエアっていうか、ジャズファンにはダニーボーイでおなじみのアイルランド民謡をシンプルにアコースティックで奏で、つづいて超絶なサロード、タブラの入るサヒールは、まるでインド舞踊を見るように妖艶で神秘的、そして一部の狂いもない世界です。マイワン、オリジナルに続くのが、韓国のチャンゴ、中国の琵琶、二胡で、アジアを一回り。春の日本に戻ってきます。「あの」武満 徹アレンジの早春賦を、丁寧にギター教室で弾くように弾いたあと、ベベベ~ン、と津軽三味線が切り込みではじまるもつけ、津軽三味線と一本勝負な、、筈です。逃げるな、香津美!と、叫ぶ私(^_^);;頑張れ、香津美!突然、哀愁のあるエキゾチックなギターのイントロメがはじまり、、「モスラ~やぁっ、モスラー。。。」とたんたんと唄う不思議なヴォーカル。。。クールで哀愁のこもった演奏とっても不思議な世界です。はい。その後、なぜか宇宙に飛び出し宇宙から地球を眺め、舞い降りた母なる沖縄の海辺で、お月見です。「月の美しゃ」。同じ三味線でもこののんびり加減は、すごいなぁ。まるで、ゆったりと、大きな地球の呼吸みたいなリズム。と、この後がまた凄い。クールでモダンなギターのイントロから始まる「こきりこ節」!「はれのさんさも ででれこでん」ってあれですよ、、あれ!(富山の民謡)う~ん、ででれこでん、からは想像つかない世界がひろがってます。後半、唄とギターと小太鼓?合いの手?が重なる部分は涙ものでかっこいい。全者一体となって、脳みそに直撃。。かっこよさで、私的ベストワン。最後は、静かに亀の恩返しを期待しながら?静かに幕をとじます。あ、ぼそぼそと、書かれてる曲に対しての本人のコメントもおもしろいでーす。アジアンテイストいっぱいなので、その方面がお嫌いだったり、アコースティックギターは眠くなる、、といった方にはむきません。。。ねぇ。。。でも、モスラの唄とこきりこ節、、ちょっと、きかせたいなぁ~♪