母牧場より帰る
「さすが、牧場で修行してくると違うね」何年振りかでパンを焼いたりピザを作ったりして家族に褒められた。「よく帰って来れたね。」クリスマスよりも母の帰宅を祝う家族。称賛の言葉か降り注がれるが、本当に農業修行していたわけではない。バーチャル世界にずっとトリップしていたのである。私がトリップしているのを家族は「修行」と言い、我慢していたのだ。牧場から現実世界に戻ると、確かに時間ができた。修理不可と機種をかえて新品交換になったテレビは、薄くなりダブル録画はできるし、それはもう快適でリハビリにはもってこいだ。「時間あっても家きれいにならないじゃん」なんて聞こえない。リハビリが必要なの。