2009/10/02(金)03:01
身の回りの化学物質 ---入門編---
以前の消毒液のコメントを読んで、身の回りの化学物質をネタにしようと思いました。
なので今回のお話は 有機化合物(アルコール) です。
化学アレルギーの方は鳥肌が立ちそうなタイトルですが、
身の回りの化学物質くらいは知っておいて損はないと思います。
今回は入門編ですので、お気楽に読んでください。
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まずは、メタン・エタン・プロパン・ブタン と何回か口に出して暗記ください。
4つを順番に覚えるのがポイントです。
何となく覚えたら、カラーボールの位置に注意しながら次の図1をご覧ください。
メタン・エタン・プロパン・ブタン と進むにつれてどのように形が変わっているでしょうか。
図1 : メタン・エタン・プロパン・ブタン
Cが1つ、Hが2つずつ増えていくにつれて、
メタン・エタン・プロパン・ブタンとなります。
メタンは、メタンガスと呼ぶ方が有名かもしれません。
生ごみから出るガスや、牛のげっぷがメタンです。
また都市ガスのガスであり、温室効果ガスでもあります。
メタンガスの数割が牛のげっぷ由来であることが、現在問題となっています。
エタンは、後で出てくるエチレンの製造に使います。
プロパンは、コンロなどに用いるLPガスのことです。
ブタンは、ライターの中に入っているガスです。
これらは、図1のような構造を取っています。
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そして、今回のメインであるアルコールです。
アルコールとはそもそも何でしょうか?
まずは図2をご覧ください。
右側がアルコールです。
カラーボールの変化と、名称の変化に注目してください。
図2 : メタノール・エタノール
図1のような構造の物質は 『アルカン』 といいます。
そのアルカンの C と H の間に O が1つ入ると、
名称の後ろに 『オール』 がついて、
アルカン + オール = アルコール
となります。
つまりアルコールとは総称なのです。
プロパンだとプロパノールになり、ブタンだとブタノールとなります。
メタノールは、アルコールランプの燃料です。
飲むと失明することで有名です。
エタノールは、お酒のアルコールです。
原材料で酒精と書いてあるのはこれです。バッコスのような妖精が入っているわけではありません。
また消毒用アルコールに用います。
そして、人間が飲んだり使ったりできる唯一のアルコールです。
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アルコールはこれでおしまいです。
是非、備忘録に書き留めて覚えください。
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≪おまけ≫
図の記号の解説。
C : 炭素原子。 カーボン紙のカーボン(Carbon)は炭素のことです。
H : 水素原子。英語でhydrogen(ハイドロゲン)。
O : 酸素原子。英語でOxygen(オキシゲン)。