秋の寂しさ。
秋になると、急に日が暮れるのが早くなる。そしてそれは、妙に寂しい。夕焼けは、大好きな私だけれど秋は、その夕日を見てもこみ上げてくる寂しさに勝つことはできなかった。5月の木の芽時に精神のバランスを崩しがちなのは、有名だけれど本当は、秋の渡り鳥も帰っていくこの季節のほうがず~っと不安定になるってことを知っている人は少ないと思う。渡り鳥は、チャーんと時期を知っていて季節が巡る度に旅に出て,帰るべき所へ帰って行ってしまう。それに秋の夕暮れ時に、カラスや鷺などの鳥がねぐらへ帰っていく様子を見ているだけで、自分の深いところから湧き上がってくる感情の波。置いて行かないで~。私も一緒に行きたいんだよ~。行かなくっちゃぁいけないんだ。そんな本能的な思いからか、胸がきゅんって締め付けられるような寂しさもこみ上げてくる。秋は、人間が動物であるってことを体の奥から寂しいって気持ちを通して思い出させてくれる季節なのかもしれない。今日、自転車に乗っていて「少し前までは、この夕焼け空を見て、寂しかったんだな~。」って余裕を持ちながら思った。今は、もう大丈夫。でも、寂しい気持ちの人のことはよーく分かる。だって、そうだったんだもん!