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2006年01月27日
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テーマ:Jazz(1961)
カテゴリ:JAZZ
ポーランドのトランペッターTomasz Stankoが2003年にECMに録音した作品で、良い意味でとてもECMらしく、緊張感と透明感と、精神性を追求したもので、しかも、前作より参加の「元?」シンプルアコースティックトリオの音楽性も反映してか、彼のアルバムではとても聞き易いアルバムとなっているとおもいます。
って、このトリオが安易なピアノトリオって事ではないのだ。3人とももの凄くテクニックあるのですが、実にメロディアスな演奏を聴かせてくれるって、事で。
ピアノはキースのようにメロディだけでなくて、演奏も音も美しい人。あと、翳りのようなものも魅力的。
ECMのデビュー作品も素晴らしかったです。真冬が過ぎたらまた聴きまーーす。

Tomasz Stankoは、作品に常に彼の精神的な世界を最大限に反映しようとストイックに音楽を追究してるので、(ここで、以前にいってたロイドと二人神様に通じるのでーす(^_^);)正直時にその演奏は、難しくきこえたりする事もあるのですが、今回は、フリーな演奏は少しで、Tomasz Stankoの不思議で深遠な世界を堪能できると思います。
ヨーロッパのトランペッターによくある浮遊感のあるふあぁとした雰囲気もありますが、、演奏は結構強弱が効いており、感情を抑えた知的な部分と、瞬間、爆発的ともいえる激しい感情表現が、独特の世界を作っていると思います。
私、はじめてその音を聴いたときに、そこに壁がないように私の心に入り込んでくるような不思議な音色になんだか魅了され、アルバム沢山あるわけじゃないけど、なんとなく、「細々」と聴いてます。(^_^);

今回は、ECMの申し子のような透明感があって、美しいメロディを紡ぎ出すピアノトリオとの演奏で、今までと少し違った彼の「一端」を覗かせてくれます。
厳寒の北欧の森に静かに広がる湖を眺めるよう。。。
観る側(聴く側)が、相手の持つ豊かな奥深い世界を強く感じ取るとともに、その存在からいろいろなものを自分の中でも思い起こすことができるからです。
音楽を通して、互いの内なる世界同志が、とけあう、、というか、、
行き交う、、というか、、、
心の奥のなかで響きあうっていうのか。。
全体にECM温度なのですが、冷たい、という印象ではない、。

こんな言い方でもしわけないのですが、普通のジャズにかなり近いので、一度Tomasz Stankoを聴いてみたい、って持ってる方にはお勧めかとおもいますし、Tomasz Stankoが好きな人は是非聴いてみて欲しいきがします。聞き易くとも、媚びを売ることのない姿はやっぱりかっこいいです。

透明感ある美しいピアノイントロではじまる静寂で浮遊感のある美しいバラードにはじまり、マイルスへの憧憬を感じるサウンド作りの2曲目、アップテンポなキメキメラテン風なリズムにのって、印象的なフレーズを繰り返しスリリングな展開がかっこいい3曲目はかなり意外な感じだけど誰もが頭から離れなくなる一曲Tomasz Stankoもいいけど、ピアノがお聴き得、5曲目の張りつめた空気から流れ出るとぎすまされた演奏、六曲目もダークでアグレッシブな絡みが大好き。フリィーキィな音もいれて、ちょっと熱めな展開。必要以上に長くならないこととピアノの絡みが絶妙で難行苦行系にはなってないとおもう。つづく、7曲目も静かなバラードだけど緊張感がある演奏でピアノも美しいけどTomasz Stankoもすごく暖かで素敵!アップテンポでノリノリな9曲目から10曲目への静かなバラードへつづく流れも好き。遠くを見つめるような演奏。
最後は、音数少なく、静寂な空間の中にTomasz Stankoの「声」が漂ってどこまでも流れて行く感じで終わります。
2曲目から11曲目までSuspended Variationsの10曲は、緩急つける曲の並いで互いに関連しあう形で演奏が続いてる感じなので、この手のタイトルにありがちな「フリー三昧」ではなので安心しましょう!(^_^);
全員ポーランド人ということですが、あえていえば、一曲目あたりのメロディがそんなイメージのエキゾチックな?メロディが少しはいりますが、全体にそれを意識させられる事はないとおもいます。それも、今回の特徴なのかも。
ピアノも一筋縄ではいかないのですが、ベースもえらく上手いでーす。

1,Song for Sarah
2-11 Suspended Variations I-X

Tomasz Stanko: trumpet;
Marcin Wasilewski: piano;
Slawomir Kurkiewicz: double-bass;
Michal Miskiewicz: drums






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最終更新日  2006年01月27日 12時37分06秒



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