2005/11/04(金)11:03
今さらながら 高村光太郎
「千恵子飛ぶ」津村節子著を読んだ
実は前々から高村光太郎に興味があった
光太郎は総合失調症になってしまった妻を
最後までいたわり愛し続けた
どのような愛だったのか知りたかった
昔親戚が精神病院をやっていた
子供の頃遊びに行ったことがある
今は精神病も世間にかなり理解があるが
私が遊びに行った頃には鉄格子の病室が
幾つもあった
重症患者がいる部屋からは時々奇声が聞こえ
初めてみた鉄格子と暗い感じの病室は
まだ子供だった私を怯えさせた
高村光太郎の時代はもっと偏見と
差別があっただろうと思うとすごいなって思う
光太郎と千恵子は夫婦で在りながら
ある意味同じ芸術家としてライバルであった
(ライバルと感じていたのは千恵子だけだったのかもしれないが)
実家の崩落、作品への行き詰まり
そして千恵子は自分を失っていった
それでもお互いの愛は消えることなかった
なんだか思いっきり純愛小説
そして考えさせられる1冊でもありました
そういえば舞台でもやった事があるくらいだものね
本当にドラマチックな人生だったんだなぁ