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成定 竜一~高速バス新時代~

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高速ツアーバス

2009.04.14
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カテゴリ:高速ツアーバス
リクルートの宿泊予約サイト「じゃらんネット」と、ホワイトベアー・ファミリーの高速ツアーバス予約サイト「高速バスドットコム」の提携が発表された。「じゃらんネット」は、本業の宿泊予約の分野で私の会社(厳密には親会社)と激しいシェア争いを実施しているし、「高速バスドットコム」は、数多い高速ツアーバスの受託販売サイトの中でも、たくさんの企画実施会社の商品を平等に取り扱い空席検索結果から比較検討のうえ予約できるという、私のサイトと同じスタイルを取る唯一のサイトだから、当然考えられた提携である。「高速バスドットコム」は、これで、MSN(マイクロソフト)、YAHOO!トラベル(ヤフー)、じゃらんネット(リクルート)と、なかなか強力な面々と提携したことになる。もちろん、「インターネットでモノを売る、予約を取る」という点では我々こそ本流であり慌てる必要はないと考えているが、ますます気を引き締めて業務にかからないと。

「高速バスドットコム」の提携先では、特にYAHOO!トラベルが印象的。メインである宿泊予約の分野でかれこれ10年近い付き合いになるJTBの高速バス予約(つまりデータベースは発車オーライネット、すなわち高速路線バス)ではなく、高速ツアーバスを扱う高速バスドットコムを選んだ点が当時は驚いた。みんな、よほど私の会社(バスだけじゃなくてトラベル全体、グループ全体)が憎いのかなあ?それとも真似をしたいのかなあ?? もっとも、仮にYAHOO!トラベルとJTBが今のまま提携しても高速路線バスがどんどん売れるとは思わないが。繰り返すが、インターネットは自動販売機ではない。売るには売るためのDNAが必要であり、中途半端な提携ではそれが伝わるはずもないからだ。

それはともかく、YAHOO!と高速バスドットコムの提携開始から1年ほどになるが、私のサイトに何かマイナスの影響があったかと言うとそれはゼロである。むしろ、プラスと言っていいのではないか。高速バス(高速ツアーバスに限らず)は認知度が上がればさえマーケットは簡単に拡大できるステージにあるから、販売窓口が増えれば乗客が増え、乗客が増えれば各社の事業規模が拡大する。高速ツアーバス全体の事業規模が大きくなれば私の会社の取扱高も結果として増えていくわけで、カニバリゼーションが絶対ないとは言わないが、今のところは成長圧力の方が大きくわずかなカニバリなど軽く相殺してしまう。新聞記者さんとお話しする際も「最近YAHOO!さんも始めたんですよ」などとご説明すると業界全体としての動きとして捉えてもらえ、それが記事につながったこともあるし。マーケット拡大の余地が大きい(ライバルを蹴飛ばさなくても成長できる)点こそ、高速バスビジネスの魅力である。

ただ、高速ツアーバスは大都市間の長距離夜行路線が多く、その意味では我々も「じゃらん」
も、せっかくの宿泊予約とのシナジーが出しづらい。一方、高速路線バスにはリゾートや温泉への路線も多い。箱根、富士五湖、那須、南紀白浜、城崎…私のサイトで宿泊予約しているお客様の数は膨大で、一刻も早くぜひその人たちに高速バスのご案内をしてみたいものである。






Last updated  2009.04.14 18:57:16
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2009.04.09
カテゴリ:高速ツアーバス
私のサイトで、従来から乗務員の接客のよさと充実したアメニティセットで好評だった、京都市のMKが運行する高速ツアーバス「MKナイトシャトル」に、今月から3列シート車が登場した。コース詳細ページの「お客さまの声」を読むと、やはりスタンダード便に輪をかけてお褒めのコメントが並んでいる。この便は、私のサイトがほぼ100%の席をお預かりし販売させていただいているが消化率も好調で、早く同型車を増車し毎日運行に移行していただきたいところだ。

もう一つ、「お客さまの声」が印象的な便がある。石川県の丸一観光バスである。ちょっとしたことで専務さんとご縁があったので東京・TDRまでの高速ツアーバスをスポット運行なさらないかご提案したところ、昨年末の帰省ラッシュから、週末を中心にスポット運行を始めた会社(企画実施会社<兼>運行会社)だ。こちらの本音は金沢・富山~東京線の繁忙日対策だったのだが、営業所が能登半島の七尾市にあるということで七尾始発の金沢・富山経由となり、どうせだったらと私の会社から「能登~首都圏、初めての直通高速バス」というプレスリリースを現地メディアに打ったところ地元テレビ、新聞で大きく紹介されたことで地元での電話予約の比率が上がり、むしろ私のサイトで販売できる席が毎週足りなくなっているほどである。

詳細ページの中の「お客さまの声」をクリックしていただくとわかるが、1件1件の「声」に、ご担当者様が署名入りで実に丁寧に回答を書いておられる。『運輸と経済』の論稿にも書かせていただいたが、乗客の率直な感想やそれに対する事業者(企画実施会社)の回答・対応が新しい乗客を呼び寄せてくるインターネットの世界(いわゆる「口コミマーケティング」「三人称マーケティング」)で、ここまで丁寧な返答であれば間違いなく人気を呼ぶ。そして何より私達もこれを読むと元気付けられ、同時に販売・集客を任せてもらっている側として責任を自覚し背筋が伸びる感じがする。

直接のご担当である高田様にはお目にかかったことはないが、一人ひとりの「声」に実に真摯に向かい合い、かつ丁寧な言葉で返答なさっている。高田様のお人柄や会社の雰囲気が伝わってくるようだ。私の会社は「インターネットは自動販売機ではない」というのが信念で、ウェブ画面でいかに「人気(ひとけ)」を表現するかが売れ行きを決めるとあちこちで申し上げている。私自身も、転職前はホテル側でウェブマーケティング(この「お客さまの声」への回答も含む)を担当してきたが、「お客さまのパソコン画面に私の体温をどれだけ再現できるかが売上アップの鍵」という話を、インターネットのことなど何もご存じない役員の皆様にこんこんと説明した記憶がある。今の高速バス予約サイトも、もっともっとそれぞれのバスの魅力や担当者の人柄を前面に出せるよう改修を重ねていかないと。

上記「詳細ページ」へのリンクは3月までの運行スケジュールのコース。4月からはスケジュールを変更したため別のURLでの受注となっている。スケジュールが変更になると「お客さまの声」が引き継がれないのが残念なところだが、車両や乗務員への評価そのものもお褒めの言葉が続いていることから、今後とも同便の「お客さまの声」を見る楽しみが続きそうだ。






Last updated  2009.04.09 18:22:01
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2009.04.08
カテゴリ:高速ツアーバス
ホテル勤務時代から含めると私は、データ分析とそれに基づく戦略・戦術立案の仕事にたずさわることが多い。特技は?と言われると、もしかしたら「予約者データの羅列を眺めているだけでお客様の顔が思い浮かぶこと」かも知れない。

ホテル時代からの習慣なのだが、1日の仕事の終わりに予約者データをダウンロードして、お名前(当然、見ず知らずの人たちだ)、乗車日(ホテルで言えば宿泊日)、乗車区間やバスタイプ(部屋タイプや宿泊プラン)などが羅列された何千行もあるエクセルデータをぼーっと眺める。眺めているだけで、なんとなく「遠距離恋愛のカップル」「新入学生の初めての帰省」「GWの家族旅行」(ホテルで言えば「カップルの記念日ステイ」「上司に同行してビジネス出張」)といったお客様の姿がおぼろげに見えてくる。

ホテルで戦略部門にいたときも、時間を見つけてはロビーに立って(勝手に)ベルボーイを手伝ったり、今で言えば新宿や東京駅に出発風景を見に行ったりして目にした「実際の」お客様の顔とゆっくりとオーバーラップさせていくと、どこからともなく新しいアイデアが浮かんでくる。ホテルから高速バスへ商材は変わったが、もう何年と繰り返している習慣で、実は密かに、仕事を終えて帰宅する前の「至福の時間」だったりする。

無愛想なエクセルデータから勝手にお客様の顔を想像するのは普通に考えて「妄想」でしかなく、こんなところでその習慣をカミングアウトするのはちょっと恥ずかしい。ただ、「乗車率(客室稼働率)」「単価」「リードタイム」「ブッキングカーブ」などといった切り口で分析された後の単なる数字だけ見ていても出てこない答えが、ここにあるように思う。マーケティングとは「マクロとミクロの行ったり来たり」だと思う。分析されたデータの中にいる「消費者」というマクロな固まりと、個別の意思や感情を持った「お客様」というミクロな一人ひとりを、まるでカメラのズームを望遠にしたり広角にしたりするように行ったり来たり。「木を見て森を見ず」とも言うが、「木」と「森」をバランスよく見比べることで、本当のお客様のニーズやウォンツを把握できるような気がする。

ちなみに、本日の受注データを見ていると、名古屋から東京ディズニーリゾートへ、男性7人のご予約をいただいていた。それも、明後日のご乗車である。いくらなんでも、このご予約だけはお客様の顔を想像することができず……まだ修行が足りないなあ。






Last updated  2009.04.08 19:39:07
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2009.04.06
カテゴリ:高速ツアーバス
よく「お前の会社は、具体的には一体どんな仕事をしてるんだ?」と尋ねられる。特に、ふだん業務でお付き合いのない路線バス事業者の皆様には「得体の知れない会社」と映るようだ。

私の会社は、私を入れて5人のスタッフで回している(そのほか、システム開発エンジニアやウェブデザイナー、それに総務や経理等は親会社に委託。電話案内センターは専門の業者さんに委託)。大雑把に言うと、高速ツアーバス企画実施会社へのコンサルティングを担当する「インターネット・トラベル・コンサルタント」が3人、マーケティング担当者が1人、そして私が全体を見ながら、既存の路線バス事業者への提携の提案営業や行政(国土交通省、観光庁等)とのリレーションといった諸々の業務を担当している。ちなみに、高速ツアーバス連絡協議会の事務局も上記5人で分担している。

業務のかなりの部分は、データ分析とそれに基づく戦略・戦術立案だ。先日の日記で書いたように、インターネット・トラベル・コンサルタント3人の最大のミッションは、受注データや前年の予約数などを元に細かくデータを分析し、適切な増発設定や価格設定をアドバイスすることだ。さらに、ウィラートラベルやオリオンツアーといった既存の取引先の増発だけでは座席が不足する最繁忙日(GWなど。幸いにも貸切バスの閑散期でもある)だけ、自社の旅行業免許を使って高速ツアーバスを企画実施しないか、中堅以上の貸切専業者をリストアップして提案に回ったりもしている。中堅以上の事業者では「高速ツアーバスは儲からない」というイメージが染み付いているが、企画実施会社との通年契約で所定便を担当すれば安定して仕業がある分、チャーター代が安いのは当然であり、一方、私の会社がご提案しているのは自社の旅行業免許で自社ブランドで、かつ高単価で満席が確実な最繁忙日だけ運行する「スポット運行」だから、下手な貸切よりよほど収益性が高い。

一方のマーケ(集客)側も、データ分析が業務の第一歩だ。「運輸と経済」に掲載された私の論稿に細かく書いたが、ウェブサイトのマーケティングは、SEO、キーワード広告、メールマガジン、ターゲットマッチ等、幅広い。特にキーワード広告は「ダイレクトマーケティング」の代表格で、常時細かく数字(費用対効果)の管理ができる。インターネット・トラベル・コンサルタント側が「すいません、今週末の盛岡は今日中に在庫切れになります!」と叫べば、効率の悪化を避けるために「高速バス 盛岡」「夜行バス 盛岡」といったキーワード広告のパワーを落とす。逆に売り余らせそうな路線があれば、そのワードを強く買う。キーワード広告以外には、グループ内にある日本最大の大学生向け就職活動情報交換サイト(やはり大学生は高速バスの主要ターゲットである)との連携など、グループのスケールメリット活用も業務の柱だ。

現在取扱中の高速ツアーバスは大都市間、かつ夜行便が中心であり(その理由も「運輸と経済」に書かせていただいた)、なにぶん夜行ということで宿泊との連携は難しいが、私の会社(厳密には親会社)の国内宿泊部門は、今年か来年、ホテル・旅館への年間の宿泊送客人数で、業界最大手のJTBを抜く勢いである(彼らの送客のほとんどは、支店カウンターでの個人旅行取り扱いか、または修学旅行等の団体旅行だ。それに対し私の会社はほぼ100%個人旅行のウェブ予約である)。今後、大都市近郊の観光地への路線やビジネスユースの多い路線、空港路線などを多く持つ高速路線バスを取扱させていただければ、宿泊予約部門や航空予約部門との相互送客が大きな意味を持つだろう。

もっとも、それが完全に実現するまで、「ウェブでの旅行(宿泊や交通)予約」が現在のような形で、また現在の勢力図のままであるかと言われると、少し心もとない。新しいアイデアや技術一つによってマーケットそのものが引っくり返る可能性は大きく、その意味で私の会社(グループ全体)もいつまでもウェブでの物販・予約ダントツ1位であるかどうかなど保証はない。それくらい、ウェブの世界は常に進化が続いていてる。






Last updated  2009.04.06 19:51:01
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2009.04.05
カテゴリ:高速ツアーバス
金曜の夜は、新宿高速バスターミナル(通称:西口)アルバイト時代の仲間達と、西口で待ち合わせて飲みに行った。彼らはその後、東北方面のバスを乗り歩きに行くという。私は、週末にテレビ取材の立合があることもあって居残り。見送り組みだ。

夜行バスの最繁忙日ではないが、春休みの金曜夜。特にスバルビルからセンタービル、工学院にかけての高速ツアーバスの集合場所は人とバスで溢れていた。それほどではなかった西口のターミナルとの差に少し複雑な気分。金曜の夜だから、価格で言えば、高速ツアーバスのほとんどの料金は、高速路線バスの運賃を上回っているか、そうでなくとも同程度だ。それでも、余りに賑わいの差が。もっとも高速ツアーバスの集合場所を細かく見ると、交差点ギリギリに止めているクルマもあるし、系統立った配車指示も当然ないので後から来たクルマが配車できずに周回したり、それを避けるために無用に早めに配車した例など、改善すべき点が目に付くのも事実である(これらは高速ツアーバス事業のアキレス腱であり、自らの事業を永続させるためにも業界内でよく議論しないといけない点である)。

一方で、その時間帯には既に終車が出た後の路線バスの停留所はガラガラだったりする。空港のスポットの場合は、十分とは言えないながらも「新規参入枠」が設けられスカイマーク等に政策的に配分されるのに対し、バスの停留所の再配分機能がない点にあらためて憤慨。高速ツアーバスそのものは乗合許可ではないから現状で停留所を確保することはできないが、もし以前から停留所の再配分機能があれば、もっと違う形での高速バス同士の競争が起こっていたような気がする。航空業界で新規事業者がさほど成功していないのを見ても、既存事業者の立場だけで言えば「どうぞ高速(路線)バスに新規参入してください」と停留所その他を新規組にあえて提供し、同じ土俵で勝負していた方がよかった気も。

また、座って入線を待てる空調完備の待合ロビーの存在や、LEDによる案内表示や入線時の放送など、西口をはじめとした高速路線バスのターミナル機能の魅力も、こうやって高速ツアーバスの集合場所と比較するとあらためて実感する。実際、私のサイトに掲載されている高速ツアーバスの「お客さまの声」を見ても、集合場所がわかりづらかったという不満が目立つ。わかるわからない、という点以上に、言葉にできない「不安感」のようなものが多い。「空調完備の待合ロビーがあり、乗車改札時にはスタッフが放送でご案内します」という、高速路線バス事業者にとっては当たり前のことを記載して私のサイトで高速路線バスを販売すれば、高速ツアーバスに対して大きなアドバンテージになることは間違いないのだが。






Last updated  2009.04.05 11:05:38
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2009.04.02
カテゴリ:高速ツアーバス
「既存路線バス事業者」という「村」の境界線がいかに曖昧か、という点について、もう一つ象徴的な商品が、私のサイトに掲載されている。名古屋-伊勢志摩線である。企画実施は、三重交通が100%出資する「観光販売システムズ」。その意味では、各社にご提案中の「本物」の「4条の高速バス(※)」取扱開始を待たずとも、私のサイトで予約したお客様が現状でも名鉄バスセンターからご乗車になっているわけで、自分でもやっぱり変な感じがする。

※)私自身もついつい「4条」と書いてしまったが、道路運送法第4条が「一般乗合」について書かれていたのは過去の話である。法改正以降も「一般乗合」「一般貸切」等の区分は生きているが、少なくとも現4条は「乗合」について書かれた条ではない。そのことさえご存じない方に「我々4条の事業者は…」などと言われると違和感がある。もちろん、法改正があった事実とその趣旨を踏まえた上で、あくまで慣用的に「4条」と呼ぶなら別であるが。

で、先日、私のサイト上で「小田急箱根高速バス」の名前を見てなんとなく大阪駅の深夜急行の停留所を思い出したように、観光販売システムズの商品を見ると、いつも、なんとなく新宿高速バスターミナル(通称:西口)のアルバイト時代のあるシーンを思い出す。

「西口」では出発便は専用バースに入線するが、到着便は路上の停留所を使っている。その降車停留所付近では、当然、新宿駅前の一等地なので貸切バスが勝手に乗降(特に降車)扱いをする。いま高速ツアーバスに関わっている私の立場を考えると想像できないかも知れないが、当時私は、「勝手に」停留所を使う貸切車をいかに追い出すかに注力していた。スキーバスが降車扱いを始めたりすれば、先輩や同僚達と代わる代わる、ワイヤレスマイクを使って「ここは路線バスの停留所ですよっ。すぐに移動してくださいっ!!」などと叫んでいた。

ある日、私鉄系とは思えない(?)お洒落な色のバスが降車扱いを始めたのでマイクでがなりたてた。ところが先輩が寄ってきて「バカ。あれ、○○電鉄グループだぞ!」(後で調べたところ、確かに大手私鉄が出資する会社だった)。私は一瞬に青ざめた。「やべぇ」という声がマイクに入っていたかも知れない。

が、よくよく考えてみると、停留所を勝手に使う貸切車を追い出すことが目的であれば、理論上は自社の貸切車でも追い出さないといけない。まあ、そこまでは現実的でないとするにしても、直接は何の関係もない事業者を「私鉄系だから」というだけの理由で特別扱いする必要などない。が、私がそのとき直感的に青ざめたのも事実である…

繰り返すが、私達は別に、業界の秩序を乱そうとしているのではない。「私鉄系」ということが一流バス事業者の一つの証ならば、それが彼らの誇りならば、それを否定などする気はない。私の前の勤務先も「老舗ホテル」であることをどれだけ誇りにしているか。しかしながら、「村」の境界線に縛られた結果、彼らが自らの高速バス事業を成長させるチャンスをフイにしていることが残念でならないだけなのだ。むしろ、その誇りを多数のお客様に伝えていただき、新しい利用者を開拓して欲しいだけなのだ。

ちなみに、自虐的な言い方になるが、停留所で「勝手に」乗降扱いをしている貸切車を見ると、今でもついつい追い出しに行きたい衝動に駆られるのは事実である。そしてその度に、今の事業のあり方を思って重い気分になることも確かである。こんな場で人に言うことではないかも知れないが。






Last updated  2009.04.02 20:15:18
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2009.03.31
カテゴリ:高速ツアーバス
私のサイトの中の「企画実施会社一覧」のページをあらためて眺めると、「MK」と「オリオンツアー」の間に「小田急箱根高速バス」がいる。頭では分かっていても変な感じ。なんとか近いうちに「企画実施会社一覧」と別に「高速路線バス・取扱会社一覧」みたいなものを作れるように路線バス事業者への営業をがんばらないと、と、あらためて気分が引き締まる。同時に、なんとなく、大阪駅前のバス停のことを思い出した。

今は工事のためレイアウトが変更になったようだが、私が大阪で働いていた頃、大阪駅御堂筋口のバスターミナル(基本的に大阪市交通局の路線バスのみ発着)からバスに乗って会社まで通っていた。そのうち一つのプラットフォームには、他と同じように大市交の停留所が並んでいるのだが、前から3つのポールだけは深夜急行バスの停留所も兼ねている。大阪駅(梅田)周辺に自社の停留所を持たない事業者に、深夜だけ貸し出されているのだ。

その深夜急行の顔ぶれが印象的だ。1番ポールは「南海バス」。2番は「国際興業大阪」。そして3番は「はくろタクシー」。

老舗事業者であるが、大阪南部を事業エリアとして梅田に停留所を持たない南海に、深夜急行だけ大市交が停留所を貸すというパターンは、他の地域でもよく見受けられる。既存路線バス事業者という同じ「村」の住人どうしが融通しあうイメージだ。では国際興業大阪は、というと、たしかに国際興業は東京・埼玉で手広く路線バス事業を行なっているので「同じ村」と言えば言えなくはないが、大阪では貸切事業のみ展開しており分社化も済んでいて、「村」と言いきるにはやっぱりちょっと無理がある気もする。そして、はくろタクシー(姫路市)についてはその名のとおりタクシー中心の事業者であり、この深夜急行で初めて乗合バスに進出した(現在は路線休止)。はくろの社長はよく存じ上げているが、パワーあふれる交渉力で大市交に立ち向かい、この停留所の権利を得たのだろう。

この、1番ポールから順に「南海バス→国際興業大阪→はくろタクシー」という「序列」はなかなか見事だ。同時に、「村の境界線」がどれほどあいまいか、象徴している。

さて、この境界線がこれからどう変化していくのか楽しみだ。






Last updated  2009.03.31 20:41:33
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2009.03.26
カテゴリ:高速ツアーバス
先週末は三連休で高速バスの送客人数も大きく膨れ上がる日だったので、昨日と本日、スタッフ達と一緒に三連休とその前後のデータを分析し、反省会を行なった。

私の会社では、スタッフが常時、路線ごと、出発日ごとの受注データを細かく分析し需要予測(フォーキャスト)を行なっている。そして、前年同曜日のブッキングカーブ(予約の伸び具合を示すグラフ)や、各企画実施会社にヒアリングした増発の台数なども勘案して販売予測(シミュレーション)を実施、それを各社にフィードバックする。それに基づいてさらなる増発(1便あたりの台数を増やす「続行便」や、その日だけ臨時に運行する「スポット増発」)を各社に提案しつつ、それでも完売が確実であれば販売価格を上げるように、逆に売り余らせそうなら下げるように提案する。虫眼鏡でしか読めないような細かいデータを分析するスタッフ達の姿はまるで研究者のようだし、それを元に増発や価格について各社に電話をかけまくる姿はまるで為替ディーラーのようだ。

今回の三連休は、春休みの特徴としてリードタイムが極めて短く(つまり直近の予約が多く)、各社とも弱気になって売り捌こうとしたので1週間ほど前にいったん単価が下がり、やはり売り切れそうになったので最後には単価が上がるという動きが、データから明確に見て取れた。未来のことなどわかるはずもないのに、手元のデータと想像上の消費者心理を中心に、高速路線バスの空席状況や週間天気予報などの外的要素を少し加え「この日の東京-大阪のスタンダード(一般的な貸切バス)タイプは7000円なら確実に完売する。8000円でも大丈夫なはず」などと各社に提案するのは勇気がいるが、それを後から「結果論だけど、もっと高い値段を付けるように言うべきだったんじゃないの?」と私にツメられるスタッフは少しかわいそうだ……。それでも、この「レベニューマネジメント」概念を導入したことで、高速ツアーバス業界が大きく成長したことは間違いない。

※ちなみに、その様子は「日経MJ」(08年6月23日)、「日経産業新聞」(11月9日)に詳しく紹介いただいている。著作権に配慮し記事そのものは紹介できないが、その記事を取り上げたメルマガがあったので、そちらをご覧いただきたい。

そんな話をすると既存の路線バス事業者の方々は、皆さんそろって、高速ツアーバスは価格や運行が柔軟である点を「不公平だ」よくて「うらやましい」とおっしゃる。たしかに制度に差があるのは事実である。価格についても運行についても高速ツアーバスの規制は緩い。ただ、規制が緩いからと言って高速ツアーバスでも最初から上記のような販売方法をとっていたわけではない。高速ツアーバスを成長させるには何がキーか、分析したデータを元に企画実施会社と意見交換を何度も重ね、試行錯誤した末に出来上がった方法である。たまたま私は、ホテル勤務時代に「レベニューマネジメント」を担当していたので、アイデアやノウハウを簡単に提供できた側面はあるが、初めに「レベニューマネジメントありき」だったわけではない。仮に私たちのサイトが高速路線バスの販売を手がけていたなら、厳しい規制なりの課題解決方法をご提案できていただろう。価格以外にも課題はたくさんあるはずだし、長期的には規制は変えることができる。「できない理由」を探すより「できる方法」を見つけ出すことが重要なのだ。

ANAのような航空会社など「レベニューマネジメント部」という組織まである時代だから、高速バス業界でも「レベニューマネジメント」はますます重要度を増すだろう。ただ、この「高速バスにおけるレベニューマネジメント」も、高速ツアーバスに限っては確実に定着しつつあるのも事実で、私たちは、さらに何か、別の新しいアイデアを見つけ出さないといけないと感じている。業界に新しい風を吹き込み続けることこそ、私たちの存在意義だからだ。






Last updated  2009.03.26 20:14:28
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2009.03.25
カテゴリ:高速ツアーバス
私達が思い描く「事業のゴール」とは何だろう。どんなことを実現したくて毎日業務に励んでいるのか。そんなことを書くと「お前の会社のゴールは金儲けだろう」と言われそうだが、必ずしも高速バス予約事業、トラベル事業に限らず、私の会社は実はけっこう青臭い会社である。社内ではよく「日本をエンパワーメント!」というフレーズを使う。ショッピングモール事業であれば、地方の小さな特産品メーカーでもインターネットと宅配便を使えば全国相手に商売ができるし、ホテルや旅館であれば、大手旅行代理店の支配から逃れ、インターネット上で自律的にマーケティングをすることで収益性が向上する。インターネットを通してメーカー(サプライヤー)と消費者の距離を縮めることで、硬直化した日本の流通に変化を起こし日本経済を活性化することを指すフレーズである。

では具体的にバスの場合は、と言うと、「長距離移動=鉄道か航空」という思い込みが強い中、そもそも高速バスという輸送モードを知らしめることそのものが、「硬直化」した現状に対する「変化」という意味を持つ。だから私達、高速バス予約事業のスタッフにとって「エンパワーメント」の対象とは、地方も大都市も、老舗も新興も関係なく、高速バスというビジネスにたずさわる企業全てである。

何度も繰り返しているように、その中の一つの大きな固まりが、既存の路線バス事業者である。彼らの意識がより「マーケティング」に向かえば、彼らの高速バス事業は大きく成長するであろう。

また、今現在までの私たちの実績としては、中堅や新興の貸切バス専業者や旅行会社をエンパワーメントすることに成功した。元はタクシー会社の副業や特定事業者に過ぎなかった中小事業者が、気がつけば3列シートの高速ツアーバス専用車を何台も抱えていたり、新興旅行会社が急成長し、自ら傘下にバス事業者を設立し専用塗色の高級車両を大量に投入したりしている。また、そこまでは行かなくとも、貸切バス閑散日に当たる年末やお盆に余剰車両を高速ツアーバスとしてスポット運行すること等、新しいビジネスチャンスをご提供できた。逆に言えば、これまで繁忙日には満席で高速バスに乗れていなかった利用者に席をご提供できた。

もう一つ、今後の課題として忘れてはいけない固まりは、老舗の貸切専業者だ。現在のところ、私鉄系事業者に何かと気を使うのか高速ツアーバスに積極的でない彼らだが、「老舗だとコストが合わない」という意見は誤解である。高速ツアーバスの料金は繁忙日には高速路線バスを軽く上回るし、私達が導入した徹底的なデータ管理手法により乗車率も極めて高いのだから。ただし、年間契約で旅行会社から運行のみを委託される形だと厳しいだろう。自社ブランドで企画実施することが大前提だ。逆に、東名阪に拠点があったり、ブランド認知が高いなど老舗貸切専業者の強みは大きい。

仮に、かつて「プレミアムサロンカー」で名を馳せた老舗専業者があるとする。残念ながらバブル崩壊と規制緩和後の競争激化が重なり投資ファンドによる企業再生の対象となり、最近では「特車」は1台もなく一般的な貸切車ばかりだとする。それでも現場は老舗のプライドを忘れず、高度な運転技術が社内で継承され、クルマは車内外の隅々までピカピカに保たれている。そんな会社が高速ツアーバスに参入したらどうだろう。東京のほか関西にも拠点を持ち効率的な運行には有利であるし、私のサイト上で他社のバスと比較される際、老舗ならではの安全対策の具体的事例や乗務員教育の風景など、写真入りで強調すれば集客にも強みを持つ。3列シート、2列シートといった「貴賓車」も、純粋に貸切事業だけでは車両稼働率の足を引っ張るだろうが、高速ツアーバスという安定した働きどころがあれば、それを稼動のベースにしながら貸切バスのパンフレットの目玉としての役割も務めることができるであろう(貸切の引き合いがあった日だけ、事前に在庫をゼロにすれば高速ツアーバスを運行する必要がなく貸切に使えるのが高速ツアーバスの利点である)。

私たちの事業の「ゴールの一つ」が、老舗の貸切専業者の「○○観光バス・プレミアムサロンカー」の復活である。もっとも、「高速ツアーバスをやってまで…」と彼らが言うのなら、それはそれで仕方がないわけだが。

そうやって、様々なタイプの事業者(企画実施する旅行会社を含む)が、それぞれの強みを活かし、アイデアを出し、切磋琢磨しながらも相互に刺激しあい、まずは高速バス事業、やがては貸切バスも含めたバス産業全体が活性化していくことが、私たちの夢のエンディングである。

※上記では「老舗の貸切専業者」について実在の事業者を想起させる表現が含まれるが、あくまで読者がイメージしやすいようそのような記述をしただけであり、実際にそのような案件があるわけではない点、ご理解いただきたい。






Last updated  2009.03.25 18:58:50
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2009.03.23
カテゴリ:高速ツアーバス
本日とうとう、私のサイトで、小田急箱根高速バス(株)の御殿場プレミアムアウトレット・ショッピングバスの取扱いが始まった。これは、歴史の小さな転換点の一つかも知れない。その意味を整理すると以下のとおりだ。

【前向きな意義】
これまで私のサイトでは、既存事業者としてはサンデン交通、弘南バス、観光販売システムズ(三重交通の子会社)の商品(高速ツアーバス)を受託販売してきたが、やはり「小田急」の名前が持つ存在感は大きい。私のサイトは既存路線バス事業者の敵ではなく味方なのだ、というメッセージを伝えるには、その価値は大きいと思う。

【それでも、ちょっと残念な点】
・大手私鉄系路線バス事業者の商品ではあるが、残念ながら「高速路線バス」ではなく、募集型企画旅行商品限定の取扱いである。必ずしも「高速路線バスを扱えればさえ、それがゴール」ではないが、「日本のあらゆる高速バスを取扱う」ためには、現状では高速路線バスと高速ツアーバスを併売するほかなく、1商品でいいので高速路線バス業態を取扱いできれば、業界を揺るがすだろう。

・今回は、私のサイトから新規利用者を送客するという目的ではなく、小田急箱根高速バスのサイトではこれまでウェブ予約ができなかったので、それを可能にするという使われ方である。本来の私のサイトの使命(ウェブマーケティングにより高速バスの魅力を広く伝え、多くの新規利用者を高速バス各社に送客する)を果たしていない点は残念だ。

・それと、小田急箱根高速バスという会社そのもの。小田急電鉄直系の会社であり「血筋」は完璧。ただ、小田急グループ内には「小田急バス」という別系統の事業者がある。業界内で、「いわゆる私鉄系事業者」と一括りにした場合、イメージするのは「小田急バス」の方で「小田急箱根高速バス」ではない気がする。私自身、感覚的にはそんな気がするのだが(決して私だけではないと思う。大手私鉄系ではこの会社が最初にお付き合いしてくださるという事実こそ、それを証明していると思う)、あえて理屈を探してみると「高速バスが中心で、平バスを運行していないから」。だが、それなら東武系の東北急行バスは高速バスしか運行していないが「いわゆる私鉄系」の括りに入る気がする。別に小田急箱根高速バスという会社を悪く言いたいのではなくて、「いわゆる私鉄系」「いわゆる既存路線バス事業者」という「村」の境界線がいかに曖昧か、象徴的な例と言えるだろう。


いずれにせよ、今回、小田急箱根高速バスとお付き合いが始まったことは、流れを変えるとまではいかないながら、これまでの流れを止める、という意義は十分にあるだろう。私としては、引き続き、同社の乗合商品(高速路線バス商品)、そして他の老舗事業者の商品の取扱いを、誠意を籠めてご提案していきたい。

※今回の件は、私がホテル勤務時代から存じ上げていた小田急電鉄本社のある部長さんのご紹介がきっかけで実現した。また、小田急箱根高速バスの役員やご担当者様のご決断、そしてそれを受け入れてくださった現場の皆様に心から感謝申し上げる。振り返ってみると、この件で初めて小田急本社にご相談に伺ってからわずか1年で実現している。腰が重いという印象がある私鉄系事業者だが、動き始めるとけっこう早いのかもしれない。いずれにせよ、皆様、ありがとうございました。






Last updated  2009.03.23 20:13:34
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