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テーマ:戦争反対(1190)
カテゴリ:平和
かつてニュースペーパーという社会風刺コント集団にいた松元ヒロさんが、塩尻レザンホールにてライブをしたので、行って来ました。 4月も終わりというのに、肌寒く、こちらも風邪気味のところでしたが、大いに笑いましたし、すごく感動もしました。 かつて駅伝ランナーだったヒロさん、自称ちっとも勉強なんかしてこなかったという彼が、どのようにして、こういう活動をするようになったのか、についても伺うことができました。陸上で法政大学に入ったものの、けんかをして部をやめてしまったということ、新たな目的として教師を目指すものの挫折し、その後役者を目指してパントマイムをしたこと、そして、コメディアンとしてデビューしたということ。さらに、昭和の終わり、年末年始には、「お元気ですか~」のCMでさえも自粛に追い込まれる時代、ヒロさんたちコメディアンも仕事を失いました。キャンセル続出の中、キャンセル料が一切支払われなかったとのことです。そして、何故ですか、と抗議すると、「こういうご時世ですから」とのこと。「どういう御時世だ!民主主義の世の中で、当たり前のように言われるとは!」という気持ちから、こういう御時世を笑ってやれ!という気持ちで「ザ・ニュースペーパー」を立ち上げた、ということでした。しかし、グループが大人数になると自分がしたいことができにくくなり、ソロになったということでした。 話は笑いを交えて多岐にわたり、昨年、チェ・ゲバラの娘アレイダ・ゲバラのお話にもなりました。彼女が、キューバからみていると、天皇制のある日本で民主主義が語れるのか、と思っていたとのこと。考えさせられました。 ピースボートでベネズエラに行ったときのこと。日本人の働き方とベネズエラの仕事感覚の違いが語られました。むこうでは皆が貧しいが、音楽とおいしいものを食べること、家族と過ごす時間のために働いているということで、ある意味日本のように時間を惜しんで働くことはしない。最初はなんていいかげんな、と思うこともあったようですが、次第に、命までかけて家族との時間を犠牲にしてまで働く日本のほうが異常ではないか、と考えるようになったとのことでした。 そして、ただ笑うだけでなく、最近話題の映画「いのちの山河」についてのネタばれの紹介がとても感動的でした。この映画は、日本で初めて乳児死亡率ゼロを達成した岩手県沢内村の村長深澤晟雄氏のことが取り上げられています。彼が、国や県に反対してまでも、医療費無料を全国に先駆けてしたこと、そして、予防医療に力を入れたことがなどが紹介されましたが、その根拠となったのが憲法25条だったのでした。 特に、この2項目をたてとして、国や県がしてこないことを我々がしているのだ、国民健康保険法に違反しているかもしれないが、憲法には違反していない、ということで医療費無料を実現させてきたのでした。その深澤村長の生涯が、映画で語られているとのことで、興味を持ちました。松本では、5月30日に上映されるそうです。公式ページはこちら。 そして、今必要なのは、そのように国民の命を本気になって守ろうとする人なのだ、ということでしょう。国の名誉・プライドや地位向上が優先されるあまり、その国に生きる人が大事にされていないことが問題なのだ、と考えさせられました。 そして、「憲法君」も演じてくれました。これは、故井上ひさし氏が絶賛だったそうですが、すばらしいパフォーマンスでした。憲法の気持ちになって、「本当に私は古いんでしょうかね。使い古されたのでしょうか?」と疑問をなげかけ、「本当は、まともに使われなかったんじゃないんでしょうか?」と問題提起するのです。そして、憲法の精神として、憲法の前文を力強く語られたのです。それを聞いていたら、本当にすばらしい憲法なんだ、って思いました。平和を作り出すということにおいて、また軍事力によらない国際的貢献をしていこうとする熱い思いが、とてもかっこよかったです。
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