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Nov 9, 2007
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カテゴリ:音楽
 ケイコ・リーのサポートなどでも有名な(というと失礼かもしれませんが)、吉田次郎さんが長野のZAZAというライブスポットに来られました。自分としてはすご~い高い!って感じの値段でしたが、ZAZAという場所は30~40人入ればいいほうの狭いところでしたから、間近で見れるということもあって、なかなかない機会と思ったのでした。JAZZシーンは明るくないのでよく分かりませんが、ドラム Lionel Cordew、ベースCarl Carter のトリオの演奏でした。ものすごい演奏に本当に感動しました。ミュージシャンは結構自分の機材にこだわる方もいますが、弘法筆を選ばず、の通り、ツーバスと思わせるような激しいキックや、ZAZAのタムが一つしかないドラムセットでも、めまぐるしい手数の多さにも驚かされました。東京のライブでもドラム小僧がかじりつきで見ていました、と吉田次郎氏の言葉。ベースのカールさんも、五弦ベースを駆使して、ギターとのユニゾンあり、ソロあり、ボリューム奏法あり、で、アンプはお店のものを使っての演奏でした。
 吉田さんも、三本のギター(タカミネ、ストラト、レスポール)を駆使し、アコースティックな曲からハードな曲まで演奏されました。"And I Love Her"や"禁じられた遊び"などおなじみの曲の吉田アレンジもあり、オリジナルの5/8拍子の曲もあり、右手によるタッピングを駆使した奏法も見ることができました。ギンギンの音はおそらく外にかなり漏れていたでしょうね。
 そして、終わってからの打ち上げがその場であり、そこにも参加してきました。音楽に対しての吉田さんの熱い思いも伺いました。音楽は機材じゃないよ、ということ、安いギターだって全然問題ないよ、などという発言もありました(美鈴楽器の方も来ていたので遠慮がちでしたが...)。それから吉田さんがJAZZギターにのめりこんだ契機も伺いました。博多で育ち、フォークブームの中、ポピュラーな影響も受けていたとのこと、御自身はクラシックギターをずっと習っていて、全国のコンクールでも入賞(優勝だったかな...)したこともあるそうな。また、Led Zeppelinの大阪公演に行って、とてもショックを受け、あんな演奏をしてみたい、と思ったこと、ZeppelinのほうがPurpleよりも大人だね、なんて話や、そうした音楽の影響も少なからず受けているとのことを伺いました。そして、そうしたポピュラー音楽について思い巡らしていたところ、荘村清志さんに、やるんだったらJAZZだよ、という言葉に促されたとのこと。さらに、1981年新宿でマイルス・デイビスのライブで虜になり、バークリーで学ぶことを決意されたのでした。そして、JAZZのセンスは、あらゆる音の感覚を身につけることで、理論やなんやらではない、と言われていました。例としてOver the Rainbowを引き合いに、あれでオクターブの感覚って分かるじゃないですか、といわれ、同じようにいろんな曲で音のつながりがイメージできるようになるようバークリーではよくピアノに向かっていたとのことでした。彼に言わせれば、ギターなんて寝ながらでも練習すればウマくなる、けど音の関係はそうしないと身につかない、とのこと。そして、テクニック云々よりも、表現したいことがあるかどうかが演奏の鍵だ、とも言われていました(それでも基本的なテクニックはあるのでしょうけど、表現者という意味で感銘を受けます)。
 それから、アニメ主題歌のJAZZアレンジも頼まれてやってみたとのことでした。「妖怪人間ベム」や「サスケ」「黄金バット」のテーマを作られた田中正史氏が、あの頃のテレビでのアレンジは安易過ぎたという不満を持っておられ(それでも結構かっこよかったと評判だったと思いますが)、吉田氏に依頼が来たとのことでした。
 ライブもすごかったですが、その後の懇親会もまた和気あいあいとして楽しかったです。

ソロギターの饗宴 3人の名手による極上アレンジ弾き比べ 著者・演奏:吉川忠英/吉田次郎/古川昌義
  
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最終更新日  Nov 10, 2007 07:52:26 PM
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