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本の日記もくもくれん

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2021年11月16日
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カテゴリ:本 生き物
「江戸に多いもの、伊勢屋稲荷に犬の糞」と落語などでもネタにされていることから、そんなに犬が多かったのか?と、疑問に思った著者が、改めて史料を集め文献調査に取り組む。

裏表紙のあらすじにチラリと目を走らせて、これは面白そうだと思った。


文庫 犬たちの江戸時代 (草思社文庫) [ 仁科 邦男 ]

犬が多かったのか?という疑問を解決しようとした著者は、別の疑問に突き当たる。
まず調べた文献にそんな言葉が出てこないのだ。
本当に言われていたのか?

内容もさることながら、調査にかける執念に感心する。
文献の引用が多い本は、読みにくいものも少なくないが、こちらは、犬の歴史という今までなかった視点が興味深く、するすると読み進んでしまう。

「犬の糞」の話の結末は、意外と早くに解決する。
そしてまさに犬がどんなふうに江戸時代を生きてきたか、というより生かされてきたかという内容になっていく。

予想はしていたが、飢饉の時代なんかは犬が少なかった。当然のように食料にされていた。
で、飢饉でなくても食っていた人もいた。イノシシを食べる感覚だったようだ。


コンコンブル ( concombre ) デコレ ( DECOLE ) 春 お花見 「 桜ソフトわんこ 」 ZSA-79014 まったり いやしの マスコット

やはり、“江戸時代” “犬” といえば、生類憐みを避けて通れない。
さぞかし大事にされていたのだろうと思っていたが、意外だったのがこの時期以後、犬が減ってしまったという事実。

お上に保護された犬は中野に作られた巨大な敷地に集められたのだが、ここではあるルールがあったため――。

ただ、生類憐みの令は行き過ぎたから非難されるが、幕府による鷹狩りの関しての犬のエピソードは、読んでるだけでムカついてくる。将軍の趣味でもあり、大名たちとのコミュニケーションの場、接待にもなった鷹狩り。今でいうゴルフか?

犬も人間たちも、鷹狩りにはツライ思いをさせられていたようだ。
何なんだこれ。
今の時代のことも、あと数百年後から見れば、何なんだこれ?ってことになるんだろうな。
鷹狩りもスポーツみたいなものだったらしいから。


Emma Ball Coasters コースターHAMISH EBCW005

動物に限らず生き物たちは、今に至るまで人間の都合で大事にされたり邪見にされたりしてきたけれど、江戸時代と犬に限っていえば、やはり時代が進むにつれて人道に劣る扱いをしてはいけませんという方向になっていく。

「殺したりしてはいけません。どっかに捨てなさい」
というお上のおふれ。

正直、私が小さい頃は野良犬は普通にいた。
まわりの人の感覚も「犬を捨てる」ということに関して罪悪感は薄かったように思う。
じゃあ今はどうなのか?人道的になったのか?というと、
やっぱり殺しているではないか――。

私たちが直接手をくださなくなっただけのこと。

江戸の人たちは犬の糞にも道に寝そべる犬にも困っていた。でもみんな自分たち自身の手を使って関わってきた。自分たちの手で可愛がり、自分たちの手を汚してきた。

だからこそ、江戸時代を描いた人々の絵の中には、いつもいっしょに犬がいる。
彼等はいっしょにそこで生きてきた仲間でもあった。

この本は、犬に対して感情的になる部分は無いけれど、だからこそ反対に長い年月いっしょに生きてきた犬の存在を客観的にみることができる。


とにかく大事にされたり、ひどいめに遭わされたり、人の都合で翻弄はされるものの、人の歴史と共に犬の歴史も途切れないのは、その数の多さ。
ひとことで言ってしまうと、“繁殖力の強さ”につきる。

食われようが殺されようが、やつらはいつもそこにいた。


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最終更新日  2021年11月16日 09時50分05秒
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