すべての道はローマに通ず。(Francesco Cafiso編)
Jazzitaliano Live2006/07 Francesco Cafiso 1989年をあなたは覚えていますか?この年の5月24日にFrancesco Cafisoはイタリアのシチリア島で生まれたのです。(@_@)すなわち、、Francesco Cafiso事、カフィーソさまは、まだバリバリの10代!ジャズシーンっていうのは、何時だって何処でだって、時代のスターを待ち望んでいます。それは、リスナーだけでなくて、演奏者も、音楽関係者もみ~~んなです。(きっぱり)彼を初めて聴いたのは、デビュー作「Very Early」。その時ボラーニ買い漁っていましたので、ボラーニが居るからかったのでしたぁ。パーカーの曲をバリバリに吹き上げて、タイトル曲エヴァンスの「Very Early」まで、それなりに演奏する若干12歳!は、そりゃ、偉いとはおもったけど。。大人になったら、また、買いまっす、って感じ。。。(だって、めちゃくちゃ巧いけど青い果実以前だったんだもん)とは、、いえ、ボラーニに青筋たてさせたかも?って11歳のハードブロウの煽りは絶対小学生の演奏じゃないっす。(これだけ、お誕生日前で、11歳らしい)バラードプレイでストレートにのびのびと響きわたる素敵な音。。そう、ボッソとも3管編成ですでに一曲共演しており、(彼のソロ以外はカットといアンビリーバブな出来事でにはなってるのだがぁ)ジャズフェスやライブ会場ですでにひっぱりだこだったんだろうなぁ。。って、おもいまっす。周りの興味本位の大人を「本気」にさせるお子さまだったことは間違いないです。が、いつもの事ながら、日々の暮らしの中すっかり忘れておりましたが、、つうか、イタリアのアルトサックスといえば、個人的にはバティスタだったり、ジュリアーニだったりと、、、めちゃ男臭い魅力的な方々がいちゃったりするので。(^_^);現役的には間に合ったりしてたのですが。。がぁ、世間は、、いやいや、、ダンディなイタリアンミュージシャン達が彼の才能を放っておかなかったのである。(当たり前かぁ!)あれよあれよと、来日、日本で国内盤まで出すスターになったのです。ちょっぴりほっぺの膨らんでいた男の子は、あれから5、6、年ですっかり精悍な顔立ちの青年になりました。デビュー作では、ソプラノ、フルート、ピアノとその多才ぶり披露しておりましたが、その美しい音色、アルトサックスのプレイヤーであることに人生をかけたようでございます。去年でた、「Happy Time」聴いたときには、表現力が豊かになって、音に深みがでたばかりか、なんと全曲オリジナル!!五年の歳月は模範演技的な演奏からすっかり脱して、ジャズの深みにはまりつつ、苦悩も模索もしている青年がいました。この歳で良い意味で、リスナーを喜ばせることも良く知ってるサービス心まであるんだぜぇ。え!11歳で、既にきちんと綺麗に吹くことを身につけてた彼は、ある時は灰汁を振りまくいやらしさも自然とできるかっこよい演奏になって来ていたのです。それから、半年もたたない「Casa del Jazz」でのライブ。ベースは、いつものメンバーからAldo Zunino。ギターはSandro Gibellini。って変則?ドラムレスのトリオ。ジッベリーニはオーソドックスだけどスイング感ばっちりで、歌心のあるベテランギターリストです。今宵の1曲目は、アルトの神さまのスピードよりはゆるいのですが、アップテンポのSweet Georgia Brownで小手調べから。ちょっと危なげなウォーキングベースで、多少不安になるすずっくであったが、次々とリフを決めて本人は快調。で、ジッベリーニの次第に熱の入るソロもきっちり入って、まぁ、満足。次の本人のバラード曲は、しっとりと優しく始まって、ロマンティックで素敵。いろんなトーンで、揺さぶりますよ。リスナーのはあとを。ジッベリーニの絡みもシングルトーン主体のソロも、もう、うっとり。モンクのWell, You Needn't、カフィーソもいいけど、ジッベリーニかっこいい。モンク節としかいいようのない、不思議なメロディをぐりぐり吹きまくって、多少のフリーキな音も出して、「いけた」感じの演奏に。ボサノバアレンジの、あなたは恋を知らない。ジッベリーニのあま~~く、繊細な演奏をうけて、切ない恋心を歌うカフィーソ。確信的にはずした音が、切ない心の叫びなの?う~~ん。。。しかし、このすべやかな流れは天性のものですね。よどみないフレージング。そして、このわかりやすい、歌心。。。感情表現。ひょうきんな雰囲気をもったジッベリーニのオリジナル。モンクに負けぬ不思議なメロディ。なんとも、つかみ所のない曲でも、カフィーソのアイディアはつきませ~ん。最後は、モンクも「さよなら」につかったというEpistrophy。階段変えて単純なパターンの繰り返しで、次第に盛り上がっていく、なんとも愛嬌のある不思議なモザイク、モンクワールドで終演。え~~、終わるのぉ?って、声もむなしく、、響くのであった。。気負いの無い、でも、チャレンジャーなカフィーソ。しかし、サブトーン含め、ホントつややかな伸びやかな音。いろいろな音を巧くコントロールして出せちゃうので、アイディアがつきない。つうか、アイディアをちゃんとあらわすことができる。スキルが高い人はなんでもできて、幸せだよねぇ。と、それをがっちりサポートしたジッベリーニも面白かった。いつも思うのは、良いギターリストはカッティングも巧い、かっこいい、ってことっす。しかし、ジッベリーニが新譜だしてた。。わぁ、、うむ~、今は無理だな。この人の「Funny Man」って、いけたアルバムがあるんですが、ギタートリオでは「You and the night and the music」って、これまた大好きなアルバムがありまーす。編成的な事もあって?手に汗にぎる、って場面は少なかった気がしますが、カフィーソのただ者ではない雰囲気は充分に味わえます。ある意味、大変マニアックな一枚かと。。1,Sweet Georgia Brown2,The First One3,Well, You Needn't4,You Don't Know What Love Is5,Panta Jazz6,EpistrophyFrancesco Cafiso alto sax Sandro Gibellini guitar Aldo Zunino double bass