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2025.01.24
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カテゴリ:神社仏閣・御朱印
日進市本郷町宮下鎮座「白山宮」

野方神明社から車で北東へ5分ほど、田畑の広がる天白川右岸に、島のようにこんもりと盛り上がった森が見えてきます。
今回の目的地「白山宮」はこの森のなかに鎮座します。

鎮座地を南側から眺めた風景。
森の入口には大きな神社幟が風に揺れています。
社頭南側には広い臨時駐車場が設けられ、現在造成が進む中で、この景色もいずれ見通せなくなるのでしょう。

写真は臨時駐車場から社頭の眺めです。
緑豊濃い森の入口には「白山宮 初詣」と書かれた神社幟がはためき、静かな田舎の雰囲気が漂っています。

社頭から参道の眺め。
右手に、金色に輝く十六葉菊紋の入った白山宮の社標があり、鳥居の先から拝殿に向けて緩やかな上りのスロープが続いて行きます。

鳥居は石造の明神鳥居。


鳥居右の祭神記。
「白山宮 
御鎮座年不詳
菊理媛命、伊弉冉命、大巳貴命。
明治40年藤枝村より合祀。
大山祇命、稲田姫命、木花開耶姫命。

猿投社 天保11年勧請。
大臼命。

明治42年藤島より合祀。
天照皇大神、大山祇命、大物主命、稲倉魂命、恩兼命、市杵島姫命、木花開耶姫命。」
鳥居扁額は白山宮、右の柱に彫られているのは大巳貴命だろうか。

柱の後方に白山古墳の石標が立てられています。

玉垣の入口から白山古墳へ続く道の眺め。
古墳はこの坂を少し上ったところにあります。

白山古墳正面の眺め。
正式には白山第一号墳と呼ばれるようです。
鎖が張られ、これ以上は入れませんが、こうして見ると小さな円墳が二つ並んでいる様に見えます。

これは一つの大きな円墳で、掘削され、石室の入口を隔てて二つの墳丘に見えているだけの様です。
見えている石室入口は、周辺地域古墳を参考に復元されたようです。

解説の内容は以下。
「白山古墳 (白山第一号墳) 日進市指定文化財 (昭和56年)。
直径約14㍍の円墳で、石組みの横穴式石室(全長7㍍、幅約2㍍)。
石材は市内岩崎町の御嶽山の変成岩に似ている。
副葬品は金環、鉄刀、装飾須恵器。築造は6世紀代と推定される。
昭和55年に発掘調査。
殆ど崩壊していた石室は、周辺地域の群集墳を参考に横穴式石室の一部を復元してある。
遺物は岩崎城歴史記念館に展示。」

面白いのは使用されている石は、ここから2㌔ほど北の御嶽山のものと似ているという事。
手前の大岩など見ていると、御嶽山に鎮座する岩崎白山神社境内の穴不動周辺で見かけるものと確かに似ています。
そうまでして誰を埋葬したのか興味が湧いてきます。
岩崎城の歴史記念館付近には岩崎城古墳もあり、あそこの横穴式石室も群集墳を参考に復元されたものでした。機会をみていってみるかな。

白山古墳から参道に戻り少し進むと右側に祓戸大神が祀られています。
祓戸社や祓戸大神が祀られている神社では、自身の穢れを祓い清めるため最初に参拝する神様。
ここから少し先で石段の参道にかわります。

参道先の神馬像。

参道左の境内社。
右から、えびす社(北側島守護神):事代主命、神明社(丹波島守護神)、秋葉社(西側島守護神)、御嶽社:(石根島守護神)。

その左の蓮理木と縁むすび社。
個別の二つの株が成長と共に癒着してできるものを蓮理木と呼び、癒着の仕方も様々で特に珍しいものでもありません。
こうして根元付近でひとつになり、それぞれが成長するものもあれば、途中から一つに結びつくものや、他の種類の樹と結びつくものなど多々あります。
そうしたことから「縁結び」「夫婦和合」の象徴として信仰の対象とされます、信じるか信じないかは貴方次第です。

この石段を上れば、趣きのある檜皮葺の手水舎と正面に風格漂う拝殿が間近になる。

最後の石段の手前に百度石と一千日参拝と刻まれた石標が立っています。

その奥に朱の鳥居があり、その先は龍谷寺になります。

鳥居の手前から足王社の裏に続くスロープがあり、上に向かうと、白山宮の東の鳥居に続いています。

そのスロープを進み境内に向かいます。

すぐに白山宮東鳥居、社殿側面が現れ、左が足王社になります。

このまま境内へ。社殿右側には幾つか境内社が祀られています。
赤い社は稲荷社のようだ、だとすると先程の朱の鳥居はこの稲荷社のものか?、鳥居を見ておくべきだったか。

右手に二社祀られています。

右手の流造の社は秋葉神社、左の板宮造の社が山神社。

赤い社は白山宮稲荷社。

本殿域右の香良洲神社。

白山宮「香良洲神社」略記。
「御祭神 稚日女命(婦人の守護神)。
由緒
明治20年頃、近隣氏子の中に婦人病で悩む人々が多くあり、快癒を祈るため三重県津市の香良洲神社から御分霊を勧請し、覆屋を造営、祭礼を斎行。
その結果、婦人病が和らいだと伝えられる。
大正7年には香良洲社崇敬講社が誕生。
祭礼には何万人もの参詣者があったと大正風土記に記載されています。
今日では出産の母子安全や婦人病快癒を願う人々に広く崇敬されている。」

立派な覆屋の中に祀られている社殿は、暗くて造りまでは分からなかった。

足王社。
別名サッカー神社とも呼ばれるようで、屋根の滑らかな曲線が美しいモダンな社殿。

「足王社略記
祭神 足名椎神
昔、藤島町には飯田街道裏街道と呼ばれた街道があり、商人や旅人達が道中の足の安全を祈願する足名椎神をお祀りする祠があった。
時代の流れと共に街道を行き交う人々も少なくなり、街道隣接(藤島町大根)の個人宅に祀られていたが、終戦前後に当宮に勧請したのが起源とされる。
平成13年(2001)の境内整備事業に併せ社殿も新しくなり、なでると痛みがとれるという信仰を持つ「痛みとり石」も祀られ多くの参拝者が訪れるようになった。
足腰の神様から「サッカー神社」とも呼ばれるようになり、日本代表のエンブレムがはいった御守、絵馬 も授与され全国のサポーターも参拝。
平成28年(2016)に、足王社新設並に境内地東面整備事業として新社殿が造営された。」

その名の通り、足の神様。
誰しも老いと共に直面する、足の衰えを良い方向に導いてくれる。
まずはここで鏡に向かい参拝し、撫で布料500円と賽銭を納め、左から中に入り安置されている「痛みとり石」を撫で布で撫で、持ち帰って撫で布で患部を撫でると傷みが改善される御利益がある。

こちらが「痛みとり石」、多くの願いを受け、石の表面はピカピカで滑らかなものです。

こちらがその撫で布。




拝殿正面全景。
主祭神は菊理姫命で、多様な結びを授けてくれる神として知られる。

拝殿前を守護する狛犬。

趣きのある手水舎。

軒唐破風が施され、鬼板に菊の紋も入れられ、日進総鎮護の格式の高さが窺われる。

大きな自然石からくり抜いた手水鉢と龍口、龍は柄杓を近づけると清水を注いでくれる。


「白山宮記
一 祭神:菊理姫命、伊井冊命、大巳貴命、大山祗神、木花開耶姫命、稻田姫命。
一 祭典神事:例祭十月十日、小猿投祭十月十一日、茅の輪祭七月二十八日(疫病除け輪くぐり神事)
一 境内神社:猿投社、外十社
一 境内地:参千九百六拾七坪(13114㎡)
一 由緒:創立年代は不詳だが、縁起以前に加賀(石川県)白山の御分霊を勧請。延長5年(927)に本部岩崎の本居神に海部郡藤島神社を合祀し、5ヶ村の総氏神として崇敬される。
大永3年(1523)、城主丹羽若狭守氏清が祭祀を奉修、湯立・笠おどり・棒の手・馬の塔(敵馬)の神事が氏子によって伝承され「白山の馬まつり」として親しまれるが現在は中絶している。
天保12年(1842)、小塚甚太夫知隆が猿投社を建立し、三州猿投神社の御分霊を勧請し小猿投祭が始まる。
明治5年(1872)に郷社。
同40年(1965)に常錦供進神社。
戦後宗教法人となり、昭和42年(1967)から大造営開始、社殿・境内を改築整備し「白山宮」と改称。
昭和44年(1969)に5級社(旧県社)に昇格。」
拝殿額。

拝殿左の猿投社。

流造の社殿の前に陶製の小さな狛犬の姿がある、祭神は大碓命が祀られています。
大碓命は日本武尊の兄にあたり、命の墓所は豊田市の猿投神社の北に聳える猿投山の奥深く、西の宮から少し上がった高みにあります。

日進の総鎮守白山宮、規模のみならず、古墳も残る長い歴史を有する神社でした。

白山宮
創建 / 不詳
祭神 / 菊理姫命、伊井冊命、大巳貴命、大山祗神、木花開耶姫命、稻田姫命
境内社 / 祓戸大神、えびす社、神明社、秋葉社、御嶽社、縁むすび社、秋葉神社、山神社、足王社、
白山宮稲荷社、香良洲神社、猿投社
境外社 / 高帝龍王龍神
所在地 / 愛知県日進市本郷町宮下519
野方神明社から白山宮 / 車移動、 ​距離2km、5分ほど​​​
参拝日 / 2025/01/09
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Last updated  2025.01.28 12:09:17
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