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テーマ:忘れられない人(2)
カテゴリ:独り言
解体工事の会社Mに勤めていた頃の話だ
その会社で従業員を募集すると 様々な人たちが来た 社長が留守の時、面接に来た人たちと 話したことが何回もある もちろん自宅から面接にきた人もいた しかし 「どちらに住んでいるんですか?」との問いに 「サウナ」「山(山谷の事だった」「車」 浮浪者だった人達も来た 最初はすごくビックリした 何しろそういう方達とは話す機会や知り合う機会が なかった(無い人の方が多いとは思うけど) 訳を聞いてみると大抵が会社の寮に入っており その会社が倒産してやむなく住むところを 無くした人たちが多かった 一人の浮浪者になって面接に来た人がいた Mの下請け会社にいたTだった 都営住宅に住んでいたのだが何の手違いだったのか 住み始めてから1度も家賃を払っていなかったのだ これは後でわかった事だが奥さんは知的障害者だった 支払い方がわからなかったらしい 何もかもイヤになったのかTは失踪 そして一家離散となった訳だ とにかく社長はTを雇う事にした そしてバラバラだった家族は一つになった ところがTは 借金の保証人になっていることがわかった 裁判所からの呼び出しで本人もビックリしていた いろいろ調べてみると Sの役員にもなっている(調べた時には倒産していた) Tが失踪してからも 社会保険や給与などが出ている形になっているらしい しかもSの社長と名乗っていた男の名前はどこにも 出てこない 変だ。。。変だ Tを連れて 更に調べていくうちにTが 読み書きが殆どできない事を知った(平仮名も書けないのだ) これが証拠となり借金等が全て偽装だという事が証明できたわけだ 一体Sの社長とは何者だったのか? イロイロな人に聞いてみたが住んでいる所も誰にも教えなかったらしい しかも社員旅行や慰労会などの全ての写真に 彼は写真が嫌いという事で写真は1枚もなかった 犯罪者だったのかなぁ? 私もMを退職して何年も経つ Tは元気でやっているだろうか? きっとうまくやってるよね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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