なぎさホテル　あれるぎーがなにさ！結構楽しいこともあるじゃん！

　もう１５年近く前の話になるけれど、宗教的な理由で、ある行事に参加できないお子さんがいた。小学部から在籍していたのだが、初めのうちは「通院」、「風邪」で休んでいた。年に１度のことなので、担任も、気が付かなかった。。。。でも、３年目にして、気の利いた奴が、気が付いた！「ずっと、この子はクリスマス会にいない！」

　親御さんにそれとなく聞くと、名称と、サンタがいけないのだという。そんなものは、いくらでも直せるのである。名称を「お楽しみ会」に変え、サンタはその年、校長がなりたい者になって、少ない学級費から一人ひとつのプレゼントを買い、クラス代表に渡す。クラスに帰り、それぞれに担任から子供達に渡すのである。
　トナカイも無しである。その集会の係になった者が、校長の意向を聞いて、あるいは独断で、校長をキャスターかごに入れて引いてくる。股間に白鳥の首を付け、布袋様になった校長を連れてきた年もある。

　それ以来、高等部を卒業するまで、その子はお楽しみ会に参加した。小学部から高等部まで、全員そろい、ゲームやダンス、音楽鑑賞に、寸劇を楽しむ。ほんのひとつの問題を解決するだけで、いつもと変わりなく、みんなが楽しい行事ができるのである。近隣の養護学校も、「クリスマス会」はなくなり、名称は「お楽しみ会」に変わった。もちろん、問題がなければ、サンタは登場する。

　だから、教師の立場として、「アレルギー、食べ物がらみで不参加」と聞くと、何処か腑に落ちない。もちろん、小さな学校なので、そういうことが可能なのかもしれないけれど。。。。「参加しても不参加でも、不完全燃焼」と言うことが、おかしいと思うのである。


　もちろん、調理実習など、必要不可欠なモノはある。これから、生きていく上で、大事な経験だと思う。それでも、どうにかアレルギーの子も参加できるという設定を苦肉の策でも作っていかないと、「林間学校、修学旅行も欠席せざるを得ない」という、とんでもない事態を起こすことになると思う。
　何回かは、担任外の先生と、個人授業的に「調理」することになっても、何回かは、みんなと調理をするとか、調整できたらなと思う。これも、小規模校にいるので、大規模校の場合、予算や、金の出所の難しさもあると思うけれど。。。。
　決して言って欲しくない言葉は、「一人にそんなに手はかけられないんですよ」
である。「これならできます」「ここまでは、できます」という風に言ってもらいたいと思う。問題解決のためにも。。。。


　さて、今日のお題ですが、行事がらみで、「必要不可欠」なものと、「公園の砂場的」ものが、食べ物にあると思う。餅つきという、今時の子が経験できないことを、幼稚園などで経験させてもらうのは、とても良いことだと思う。その辺は、親の交渉で、食べられる餅を持ち込ませてもらいたいなと思う。。。。

　では、公園の砂場的食べ物。。。。これは、「とりあえず、食べさせておけば大人しいし、時間が稼げる」親も交えての親睦会なら、「大人も食べさせていれば、ゆっくり話ができる」
　担任ではなく、親が主体となって行う行事はこうなるケースが多い。
でも、こういうケースは、どうにかなるのではないか！時間が持てば、良いのである。

　o-157の際、調理実習はもちろん、学校内で飲食できるのは、給食と自前の水筒の中身だけになったときがあった。給食室だって、調理の長靴、エプロンと、洗い物の時の長靴、エプロンは別、何もかも消毒、加熱、温度管理と、とんでもないことになっている。
　その時、親御さん達は「何か、ゲームを教えてください」と、申し出てくれた。

　ハンカチ落とし、小さなフープを二つ、紐で縛り、親と子供がそれぞれのフープに入って、リレー。大玉転がし、大玉ドッチボール！キャスター付のかごに子供を入れて、リレー。

　どれも、白熱である。子供が骨折しそうなくらい、ひきづり回す親もいたり、
勝敗で、歌、手遊びを披露！となると、もう、大変なことになる。小さな輪がいくつもできて、ひそひそ話をするより、ずっと健康的である！！！腹から、笑えるし！


　親の立場から、「こうして欲しい」と、私自身も言いにくい。集団が大きくなると、心ないことを言い、それがあたかも全員の意見のように通ってしまうこともある。もちろん、「江戸っ子母ちゃん」のように、「じゃ、おにぎり、みんなで食べようよ！」と言ってくれる人がいればいいが。。。。
　となると、担任や学校、幼稚園側に「当たり前で、気の利く配慮」のできる人がいればな。。。。と思う。

　それもいないのなら、是非、親睦会の係になり、お菓子の量は減らし、ハンカチ落としや、だるまさんが転んだ！を、提案して欲しい。「公園の砂場的お菓子」なら、私は減らしてもいいと思う。みんなで食べる楽しみであれば、豪華なものでなくてもいいと思う。
　もし、他の親御さんから、クレームが付いたとしたら、教師として、私はその方に伝えたい。「これは、みんなで、楽しく過ごす行事で、ケーキを食べる行事ではありません。ポテトチップやケーキはおうちで食べてください。」
　うちの職場の親御さんは、結束力が強く、助け合い精神がものすごいので、そういう発言はないと思う。かえって、こちらが、「先生、それはちょっと。。。」教えてもらうことになるのではないかな。。。。


　長文でした。ごめんなさい！