「暁のローマ」「レ・ビジュー・ブリアン」
初ヅカ。おかんが奢ってくれるってんで行ったけど、アダムやらバグズやらで関係ないこともないし、一回は見とこうと。昔のベルばらやスマスマの竹の塚歌劇団のイメージしかなかったけど、実際にはそれほどケバくなかった。お化粧もせいぜいビジュアル系バンドくらい。男装した女性がローマ時代の衣装を着てお芝居するのは、コスプレのイベントや女子校の文化祭みたいで何かこそばゆい気もしましたが。「暁のローマ」は最初、大阪弁の掛け合い漫才から始まる関西ノリでどんなんや、と思ったけど、ロック・オペラと言うことで、やはりビジュアル系バンドちっくな展開でした。ローマ史を分かりやすく男性と女性視点から描いてて、「♪女房は女房、10人や20人の女くらい口説いてこそ男~」と娘役達が歌えば、「♪難しいことはわからないが、何か派手なことをやってみたいのが男~」と男役達が歌ったりして、世界史に弱い私でも面白かった。でも「カエサルは偉い~」と「愛してる~」の繰り返しの歌詞は単純過ぎて飽きた。四季なんかよりは聴き取り易いけど。ブルータスの嫁や母、クレオパトラは典型的なキャラ設定で添え物っぽいが、カエサル、ブルータス、アントニウス、カシウスらの物語により重きを置いていて、まさに男装の麗人達による男のロマン。ある意味、倒錯的だなぁ。衣装は豪華絢爛だったけど、美術はいたってシンプル。「Veni, Vidi, Vici(来た、見た、勝った)」と書かれた大っきいメダルが目立ってたくらい。エジプシャン・ダンサー以外殆ど踊らないのはもの足りなかったけど、歌の上手さは堪能しました。特にカエサル役の轟 悠さん、あんなほんとに男みたいな声がどっから出るんだろう。一番声量もあって、威厳のあるリーダー役にはピッタシ。黒髪で見た目はこちらの方が好きだったブルータス役の瀬奈じゅんさんは、役柄が真面目で不器用な設定もあって、主役としてはちょっと弱かったかな。アントニウス役の霧矢大夢さんはファニー・フェイスで漫才もしてたけど、役的には一番面白いしたたかなタヌキっぷりをよく表してた。カシウス役の大空祐飛さんはビジュアル的に一番目を引いてて、ほんとにバンド系のカッコイイ男の子みたいだったスターの皆さんが前にある花道のようなもの(銀橋と言うらしい)に出て来た時が拍手をするタイミング、と言うのが漸くわかった頃に1幕が終わり休憩。記念にパンフも買っちゃいました。次の演目は30場もあるけど、こんなに長くちゃ寝ちゃうかも・・・と言うわけで、休憩を挟んだ後のレビュー「レ・ビジュー・ブリアン」でも、この4人に注目。宝石がテーマってのはパリ・オペのジュエルズなんかでもやってたけど、きらびやかだし色付けし易いのでレビューにはもってこい。幕が開いたら大きな三日月に乗った瀬名さんが降りて来て、まばゆい照明がキラッキラの衣装とセットに映えて目がくらみそう。その後も各宝石に合わせたテーマと衣装でゴージャス感たっぷりの演出。コミカルな泥棒ネタやダンディな酒場ネタなど、くるくると早変わり。歌だけじゃなく、ダンスも踊りまくりで全然飽きない。先程の4人はと言うと、轟さんはやはり歌が素晴らしく、酒場での熱唱は凄かった。瀬名さんはオールマイティになんでもこなすし、踊りが綺麗。大空さんはポーズが今一つかな・・・。そんな中で霧矢さんのキレのあるダンスとタメのある歌い方が私好み。顔が可愛いからクールな男役ってイメージとは違うけど、エンタメ的には一番でした。プロフ見ると「