そして手術朝9時、手術室に運ばれる。前夜は、おそらく寝ていないような気がする。 姉やパパと話したり、仕事やお祭りの事を考えたりしていたと思う。 回復室は消灯が無いので、時間もわからずにいたが・・。 手術室に入る時、手術を受けるのは初めてではない私は落ち着いていた。 マスクを口に当てられ、だんだん息苦しくなり、 「息ができない、息ができない!!!」と暴れる私にS先生が更に マスクを強く押し当て、私は意識を失っていった。 気が付いた時には手術は終わっていた。 目が覚めた時、時間は午後4時になっていた。 7時間の手術だった。 っていうか、私縛られてる!身動きができない!! 私は閉所恐怖症だ。身動きがとれないような狭い所ではパニックになる。 手をベッドに縛り付けられている=狭い所でもあるのだ。 気管挿管が先程までされていたので、声がほとんどでない。 出ない声で必死にパパに「手の紐をほどいて!!!」と何度も何度も 頼んだ。 パパは、私の取り乱しように手術後の麻酔の覚醒が悪いせいだと思ったらしく、 しかも医者が縛ったのに自分の一存で外すこともできずに困惑していた。 だけど私は必死だ。早くこの状況から抜け出さねば気が狂ってしまう。 「紐ほどいて!紐ほどいて!紐ほどいて~っ!!!!!」と叫び続けた。 声にならない声だったが、そのうち看護士さんが来てくれて、 私の必死の頼みを聞いてくれた。 手の紐がほどかれて、私はようやく落ち着きを取り戻した。 ふと気が付くと、腕には点滴。胸には心電図。そして頭にはチューブが取り付けられていた。 頭の管を辿っていくと、血液がいっぱい溜まっていた。 私が血だと思ったのは、脳で作られる水(髄液)で、くも膜下出血によりこの流れや吸収が障害されて、脳室という部分や脳の外側に髄液が過剰に貯留し、水頭症という状態を生じる可能性がある為だ。 もう一つ、脳血管攣縮が生じない為の点滴もされていました。 脳血管攣縮はくも膜下の血腫により脳の血管が収縮し血液の流れが悪くなる状態です。その結果、意識状態が悪くなったり,話すことができなくなったり,また手足の麻痺が発生したりいろいろな障害が出現する可能性があります.脳血管攣縮の程度によっては、無症状から脳梗塞,非常に強い場合は脳死に至る可能性もあるという怖い症状です。 手術が終わった今から、水頭症と脳血管攣縮の2つの感染症、後遺症との闘いが始まったのです。 ・・と言っても私自身はただじっと寝て、先生に全てをお任せするしかないのですが。 頭には、大きなガーゼが当てられていました。 あぁ、ここを切ったのだなぁ。と思いました。 ジャンル別一覧
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