経営12ヶ条 盛和塾元顧問 福井 誠氏 その1
10月29日18時30分より、観光ホテル千代田館にて、佐賀盛和塾が開かれました。テーマは「経営12ヶ条」 盛和塾元顧問 福井 誠氏でした。5,500名の塾生がいる中で、多くの成功者を出している盛和塾では、大変大切な内容です。不況と言われている今、本当に競争が激しくなってきた。435万社あるが上場企業は4,000社ある。上場企業が、弱小企業を食べていく弱肉強食の時代と言われているが、生き残るにふさわしい企業が残る時代になったということだ。北島孝介が着ているスイミングウェアを作っている会社は、小さなゴムの会社だったが、素晴らしい技術開発を行い、発水性の高いものを作った。世の中に求められているものを作っている。フィロソフィは、大学の先生が考えたもではなく、実践できるものでなければダメ。講演者の福井さんは、京セラの労働組合の大ボスだった。給与のベースアップを論争した。しかし、従業員は会社のフィロソフィを理解して労働しなければいけない。職場を愛し、仲間を愛し、会社を愛する必要がある。会社と労働者は、二人三脚でなければいけない。そのような京セラづくりに尽力された方。今日は、稲森和夫氏の経営12ヶ条のついてのお話です。12ヶ条は、大きく分けると、3つになる。1つ目が企業の目的2つ目が目標3つ目は経営者は厳しくなけらばならない。しかし反面で、優しくなければいけない。厳しい経営者だけではなく、優しい経営者でなければいけない。京セラの今年の業績は決して良いものではなかった。50年の間、1度も赤字になったことはない。しかし、今年は違った。1兆2000億の中で5%しか利益が出なかった。それでも、厳しい数字ではあるが、パート社員は辞めさせない。株主への配当も変えなかった。その様な方針に変化が出てくる。現在では業績を戻し、躍進している。では、12ヶ条について説明していきます。1.事業の目的は、意義を明確にする。公明正大で、大義名分の高い目標を立てる。京セラは昭和31年1月に創業。その時に稲森さんが約束したのは、世界一の企業を目指す事。しかし、高卒11名の反乱が起きた。その反乱に対し、稲森さんは「今は難しい。期待はしてほしい。良い会社にする。もし、そうならないと思った時は、いつでも辞めるように言ってくれ!」と語った。稲森さんは使命という字を使う。従業員が幸せになる様にしなければならない。全従業員の幸せを約束する。会社がこれだけ成長したのは、ラッキーに恵まれたわけでなく、社員の全身全霊をもって戦ってきたから。2.具体的な目標を立てる立てた目標は常に社員と共有する。トップ自ら、鉛筆をなめながら、自分の信念を書き、いつも思い続けなけらばならない。フィロソフィは、社員が理解できる明確な説明をし、社員が実行できるものでなければいけない。大きい会社じゃなくていい。強い会社でなければならない。パタっと売れなくても、38年間給与を払い続けられなくてはならない。経営者は、そういう理念を持ってやらなければならない。この利益ならば、収入がなくても何年会社が続けられるかを考えなければならない。会社は無駄使いはしない。内部留保を持てるようにしていく。京セラは、従業員が幸せになる会社を目指している。エッフェル塔のペンキ職人は、「世界一の美観を自分たちで守っている。」と胸を張って言う。そういう思いを社員が持たなければならない。新幹線のパート社員で、2ヵ月に1回更新される女性がいる。彼女は会社を愛している。乗ってくるお客様の数から弁当の数、お乗りになるお客様がお弁当食べて頂き、誰一人として、お腹を空かせないように考え動く。このパート社員に「なぜそんなに頑張るの?」と聞くと「私は旅する旅人と旅し、満足頂く仕事をしている」と胸を張って語る。彼女は、1日75万円の売上を上げる。コンビニが平均50万円。どれだけ凄いかは歴然。我々は多額の納税者でなければならない。そのためには、素晴らしい売上を上げなければならない。京セラの若い社員でも、年商1億2億は簡単に上げる。12~3%の利益は、簡単に上げている。そのために、会社は社員の幸せを考えているから。めっぽう利益に強く、売上に強くなければならない。京セラの社員は、具体的な数字をテーマに話合っている。1.稼ぎ2.経費3.粗利4.労働時間5.時間の経費京セラの社員は全員、自分の時間単価を知っている。どういう数値をテーマに、どういう追求をしていくかを伝える。「おはよう、頑張っているか?」と聞くと、どう頑張っているかを答えるかを与えている。