|
テーマ:Jazz(1961)
先週、気温の高い日が続いたおかげで、家の前にあった雪山は水たまりに消えました。 雪の下から顔を出したクリスマスローズやビオラは屈んでいたのは僅か時間で、気がつけば春霖雨に首をもたげてうれしそう。春待ち顔。。 同じ冷たい雨でも、春の雨はしっとりと女性的。甘く香る。 人の気持ちのあり方は不思議なもの。 冷たい雨も、心持ちでいかようにも感じ取れる。 貝あわせのお雛さまを眺めてふと手が止まる。。 甘くはぁーとふるなアルバムが届いていたのでした。 Jesper Bodilsenは遠くデンマークのベーシスト。何度か来日してますね。 奥方も来日したこともある歌姫「Katrine Madsen」です。 デンマークには、今は亡き超絶ベーシスト「Niels-Henning Orsted Pedersen」がいて、現役には日本でも有名な「 Mads Vinding」「Jesper Lundgaard 」がおります。 彼は若手、、というより、既に中堅どころ。つうか、働き手でしょう。 最近は日本でも、名前を知ってる人が多くなって来たと思うのです。 イタリアのボラーニのアルバムでレギュラーポジションを確保しておりますから。 で、STUNTレーベルの花形の働き手ですから、何気にこのブログにも何度も登場してて、私はファンなのです。 奥さまのClose To You /Katrine Madsenをはじめ、#2 / Kasper Villaume Quartet、Facing the Sun / Jacob Christoffersen Trio等々、結構手持ちにお気に入りにがある。 愛しのラーシュダニエルソンと比べると派手さ華やかさにかけるけど、清く正しいジャズのベース屋らしい堅実さみたなものと輪郭が適度に滲んだウッディな暖かな音色を持ってるような気がします。人肌って言うんだろうか。。目が覚めるようなフレーズというより、じんわり染みこむ感じかなぁ。。 新譜は、写真家「Tove Kurtzweil 」とのコラボです。カラー写真と音楽の連動。 ボディルセン、、彼の感性をつぎ込んだ春の空気のような柔らかな音楽空間。 スウェーデンのウルフワケニウスは全編アコギで参加、アスプルンドがトランペットとフリューゲルで華を添え、フィンランドのピサロが色彩を加えた北欧抒情編。ボディルセンの5曲、ワケニウスの2曲、ムーンリヴァー、エスタテの全9曲。曲によってデュオ、トリオ、カルテットと変化をつけます。 オープナーのワケニウスのナイロン弦の甘い響き、甘いフレーズに思わず、「Forever You / Ulf Wakenius」を想い出す。あの透明感溢れる出だしとは違ってもっと暖かなサウンドなのですが、ブラジルのカエターノに捧げたであろう甘美で哀愁あるメロディはワケニウスにぴったり。切々としたベースソロも好感触のデュオ。 ワケニウスがペデルセンに捧げた曲は4人で。ワケニウスはACTレーベルからペデルセントリオでアルバムもでてるのです。この曲とてもかっこいい。トランペットのアスプルンドのシリアスなプレイがいい。ヴァイブの可憐な音で始まるSong For Her Being Hereは、ワケニウス、ボディルセンと繋げてトリオで柔らかく優しい。 ワケニウスの Barcelona。フラメンコを思い起こすような異国情緒漂う曲調に4人が踊る。 マンシーニのMoon Riverはデュオで。こういうちょっと臭目の曲はワケニウスはうまいよ。 私がこの人の好きなところって、赤面ラインのギリギリを踏めること。一歩間違うと歌謡演歌にもなりかねない感情表現。 再び、4人で躍動感のあるMarie。スティール弦で刻むリズムが気持ちよい。アスプルンドのフリューゲルが凛と木霊して素敵。クールなヴァイヴも巧い。大好きなEstateは、アスプルンドがトランペットでたんたんとテーマを吹きます。うっとりしてると知らぬ間に彼のアドリブに入り、ワケニスの甘い誘惑的な解釈をへて、ボディルセンの現実への誘いと続き、3人の性格が映し出されるような1曲。 ボディルセンのベースソロから入るPigen Der Floj はワケニウスとデュオで。互いの役目を交代しながら進む楽しい会話。最後はスティール弦の清さがうまくいかされたA New Dayをトリオで。前向きな優しいメロディを朴訥とした感じでメロディカが奏でます。清々しい、雰囲気、明日に繋がる喜びに満ちた小さな幸せを感じる。終演。 スリリングな出来事はなにもない。 でも、秘めた想いにも通じるけなげな感じが胸を打つ。 シンプルに自分の心を写しだしてみる。そんな感じ。 雪は果てて大地に帰る、空に散る。春が来る。 日常の中で夢をみる。 1. Caetano 2. One Of A Kind 3. Song For Her Being Here 4. Barcelona 5. Moon River 6. Marie 7. Estate 8. Pigen Der Floj (The Girl That Used To Fly) 9. A New Day Jesper Bodilsen (b) Ulf Wakenius (g) Peter Asplund (tp,flh) Severi Pyysalo (vib,melodica) 久々に、すずっく的北欧慕情でした。 暫く、、北欧ものが続くかもしれないなぁ。。って、本当は違うアルバムの予定だったのです。。 今日は、お雛祭りです。恒例、、ちらし寿司♪ 今年は、お雛さまをだす余裕がなかったのですが、小さな貝あわせのお雛さまを飾りました。 貝は他の貝とあわせてあうものがないのでお雛さまの願いに通じるのだそうです。 これは、、しっかり、、心に刻まなくてはなりませぬ。 今日は、何度か、、春の嵐があったりして、、ちょっと、動揺した1日でしたン。 んじゃ、退散♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年01月05日 17時45分15秒
[JAZZ(Flight to Denmark)] カテゴリの最新記事
|