212260 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【お気に入りブログ登録】 【ログイン】

シックハウス・カウンセリング.com

タバコ・アレルギー

シックハウス症候群を ほおっておくと化学物質過敏症になると散々書いてはいるが、
別の方法からでも化学物質過敏症になることがある。



その一つがタバコ・アレルギー。
私が”過敏症の嗅覚”という特殊能力を発現できたのも、全てタバコのお陰である。
といっても、タバコを吸った事は生まれてこの方一度もない。家族も誰も吸わない。
親戚に一人だけ吸う人がいたが、年に1回か2回しか会わないので、その人の副流煙が
原因というわけではないだろう。


記憶に残っている最初の兆候は、”タクシーで酔う”ことだった。
これはまだ幼稚園に通っていた頃だが、タクシーに乗ると毎回必ず気持ち悪くなるのだ。
特に臭いが気になるとか、これといった理由も分からぬまま、我慢しながら乗っていた。
それはタクシーと、観光バスに乗ると必ず吐き気とだるさに襲われるというものだった。
しかし、通学で毎日使っていた普通のバスは全く問題なかった。

友人の親の自家用車に乗った時も、何も起こらなかった。
とりあえず”タクシーと観光バスには弱い”という認識を小学生の頃から持っていた。



その原因が、”車に染み付いたタバコの臭い”だということに気付いたのは、
大学に入ってからだった。それまで身の周りにタバコの害は全くなかったのだが、
大学に入ったとたん多くの学生が吸い始めた。それまでタクシーの臭いだとばかり
思っていたものは、この臭いだった。


大学生になると何かと飲み会が増えてくる。酒に酔っていると思いきや、実は誰かが
吸っているタバコに酔っていた、と気付いた頃には既に過敏症は悪化していた。



始まりは何だったのかは、今でも分からない。
もともとアレルギー体質で、喘息やアトピー性皮膚炎にもなった事はあるが、
小学校に入る頃には治っていた。
赤ちゃんの頃にタクシーに乗った事もあるだろうし、その他に何か大量の化学物質に
暴露した事があったのかも知れない。
いとこの家でシロアリ駆除を行ったのは、もっと後のことだ。



小学4年くらいの時、まさにシックハウス症候群という症状も身をもって体験している。
兄と共同の子供部屋を増築してもらった時のことだ。
真っ赤になるほど目が痛くて、全身ピリピリするような違和感を感じた。
さすがに親も気付いて、他の部屋に移ったら 程なく治った。今でもシックハウスに
少し居ただけなら、そんな症状は出ない。大人と子供の免疫力の差はそれ程のものなのだろう。

その時代に”シックハウス”という言葉はなく、兄は平気でその部屋を使っていたため、
自分だけ何か異常な体質なんだ、ということで処理された。



よく目を擦る子供だったし、落ち着きが なかったり、たまに変な事を口走ったり、
変な行動をとったり、そのくせIQはその辺の子供より遥かに高かった。
単に頭のオカシイ子供というわけではなかった。

円形脱毛症(別のページ「私の始り。。」に書いてます)から来るストレスによるものだと
思いつつも、”この子は大丈夫なんだろうか?”と時より見せる親の顔が目に
焼きついて離れない。


いつからか、無口な子供になっていった。「これは言ったらマズイかな?」と
常に考えてしまうからだ。それはそれで親の不信感を煽ったが、いつまで経っても
虚言癖が治らないことよりは良いと子供心に判断したのだ。


例えば「何か今日 変な臭いするね(湿度変化による空気の臭いの変化)」とか、
「このコップ変な臭いするよ(前日のアルコール消毒の残り香)」とか、うっかり
口走った後の親の顔を見るのが辛いけど、どこまでが真実で どこまでがオカシナ
妄想なのか、自分では区別 出来ないから、とりあえず黙っていることにしたのだ。
家でも学校でも、文句があっても我慢していれば全て上手くいった。
それが”過敏症”という言葉が無い時代の子供の処世術だった。

今 思えば、それらの挙動不審、虚言癖、目の痒み、だるさ、その他の自らの行い全てが、
”化学物質過敏症”という言葉一つで片付けられる。



なんか、20年間 無実の罪で強制労働させられていたかのようだよ・・。

そう、20歳になる頃、しばらく自由があった。

大学から本格的に始めた器械体操の影響で、体質が極端に変化した。
それまで季節の変わり目には毎回必ず風邪を引いていたのも、ぱったり来なくなった。
学校でタバコを吸う友人達と問題なく話し、たまに飲み会にも行った。
酒には それほど酔わなかった。その頃はまだ、完全なタバコ・アレルギーではなかった。
過敏な体質も、それまで生活に支障が出ることはなかった。



それから半年くらい経って、自分の人生を大きく変える出来事が起こった・・。

登校中、駅の改札を出て、地上に下りるまで50m程の道と下り階段がある。
通勤ラッシュ時なので行列を作りながら歩く。
ふと時計に目をやった瞬間、「シュボッ」という聞きなれない音を聞く。
何だ?と思って顔を上げて息を吸った時、目の前が真っ白になった。
すぐ前を歩いていた人がタバコに火を付けたのだ。知らずに、最初の煙の塊
を吸ってしまった・・。

その人の肩を掴もうと思うも、もはや動くことが出来ない。咳が止め処なく出て、
息が出来ない。息を吸いたくても、ひたすら咳が出て吸うことができない。
なんとか道の脇によけて うずくまる。実際には5分くらいだったんだろうか?
10分も20分も咳が出て息が吸えない、溺れるような感覚だった。
その日 1日は、もうどうしようもなかった。

それから1ヶ月は、思い出しただけでも呼吸困難になった。




あれから5年くらい経った。タバコへの対処は既に心得ている。街中では自分の周囲
20人くらいの手の動きは全て把握しているし、風の動きも いつも気にしている。
前から風が吹けば、100メートル先の見えないところでタバコを吸っている人の存在が分かる。

そんな時は道を変える。そこにもタバコを吸う人がいる。しょうがないから息を止めて、
通り過ぎる。20m程歩いて息を吸おうとした瞬間、別のタバコを持った人が現れる。
そのまま息を止める。
自分の住んでいる池袋では いつもの事だ。

白い煙の状態を吸わない限り、とりあえずは大丈夫。そんな事を毎日やっていると、
肺活量は常人の3倍くらいになっている。1分くらい息を止めているのなんか、大したことない。


”過敏症の嗅覚”は おそらく子供の頃から持っていたのだろう。
7年前の事件で、その能力は飛躍的に向上した。シックハウス症候群、化学物質過敏症の
知識を身に付け、ようやく自分の生き方が分かってきた。



Copyright (c) 1997-2018 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.