ライフ・アクアティック
先月WOWOWで途中から見て、すっかりとりこになってしまった映画「ライフ・アクアティック」。昨日の午前中にまたやるというのでカレンダーにまで書いておいたのにすっかり忘れていて、また最初の50分くらいは見れませんでした。ビル・マーレイが演ずる海洋ドキュメンタリー映画監督と彼のチームが幻のジャガーザメを追って大海原を旅する冒険がメインですが全体的にナンセンスな雰囲気で、潜水艦なんかも絵に描いたようなイエローサブマリンだったりします。ジャガーザメってのも、模様がジャガー柄のサメで、すごいナンセンスなんですが、それでも遭遇したシーンはちょっと感動している自分がいました。そんな良質のナンセンスさをかもし出している、細部まで計算しつくされた美しいカラーリングや映像に寄り添うような音楽(チームの一員がギター一本で70年代のデビッド・ボウイの曲をボサノバアレンジで奏でています)など、どのシーンをとってもそのまま額縁にいれて飾りたいような映画です。ビル・マーレイをはじめ、アンジェリカ・ヒューストンやオーエン・ウィルソン、ケイト・ブランシェットなど、そうそうたる顔ぶれですが、基本的にみんなダメキャラで、ほほえましいです。とくに強面のウィレム・デフォーがみんなとおそろいの水色の制服に赤いニット帽をかぶって真剣に働く姿がなんとも愛しい感じです。衣装はそのまままねしたいようなかわいさです。監督はウェス・アンダーソン。気になっていてまだ見てなかった「ザ・ロイヤル・テネンバウムス」の監督です。すっかり気に入ったので、そっちも見なくちゃと思いました。静かなコメディタッチはイギリスっぽいなと思ってたけど、アメリカ人でした。日本での公開は去年の5月でしたが私はぜんぜん知りませんでした。こういう映画がヒットする世の中だともっと楽しいのにとと思います。何度も見たいのでDVD買おうかな。