「新車の装備、見落としていませんか?スペアタイヤとジャッキの話」
近年の新車にはスペアタイヤが付属せず、代わりにパンク修理キットが搭載されるケースが増えています。燃費改善や軽量化、スペース効率、さらには「資源の有効活用」という名目でメーカーが合理化を進めていることは理解できます。しかし、消費者にとっては「想定外の出費」や「不便さ」につながる場面も少なくありません。スペアタイヤ廃止の背景車体の軽量化による燃費改善荷室スペースの確保(特にSUVやEV)製造コスト削減資源の有効活用:多くの車ではスペアタイヤが一度も使われないまま廃車時に処分されるため、「新品同様のタイヤが大量に廃棄される」という資源ロスを減らす狙いもあるメーカーはこうした合理化を「環境負荷低減」として説明しています。体験談 ― スペアタイヤのありがたみ私自身、以前四駆で山岳走行をしていた際にタイヤがバーストしたことがありました。山奥でのトラブルはロードサービスを呼ぶことも難しく、電波も届かない状況でした。その時、車に積んでいたスペアタイヤとジャッキのお陰で交換ができ、無事に戻ることができました。あの経験から、スペアタイヤやジャッキは「使わないまま廃棄される資源」と言われる一方で、いざという時には必須の装備です。購入時体験談 ― ジャッキ購入の現実今回新車を購入した際、セールスマンからは「山でパンクしたら応急セットがあります。バーストしたらロードサービスで対応してください」と説明されました。また、私はこれまで自分でタイヤ交換をしてきて、今回も同様に管理するつもりと商談の際に意向を伝えていました。ところが、ジャッキがオプション装備であることは全く説明されていなかったのです。カタログには派手な装備の写真は大きく載っているのに、こうした基本的な内容は目立たず、虫眼鏡で探さないと分からないような扱いです。結局、従来のだるまジャッキは大きすぎ、今回冬タイヤに履き替える為パンタグラフジャッキをwebで購入しました。因みにメーカー純正ジャッキは約5,000円、ネットで探すと2,800円程度で入手できました。この価格差は「メーカーが基本装備を省略し、過剰な贅沢装備を誇る代わりに、必要なら純正品を買わせる」という構図を感じさせます。・・・こんな事なら軽から外しておけば良かった。ジャッキの本来の役割ジャッキはパンク対応だけに必要なツールではありません。季節ごとのタイヤ交換雪道でのチェーン装着足回りの簡易点検脱輪やスタック時の車体持ち上げDIYの重量物の上げ下げなどジャッキは緊急時や日常整備の両面で欠かせない基本ツールです。それを「パンク修理キットの付属品」としてしか見ていないメーカーの姿勢は、消費者の実生活を軽視しているように感じられます。また、メーカーによりパンク修理キットにジャッキが含まれたり、そうでない場合もあり統一されていないのが現状です。例トヨタシエンタ(オプション)、スズキハスラー(付属)ドライバー意識の変化近年はタイヤ交換やチェーン装着を自分で行わず、ロードサービスに依存する人が増えています。「車は乗るだけの製品」という意識が広がり、メーカーもそれを前提に装備を削減しているのが現状です。しかし、山奥や電波の届かない場所でトラブルが起きた場合、修理キットだけでは対応できず、大きな不便や行動の制約をユーザーに強いている部分があります。締めくくり ― 改善要求スペアタイヤやジャッキの装備は、単なる「馬力や燃費の話」とは違い、緊急時の対応や消費者の利便性に直結する装備です。したがって、国やメーカーには次の改善が求められます。販売時にスペアタイヤ・ジャッキ・修理キットの装備状況を必ず説明、引き渡しの際に説明のチェックを徹底する。消費者が用途に応じ、選択できる仕組みの整備(オプション設定や明示的な選択肢)合理化と環境配慮の名の下で消費者の安心が犠牲にならないよう、国とメーカーは制度設計を見直すべきです。併せて書き加えるならば、邪魔で死角の増えるドアミラーに対し、オプションでフェンダーミラーの選択肢も与えて欲しい気持ちは以前から持っています。まあ、これが最後の車なので次はないだろうが