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テーマ:Jazz(1961)
カテゴリ:JAZZ(Grazie Italia )
扉、扉、、扉。。 人生は沢山の扉をあけることでもあるかもしれない。 魅惑的な世界が見えても決して開かない扉もあれば、、 開けてはいけない扉の僅かな隙間から流れ込む空気に魅了されてしまうこともある。 やっと開けた大きな重たい扉の向こうが天国とも限らない。。 楽しみにしていたマックスイオナータことマックスの新譜Inspiration(インスピレーション)がリリースされたのは一ヶ月以上前。同時期に、クリポタ、ロヴァーノ、バーゴンジーとこの夏はわたくしてきにはサックス祭りでありました。 お髭に眼鏡のセクシーなお姿が印象的なイタリアのテナーサックスです。 11歳でサックスを手にしてから、本格的な演奏は2000年以降というあ比較的遅咲き。 今までもアルバムリリース、参加はあったけど、日本でこれだけ(って、まだまだァ!!)話題になるということは今まであまり無かったので、本格的デビューって、感じですよね。 何度も書きましたが、日本の新興レーベルでイタリアジャズに的を絞った「albore jazz」からの新譜でっす。 このレーベルは、現在のところイタリアのジャズに的を絞っていまして、イタリアで活躍するミュージシャンを中心にアルバムがリリースされてます。あ、既に六枚もリリースされてるのですね。 前回、わたくしが取り上げてた「Le Sue Ali / Luigi Martinale Trio」は録音的には少し前でしたが、今回は、このレーベレでのリリースを意識したスタジオ盤です。 マックスの一番の売りはやはりそのご自慢の「お声」でしょう。 帯、ライナーにもありますが、「倍音豊かな」とても暖かな味わいのある音色です。 そして、そのプレイスタイルは、人の歌としての延長のような人間味に溢れる清く正しいテナー道です。 きっと、現代のテナー吹きに必要なテクニックを持ち合わせた上での選択なのでしょう。 技巧的、機械的な音符の並びを排して、素晴らしい声で歌うことに徹してますネ。 野太い、と、、いうとちょっとわたくしてきに違う音色なのですが、テナーにあるべき姿(爆)「おおらか」な理屈無く気持ちのよい音色でッす。 そして、マックスに音楽の道一筋で行くことを後押ししたFabrizio Bossoが5曲に参加です。 やはり、これは魅力的ですよねねぇ。メンバーもマックスに繋がりの深い人達が集合! 全10曲、本人やメンバーのオリジナル曲6曲を含む、51分強。 1曲目から、スリリングな展開を予測させるフロントのユニゾンで心が躍ります。 ハードバップのお決まりユノゾン部分を聴くとき、ジャズファンはみんなこの後ばらけたときソロはどんな展開になっていくのだろうと、ワクワクすると思うのですが、そんなジャズファンの気持ちを巧く煽ったメロディ、演奏で、、まんまと(笑)マックスワールドに引きずり込まれてしまうのです。期待通りに勢いよく、しかも哀愁もあるフレーズににんまりするのです。2曲目はマックスオリジナル。マックスの男気のあるソロも良いけど、ボッソのメロディアスで大きな空間を造るソロももっともっと聴いていた気分。 陽気なラテン系にピッタリなアレンジのShiny Stockingsは、ワンホーンで、マックスが歌いまくってますネ。 リラックスした感じで気持ち良い。4曲目はハイノートをヒットさせて陽気に気合い入ったボッソがちょっと笑える。 さて、5曲目はラテン系らしく、Gege Telesforoというボーカルが入ってスキャットで快演。アルバムの真ん中でスパイスとなってます。 6曲目のGinza Lineは、わたくし好みの哀愁漂うメロディ。ボッソのソロも哀愁漂いまくり、少し陰りのある感じのマックスのソロも短いけど素敵。うってかわって、陽気なMi Diverto。選曲の緩急もお上手。 この後ラスト3曲は、ワンホーン。 Love For Saleはリズムののって、Fragileではエモーショナルな演奏を展開。 最後は疾走感溢れるEnd Of A Love Affair。とても気持ちよく歌いきります。 終演! キリキリと人の心を病む現代社会では、この音は一種の癒しでもあるかもしれません。 尖った刺激的な音楽ではありませんが、人が誰でも心の隅に持つノスタルジックな想い出に繋がる臭いがあるかもしれないナ。 何方さまも、一押し扉を開けてみてください召せ♪ マックスも随分大きな扉を開けたかもしれませんネ。 1.Two Friends 2.Satosong 3.Shiny Stockings 4.Funkone 5.Hey Rookie 6.Ginza Line 7.Mi Diverto 8.Love For Sale 9.Fragile 10.End Of A Love Affair Max Ionata (ts) Luca Mannutza (p) Nicola Muresu(b) Nicola Angelucci (ds) Fabrizio Bosso (tp) Bruno Marcuzzi (per) Gege Telesforo (vo,scat #5) 今年の夏は、、なんだか涼しいですよね。 夜になると既に虫の声が夜空に響き渡っている、、今日この頃。 この夏は、、本当に、、サックス祭りだったなぁ。。(しみじみ。。) 少し、夜更かしになりました。。。 んじゃ、退散♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年08月23日 00時29分22秒
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