617576 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

成定 竜一~高速バス新時代~

成定 竜一~高速バス新時代~

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2010.01.15
XML
カテゴリ:高速ツアーバス
一昨日、取引先(高速バス・空港連絡バスの運行会社や高速ツアーバスの企画実施会社)向けの「管理画面」上で新機能を導入した。「カスタマイズページ」。さっそく1社使ってくれたのでご紹介したい。

バスを予約しようと私のサイトを訪れた利用者は、乗車日・乗車地→下車地・人数を指定して「空席検索」を行なう。そうすると該当日に該当区間で空席がある便の一覧が表示される。その「空席一覧」上では、より細かい乗下車地(東京駅か新宿か、など)と出発・到着時刻、それに価格(運賃または料金)などが表示される。さらに基本情報に加え、「3列シート」「トイレ付き」「アメニティ付き」「女性専用」といったサービス内容を示すアイコンと、1行の「キャッチコピー」も表示されている。平日の首都圏-京阪神などでは80もの商品が並ぶから、利用者はその中からまずは「興味がある」商品の商品名をクリックし「商品詳細ページ」を開く。そこでは、座席やアメニティグッズのイメージ写真や、詳しい「セールストーク」など、より詳細な情報を見ることができ、いくつかの商品を比較検討のうえ最も自分に合っていそうなバスを予約する。これが従来の流れだ。

ちなみに、もし乗車日や人数を指定しての「空席検索」機能ではなく、「路線一覧・商品一覧」から好みの商品を選ぶ形だと、リアルタイムの価格変動や、ここまで多彩な商品ラインナップは生まれなかっただろう。首都圏→京阪神で80の商品が並んだとして、「A社の3列シート」のページを見たら希望の乗車日は8,000円で、「B社の3列シート」を見たら希望の日は満席で、「C社の4列シートは6,000円」で…と各商品ごとにページを開かないと、希望の乗車日に空席があるか、価格はいくらかを確認できないようでは、利用者に大きなストレスがかかる。従来の高速路線バスの「ある区間にはせいぜい1~2路線」という状況ではそれで問題なかったし、価格変動しない状況でもそれで問題なかったが、多数の商品が並び、かつそれがリアルタイムに価格変動するようになればそれでは不十分だ。「検索」という機能を導入したことで利用者はバスどうしを本当の意味で比較しながら予約できるようになったし、それが高速ツアーバス各社の商品作り(ビビッドな価格変動にしても、また多彩な座席・商品ラインナップにしても)を大きく変えたことは間違いない。

これまでの紙のパンフレットや時刻表であれば掲載できる情報量に限界があるが(あるいは多くの情報を掲載しようとすると逆にわかりづらさを招くが)、ウェブであれば、より詳しい情報を知りたい人はどんどんクリックして深い階層まで情報を見に行けばいいし、逆に使い慣れている人はそこまで見る必要もなくさくさくと予約すればいい。そうなると、情報量は多いに越したことはない。一方で、ウェブページを作るのは決して簡単ではない。デザインのセンスも必要だし、そのデザインをウェブ上で表現するための技術的な知識(HTMLタグなど)も必要だ。通常のバス事業者や旅行会社なら、専門業者に依頼して作ってもらうことになる。

そこをなんとかしようと考えたのが、今回の「カスタマイズページ」だ。私の会社のデザイナーが、数点の「テンプレート」(雛形)を用意した。各社は、ふだん在庫や価格をコントロールするための「管理画面」を通して、例えば「画像1」のところにバスの外観写真を、「画像2」のところにアメニティグッズの写真を、「テキスト1」のところにワープロ感覚で「○○バスの自慢は…」などと書き込めば簡単にウェブページが出来上がるように準備したのだ。言ってみれば、このブログを書いているのと同じ操作感覚である。各社は、最大10ページまでカスタマイズページを表示することができ、利用者が多数の候補の中から最終的に1つの商品に絞って予約するまでの様々なステップで、このページを参考にすることができる。ずっと申し上げてきた「バスを選んで乗る時代」に向けてのさらなる一歩といこうとである。

<一例  MKの「カスタマイズページ第1号」。まず公開されたのは1ページだけでそれもまだまだ「手作り感」が見られるが、今後リアルタイムに加筆修正可能であるしページ数も順次増えていくだろう。このページは、例えば、MK便の「商品詳細ページ」の左上に設置された「会社案内」ボタンなど様々な箇所からリンクされている。※モバイルでは表示されません>

同機能は、私のサイトの宿泊(ホテル・旅館)予約部門からの横展開(ぱくり)だ。実は数年前にこの機能をホテル・旅館に提供開始した際、ビジネスホテルや普通の旅館の間では「何も書くことがない」という声が大きかったのだという。それどころか高級旅館でさえ、「伝統と格式」「心のこもったおもてなし」「新鮮な素材を使った料理」などいかにも典型的な決まり文句ばかり並んだ。しかし今は違う。普通のビジネスホテルや旅館や民宿が、自分たちの「売り」は何なのか真剣に見つめなおし、それを積極的にアピールするように変わっている。

単純にウェブ上での情報量を増やすだけなら、従来どおり業者に依頼して「きれいなホームページ」を作ってもらえばいい。しかしそれではコストも時間も必要だし、自社サイトへの集客にもコストがかかる。本当に現場で商品を考えたり在庫をコントロールしているような担当者自身が、自分たちの「売り」を真剣に考え、業務の合間などにちょこっと管理画面を触って自分たちのページを修正していくような雰囲気になって欲しい。逆に言うとこれからは、「自分たちの方からお客様にアピールする」という積極的なマインドを持たない会社ならば、数多くの競合のなかで埋もれてしまうことになる。当然、私としては、高速路線バスを運行する既存事業者の皆さんが、安全性や信頼感も含め、この機能を使って自社の高速バスの魅力を積極的に発進していただきたい。それを彼ら自身が(業者任せではなく)管理画面から操作するようになって欲しいのである。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.01.15 18:30:52
コメント(0) | コメントを書く


PR

Profile

nalys

nalys

Category

Comments

京帝117@ ご参考まで この度 K電鉄バスの取締役安全技術部長に…
京帝117@ 残念でした 他にメッセージをお送りする方法を知らな…
成定竜一@ Re[1]:中央高速バス~ふたつの路線~(02/24) 京帝117さん、コメントありがとうございま…
京帝117@ Re:中央高速バス~この風は、山なみの遙かから~(03/02) 86年に私と、その後KKKに入社したH君の2…
京帝117@ Re:新宿高速バスターミナル(02/21) 私がカウンターに座っていた時は、空いて…

Favorite Blog

新米支配人の奮闘記 solitudineさん

Calendar

Archives

2024.04
2024.03

Keyword Search

▼キーワード検索

Rakuten Card

Free Space


© Rakuten Group, Inc.