California Journal

2008/09/23(火)07:20

かなりがっかりさせられたこと

妊婦の生活(34)

妊婦であることの肉体的な辛さとか、精神的なプレッシャーとか、そういうものなんて男の人はこれっぽっちもわかってないんだな。と実感した。 10月4日まで仕事をするつもりだったけれど、昨日(9月21日)を最後に産休に入ろうかと思っていることを夫に言ったら、夫にもうちょっとがんばれみたいなことを言われた。生む前にがんばったら、生んだ後に長くやすめるから。と。 計画よりも2週間早い産休に入ったって、産後の休みは変わらずにとれるし、とるつもりでいることを夫にいったら、夫は2週間分の私の収入が減ることを指摘した。リモデルで予定外の出費があったので、夫のビジネスのアカウントはマイナスになっている。夫はそのことも言っていた。でも、そのマイナスも仕事をすれば簡単に取り返すことができる額なんだけれど。 仕事帰りの電話での会話だったし、何を言っていいのかもわからないくらいがっかりしたので、だまって電話を切った。 ここ2週間近くは、夜はほとんど寝られてない。1時間おきに、ものすごい強い胎動と偽陣痛みたいなのが来るのでゆっくりなんて寝ていられない。それでも、仕事の日は5時40分に起床して7時から7時半までの12時間シフトを働く。今ではスイカ以上に大きくなったお腹を抱えながら、まるで90歳の老人のような動きで、朝はベッドから起きて立ち上がる。一日のうちで一番、体がつらい瞬間。 「あぁ、今日も仕事するんだな。あと2週間か。。。」 そう思いながら、心と体にムチうって、仕事の用意をして出かけた昨日の朝。 一日を無事何事もなくサバイブし、12時間シフトを終えてくたくたになって帰宅する道すがらでの出来事だったので相当頭に来たし、悲しみもこの上なかった。 帰宅後いろいろと話をしたけれど、疲れと落胆と悲しみといろんなストレスで話などできず、泣いた。もう話なんてしたくない。ほっといてくれ。私は私でいろいろ考えるから、もうあんたにはなんの感情もないから。子供が生まれてこないのならば、離婚していたところだけれど、それは考え直す。もう顔もみるのもいやだからどっかに行ってくれ。と懇願した。 私は意地でもあと二週間働こうかとも思ったけれど、姉には意地とかでそういうことをするなと言われた。子供のことを考えろ。と。子供がどれだけのストレスになってるか考えて、ゆっくり休めといわれた。 仕事場で産気づいて、そのまま分娩室に行き、夫に連絡せずに一人で(先輩デビーが休みであれば立ち会ってくれる)出産してやろうかとかも考えた。どうせ夫は分娩室に来たって役立たずだろうし。でも、子供には両親が仲良くハッピーであること以上に大切なことはないのだということも頭では分かっているから、やっぱり夫には生まれてすぐのナナミを抱いてもらって、一緒に写真をとりたい。 夫がムカつく。ほんとにムカつく。 お金に対して計画性がない。ビジネスのアカウントが赤なのは知ったこっちゃないという私に夫は言う。そうなったのはこのリモデルのせいで、このリモデルは私とベイビーのためにやったのだと夫は主張する。そのとうりだけれど、夫が出した数字の3倍以上の予算と人件費がかかったことを私はどうすることもできなかったし、これは夫のプロジェクトで夫の計画のもとで完成したから、私にはどうすることもできなかった。 リモデルした分の赤を、今の私には埋めることはできない。負担が大きすぎる。妊娠していなければ、数ヶ月、シフトを余分に働いて埋めることができるけれど、今の私には無理。 私が働いて稼いだお金は、夫がリモデルしている間の生活費からローンの支払いから、家賃から、100人以上招待したパーティーから、ベイビーの準備から。そして、産休中の生活費や保険にもあてられる。私が稼いだお金を、ビジネスの赤を埋めろと言っているのではないというけれど、私には夫がそう言っているように聞こえるから、もうほんとに何を考えてるのかと思ってしまう。 夫はベイビーの準備、出産、家族の医療保険でさえ産休中も心配する必要がない。産休中も100%ではないけれど最初の4ヶ月は政府と仕事場からのサポートが毎月入ってくる。そんな境遇をありがたいとも思わないのか?私が仕事をしていなかったなら、これらすべての責任が自分の肩にのってくるというのに、そんな責任を一切、心配する必要がないというのに、何が一体気に入らないのか? 夫の家計はウツ家系。 夫は多分、ウツモードに入ってるのかもしれない。 現在の私たちの境遇はどう考えても、心配したりストレスを感じたりする要素なんてこれっぽっちもないのに。夫はその前向きな要素を見られなくなっている。それも悲しかった。そして、私の妊娠末期の肉体的・精神的コンディションもたぶん影響しているのかもしれないけれど、そんななかで必死で限界までがんばって動く私に、何の賞賛もしてくれなく、むしろもっとがんばれるやろ、と言っているようにさえ感じる夫に対して、ほんとに腹立たしいと思った。 夫は司法試験を合格し、もう一つ、倫理の試験を受けるのだけれど、それが終われば無事弁護士として働くこともできる。電気工の仕事で、足腰、腕や肩や手首の関節もなんだかいつも痛いといって、ぼろぼろになってしまった夫が肉体労働ができなくなっても、弁護士というバックアップの仕事に変更することだってできる。私だってナナミが6ヶ月になれば、パートタイムで仕事に復帰する。そして、医療保険だの生命保険だの老後の年金積み立てだのがまた再開される。前方は明るい未来でいっぱいだというのに。 夫が司法試験を合格したとき、自分はアゲマンかもしれないと思ったけれど、昨日の夫を見ていると、やっぱりサゲマンなんじゃないかと思ってしまった。 簡単に取り戻せる仕事の赤でさえ、電気工の仕事がこの景気で全然なくなって、返せないんじゃないかとそんな不安な気持ちになると夫は言った。自信、自分を信じる能力でさえ喪失してしまったと。それは私が長年、夫のことを度々、何もできない不能な奴扱いしてきたからだと、私に言った。私の責任だと夫が言った。 私が何もかもやってる。私がこの家の大黒柱で、あんたは何の心配もなくのほほんと、きままにビジネスして趣味のビジネスして、ええ身分やな。出産でさえ、何の心配もしなくていいし、やりたいパーティーだって妊婦の私が何もかも準備して手配して、気ままにやりたいことだけやって、欲しいトラックだって最悪のタイミングで買い換えて。。。。と、ここ数ヶ月、かなり言いたいことを言った。 夫にはほんとに腹が立っているけれど、一日あけて冷静になって考えてみたら、私も相当ひどいことを夫にぶつけてきたなぁ。とちょっと反省。姉にもアドバイスを受けた。夫は叩かれて伸びるタイプではない。それは私も分かっている。私は叩かれればむしろ、「なにくそ!」と意地になってがんばって成すタイプ。夫は褒められて伸びるタイプ。だから、褒めてよく世話してやれと姉に言われた。こんな憎たらしい夫を褒めて、面倒みないといけないなんて。。。子供二人世話すると思ってやってみ、と姉に言われた。 昨日の仕事を最後にして、産休に入るのかどうかは明日の定期健診で決めようと思う。 実際、2週間早く産休をとっても家計が火の車になることはないし、なんら問題はないのだから夫が心配しようが反対しようが、休む必要があるのなら休むことにする。 昨日の怒りの根本は、夫がすんなりと「そうしなさい。」と言ってくれなかったことが私の期待にそぐわず、「きみはここまで、よくがんばってやってくれたから。」と、そんな労いの言葉さえなかったことが相当悲しかったのだろうか。と今はそんなふうに考える。 夫がナナミの顔をみたとき、父親としての自覚とか責任とか。。。父性がメキメキと生まれてくれることを願った。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る