nagomi style

（食欲の秋。妄想にしばし舌鼓）

最近、旨い居酒屋に行っていない。
以前住んでいた藤沢に、一軒贔屓の居酒屋があるのだが、
前にいったのは夏前だったような気がする。

今だと、マツタケが出始める頃かな？国産にはまだ早いかな。

自分では滅多に頼まないので、とりあえずマツタケは、
周りから流れてくる匂いを楽しむことにして、まずは卯の花。
これは特に秋ということも無いが。

あと、お銚子を一本。

秋といえば、茄子料理は何でもうまい。
焼きナス、素揚げ、揚げだし、田楽。

銀杏はもう少し先かな？

秋刀魚の塩焼きは言うに及ばず。
カサゴのから揚げもうまい。
ヒラメの煮付けもこれから旨い。

刺身だとカンパチ、ヒラマサがいいな。
カンパチの旬は夏らしいけど。
少し厚切りの奴の歯ごたえがうれしい。

国産シシャモの素揚げを始めて食ったときには、思わずうなった。
いつも食べているペルー産シシャモもおいしいけど、
国産シシャモはまったく別の味がする。

魚の種類も違うらしい。国産はホンシシャモ。ペルー産はカペリン。
ホンシシャモ、噛めば噛むほど味が出る。
アタリメも真っ青。

でもホンシシャモにはまだちょっと早いかな？

無ければ、ゴリの素揚げもうまい。
いわゆる高級魚のゴリじゃなくて、どうも『潟ゴリ』と言う小ハゼらしい。
つまむのにちょうど良い大きさで箸休めになる。（ゴリエじゃないよ）

お酒がまたすすむ。

魚と言えば、まえに、出張で松江に通っていた頃には、
魚の旨さと安さに感激して、夜な夜な居酒屋めぐりをしたものだ。

特にアマダイの塩焼きが旨かったなぁ。驚くほど安かったし。
もちろん名物のうなぎも旨かった。
寿司は回転寿司でさえ何を取っても旨かった。

秋も深まると汁鍋類もうまくなる。
カキのなんとか汁。名前を忘れたが、岩のりと一緒に煮た汁がうまかったなぁ。

カキもうまいがおでんも旨い。
だいたい始めに頼むのは、大根、コンニャク、ガンモ、ちくわぶ、キャベツ巻き。
あと、白滝、つくね、厚揚げ。

でも今秋は、関内駅前の贔屓にしてたおでん居酒屋がなくなってしまったので、
どうしたものか。

おでんと三浦佐島漁港の近海魚が売りのいい店だったのに。
板さんが一人辞めて、味が落ちていたから仕方ないかな。

独身の頃に足しげく通った店なので、少し寂しい気もする。

湯気で曇る景色が心に浮かぶころ、またいそいそと居酒屋の暖簾をくぐりたくなる。
ああ、酒好きには幸せな季節。

とりとめ無い妄想からふと我に帰ると、外は真夏日。