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2009年04月04日
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テーマ:Jazz(1496)
カテゴリ:JAZZ(Far North )
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沢山の小さな白い妖精達、、自らの羽根にくるまって、そっと眠っているよう。。

みちのくの山は深い。
山、山、山、、、そして、山。
山道で出会う車の数も少なく、目的地に向かって走り続ける。

比較的平らな場所で、道わきに何台か車が停めてある箇所にさしかかる。。
狭い道なので、ゆっくりと車の横をすり抜ける、、、人影を感じ、、注意深く、森の奥をじっと見つめると。。。
木立の中には湿原が広がり、淡いグリーンとのコントラストも優しく、無数の白い花がじっとこちらを見つめ返している。

水芭蕉。。

その清楚な姿は森の妖精。
もしも、、誰も居なくなったら、、一斉に羽ばたいて森の奥に消えてしまいそう。。
真昼の幻影のような光景で、既に20年近くたった今でもフォーカスされて目の前に浮かび上がる。。
人の記憶は曖昧だけど、確実にある瞬間を切り取って残すものです。
それは、音も同じ。。音楽や声も一緒。。
不思議なもので、音には時間があるはずなのだけど、あの時のあの声、あの音楽。。記憶の中では一瞬にして全てが甦る…。

夕暮れ時に独りで眺める空の色に、ラーシュダニエルソンの「Libera Me」のグラナダが情景にオーヴァーダヴされるように。。。

ActからでたLars Danielssonの新譜は、優しさと切なさをメロディにのせて、ジャズとクラシックの合間を漂うアルバムです。

オープナーPegasus。マティアスの空間をたっぷり使ったトランペットに心を解放される。たゆまなく流れるアコギとチェロの揺らぎにのって、大空を飛翔する天馬。何故か懐かしい気持ちになるMelody On Woodに続き、ベースソロとピアノ澄んだ音は心の中に新鮮な風が吹く。
私のペガサス、、大切にしていたペガサスは何処に行ってしまったのかしら。。

衝撃的。ドンと胸を打つのはTraveller's Wife。ダニエルソンのチェロの独奏。
クラシックを聴くことの無い私には、この演奏がチェロ奏者としていかなるレベルなのかわかりません。
でも、心の湖に投げ込まれた一石のように、大きな波紋を広がり想わずたたずんでしまいました。
その衝撃がわかっていて、まるでそれを沈めるような切なさと哀愁を持ったTraveller's Defense。

1000 Waysは、ハーランドのパーカッションとヴォイスが入ったメンバー名義の曲。
キッチリした書き込みが多い中、即興の要素強く、アブストラクトなイメージで、アルバムのスパイス的な役目。
と、言っても、、ダニエルソンのこと。。きっとキッチリとしたきめごとの中での演奏なのかもしれないナ。。
ピアノのモジュジェルとだしているアルバムの内三枚にZohar Frescoと言うパーカショニストと共演してて彼は不思議なヴォイシングも入れているので、ダニエルソンがハーランドを選んだのは、巷で人気の彼のドラムのプレイだけでは無かったのでしょうね。

彼が今もっとも信頼を寄せるポーランドのピアニストモジュジェルとのデュオ、、Ballet。
普段クラシックを聴かない私にとって、モジュジェルのピアノはクラシックのピアノでありショパンの人。
的確で美しいタッチ。音符の数が増えても1音1音がクリアな響きを持ち雑味が決して無い。
今の自分にはこの相手しか無いと言う信頼関係が、、何故か今の私には切ない。

Across The Sunは、オープナーのPegasusにかぶさってしまう私。
甘い音色のアコギはやはり空間使いがうまい。曲調のその優しく哀しい色合いに、ザックリとトランペットが入って、揚々と天に向かって飛び立ち神の怒りをかったイカロスの哀しい飛翔をみる。
harpsichordかしら。。Introitus。遠く人の記憶のもっと向こうにあるような空間が存在する不思議な雰囲気。
ダニエルソンは、人の無意識の部分にある自分でコントロール不可能な感情を呼び起こすような音作りがとても上手だと思う。。

Fiojoは、アルバム唯一のモジュジェルの曲。メロディをかみしめるように繰り返すピアノとダニエルソンのクリアなソロにこの世の憂いを暫し忘れましょう。自分が必要な相手としてパートナーをみるだけでなくて、相手の必要なパートナーであると自分を感じることが出来る人が人生に真摯なのでしょ。。

タイトル曲、Tarantella。どうやら、これはイタリア語らしいのです。通販サイトのコメントによるとイタリア語でテンポと言う意味らしいのです。メンバーが一体となって作りあげていくテンポはハーランドのパーカッションが効果的でダニエルソンのベースソロもスリリング。密度濃い空間に熱が蓄積されていきます。
逃げ場所を失った熱をヒートダウンさせるような、メランコリックなBallerina。
心の迷いを、かなえられない願い、、そんな重たい響きを持ったダニエルソンのソロは奈落の底を見つめるようで少しこわい気もする。。
The Madonnaもマイナーな音に溢れますが、その誠実な響きの中に、何があっても前に向かって歩んで行くのが人生だと悔悛してしまう。

終演は美しさと切なさが同居し、人生の意味を思い起こすことを余儀なくさせられるPostludium。
音数を抑えたダニエルソンとモジュジェルの想いが胸を打つ。センチメンタル、メランコリック、、人生の影のような部分をさらけ出して二人の想いが交差する。

約1時間のこの空間は、特に静寂な部分に込められたメッセージに心が揺れます。
無常の世にして、誰もが持つ永遠に繋がる想いと言うのは真摯に心に語りかけてきます。

常に聴く側の心に、情景を映し出すダニエルソンの世界は、大好き。
だけれど、、忘れていた心の痛みも思い起こさせて、、ちょっと涙目になったりしてしまいます。。
うん。センチになってしまう。。

1. Pegasus
2. Melody On Wood
3. Traveller's Wife
4. Traveller's Defense
5. 1000 Ways (Lars Danielsson, Leszek Mozdzer, Eric Harland, Mathias Eick)
6. Ballet
7. Across The Sun
8. Introitus
9. Fiojo (Leszek Mozdzer)
10. Tarantella
11. Ballerina
12. The Madonna
13. Postludium


Lars Danielsson - double bass, cello, bass violin
Leszek Mozdzer - piano, celesta, harpsichord
Mathias Eick - trumpet
John Parricelli - guitar
Eric Harland - drums, percussion


最近、私のリンク先では、「ブログ寿命三年説 by オラシオ」を実証するように、、春の休暇を取っているブログが多いです。
わたくしも、、ちょっと、、便乗しよう、、って、思ってましたが、、
なんと、、「雨の日はジャズを聴きながら」のクリスさんが復帰しました。
春休み中の最中さんも、それをみて、、喜んでいました。
タイミングって、不思議なもので、オラシオさんも復帰してた。
ダニエルソンのアルバムかけて、みんなにエールを送ってしまった。。

さて、わたくしは、、ペガサスを探しに行かなくちゃ。(笑)
んじゃ、退散♪







最終更新日  2009年04月04日 12時38分46秒
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