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2025.01.18
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カテゴリ:神社仏閣・御朱印
白美龍神社。
名古屋市名東区の高針ジャンクションの東に広がる牧野ヶ池緑地公園は、牧野池を中心とした芝生広場や豊かな緑が残された癒しの場です。

牧野ヶ池緑地西口南側駐車場から蛇のように曲がりくねる高針ジャンクションの眺め。
冬のこの時期は寒々とした光景ですが、桜の時期になると表情は華やぎます。

この公園の南側はグラウンドが隣接しており、今回の目的地白美龍神(羽白美衣龍神)はグラウンドの南外れの東の森の中に鎮座します。
駐車場から南のグランウンド方向に向かうと森の入口に白美龍神の幟旗が立てられています。
そこから案内板に従い怪しい小道を分け入っていきます。
神社へは少なくとも三つのルートがあり、駐車場北側の道路から東に進むと鳥居のある正参道ですが、社殿まで一番距離は長く、ちょっとしたトレッキング気分の道です。
写真のグランウンド沿いに2カ所の参拝道があります。

アンダーパスを過ぎると正面に幟が見えてくるので、そこが入口。

入口全景。
ここから更に右に進むと三つ目の参道がありますが、社殿までの距離は短いのですが一部段差が大きいのでお勧めしません。
何れの道も粘土質なので、雨後は足元が滑りやすくなります。

この道を真っすぐ登り、二股から右に進みます。

二股から右の参拝道。
社殿手前で少し高低差のある細い道になりますが概ね歩きやすい道が続きます。
道は周りの樹々の根っこが蛇のように横切っているので足元は要注意です。

高低のある道を登りきると右手に境内が見えてきます。
撮影時間からみると入口からここまで7分ほどです。
幟旗で境内の様子は見えませんが、多くのウオーキング客で賑わっていました。

五合上池のゴルフ場フェンス際から鳥居と境内を見上げる。

境内から本殿の眺め。
左手では破魔矢や白蛇の御守りが売られています。

蛇は財運と健康運をもたらすとされ、昔から蛇の抜け殻を財布に忍ばせると金運に恵まれると云われています。
身近で蛇を見ることがなくなり、抜け殻も見かけなくなりましたが、昔は大事に忍ばせていました。
しかし、減ることはあっても一向に増えないことに気付いてからは、蛇にすがるのはやめました。

社殿は一部白いシートで覆われていますが、一間社流造で五合池に向かって鎮座しています。
多くの幟旗がはためき、多くの方に崇敬されているのが分かります。
普段は静かな境内なのですが、巳年の今年は平年以上に多くの方参拝客やTVの取材があるようです。
五合池方向を撮りたくても撮れない状況でした。

拝所の軒下には風鈴が吊るされ、木枯らしに吹かれて澄んだ音を奏でています。
社の前に祭神である弁財天の神使とされる蛇の大好物の卵が供えられ、蛇の重軽石や蜷局を巻いた白蛇が安置されています。
写真は以前訪れた時に本殿に掲示されていた由緒と平成16年(2004)中日新聞の切り抜き。
左の由緒には以下のように書かれていました。
「白美龍神 羽白美衣龍神「はくびりゅうじん」の由緒
鎮座地 名東区猪高町大字高針山ノ中
御祭神 白美龍神 女神
御神徳 病気平癒・痛風・神経痛・腰から下の病・大願成就・金運・財運・商売繁盛・縁結び・家庭円満・子孫繁栄・開運除けに霊験あり。
創建年 昭和28年(1953)11月27日
昭和28年夏、愛知カンツリー倶楽部ゴルフコース建設に従事する人達が、大白蛇を目撃した。
大白蛇は五合池の面に姿を見せて泳いだ。
目撃したのは40人で恐怖のあまり、悪感、発熱、数日床に伏せ地元高針村では一日も早く白蛇をお祀りして村の隆盛と、ゴルフコース工事の安全を祈ろうという声が高まり、地元の御嶽行者に祈祷によれば、これは霊妙なる神通力を有する白蛇にしてこの地に棲。
既に江戸時代に出現せられたる。
ゴルフコースの建設でだんだん住み家を狭められ、ついに人前に姿を現してしまった。
龍神として祀れば姿を消し祭祀怠らずは祭神として永く池に棲む大願成就の神力を発揮するものの御神を許されて、龍神として祀れば姿を消し祭祀怠らずば祭神として永く池に潜み大願成就の神力を発揮するものなりとの御神託を得たり。

この神社建設には地元の人々だけでなく、当時の愛知県知事 桑原幹根氏の働きにより愛知県の財界からも寄付を集め五合池を見下ろす丘の上に造られました。
建設から既に67年が経ち社の老朽化が進んでいます。
御参拝の皆様と縁神様を結んで頂き奉賛金をお納めいただけると幸いです。
毎月27日を以て縁日と定め春秋の二回、大祭を行うものなり。」とあります。

右の新聞のコピーは「東山ゴルフ場に大蛇出現」という衝撃的な見出しとなっています。
内容は「50年ぶりに社が建て替えられた」ことを報じるものでしたが、見出し以上に本文に興味が湧きました。
ただ、写真からは詳細が読み取れなかった。

大勢の人が目撃した大蛇は、長さ三間(約5.45㍍)あるいは三間半とも云われ、胴廻りは二尺(約0.6㍍)余りでアナコンダ並みの長さがあったようです。

体が白くなる所謂アルビノは自然界では珍しい事ではないけれど、目撃当時、海外からアナコンダのような蛇が販売されていたか定かではないけれど、個人で飼っていたものが野に放たれたものと推測したい。
しかし江戸時代から大蛇が目撃され、繁殖していたとなると話は変わってきます。
昭和28年当時では、今のように手軽に映像に残せる時代ではないだけに、目撃談は否定できないが、工事の進捗が進むにつれ、居場所を失い姿を消したということだろうか。
目撃談を通じて見えてくるのは、大蛇はただの生き物以上の存在であり、広域避難場所も担うゴルフ場開発に係わる人々にとって神の存在を示唆するものであったのだろう。

金の宝珠に巻き付く神使の蛇は、左の白蛇はまだしも、右の白蛇の目つきと牙は頂けないものがあります。

パンフレットではこの重軽石の愛称は巳ちゃんと呼ぶようです。
愛称は可愛くて、石なんですが、個人的にはこの形態の重軽石は試さない事にしています。

こちらの白龍の方かまだ受け入れやすい。

巳年ということで蛇に因んで白美龍神社を参拝しました。
普段は心細くなるような山の中の境内も、今年は訪れる参拝客は多そうです。

白美龍神社
創建 /   昭和28年(1953)、2003年遷座50周年に合わせ建て替え。
祭神 / 白美龍神
所在地 / 名古屋市​名東区猪高町大字高針山ノ中
参拝日 / 2025/01/09
過去記事
・​「白美龍神(羽白美衣龍神)」





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Last updated  2025.01.18 00:00:23
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