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成定 竜一~高速バス新時代~

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バス産業

2015.05.21
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カテゴリ:バス産業
ありがたいことに少しずつ幅が広がる私の業務の中で、時々回ってくるのがアカデミックなお仕事。ビジネススクールの講座でゲストスピーカーなんていう役は、私よりもよほどビジネスについて経験も知識もある、一流企業の社員さんや起業家の皆さんを相手に講演をし、その後彼らからじっくりと質問攻めに合う、というマゾヒスティックな一日になる。おかげさまで毎年5月にお話しをいただいているのが、慶應丸の内シティキャンパスの「経営戦略―ビジネスモデルから構想力を学ぶ」でのゲストスピーカー。今年もランチタイムまで含めみっちりの質問攻撃をなんとか乗り越えることができ、おそらくあの場で最も得るものが大きかったのは、実はお金を払って参加している皆さんよりも、逆にお金をいただいている私であったはず。さらに今回は少し異変が。

講演の中身は楽天在職時代から使いまわしているコンテンツなので、「この投影資料を準備していたら、業界は数年で大きく変わったなあ、と感じた」と、もう気心知れた事務局のご担当との事前打合わせでお話ししたところ、「その変化は成定さんの想定通りでしたか?」と鋭い一撃が飛んできたのだ。重い。ついその変化を振り返ってしまう。そして、その変化の中で十分な役割を果たせたか、自分の胸の中をのぞき込んでしまう。

ここ数年で業界に起こった最大の変化といえば、高速ツアーバスの乗合移行を中心とした新高速乗合バス制度のスタートだ。ただ、外形的な(制度などの)変化はこの際大きな問題ではない。むしろ、本質的な意味で業界がどう変わったか、いい機会なので振り返りたい。

新制度に深く関わらせていただき、私が同制度に最も大きく期待していたのは、高速バスの94%を占める「既存組」高速乗合バスへの影響だ。その影響とは、大きく二つ想定していた。

まず、「幅運賃」制度を活用したレベニューマネジメント(RM)である。この間、「既存組」でも繁閑に応じ運賃に差を付ける事例が増えた。そのことは確かに前進だ。しかし、本来、RMとは必ずしも「乗車率が低そうな便=安値。高そうな便=高値」という単純な話ではないし、仮にここはそう割り切るとしても、具体的な運賃政策は路線環境によって異なるはずである。反面、オペレーション負荷を考えると、路線ごとに運賃変動のスキームが異なるというのは望ましくない。だからこそ、なるだけ多くの事業者どうしで運用スキームは統一し、一方で戦略は路線ごとに考える必要がある。少し先の将来を見据えながら運賃政策について多くの事業者を巻き込みながら考えていきたいのだが、それがなかなか進まない。

どうも、私の「5年後くらいを絵に描きながら」「運賃政策を組み上げていきましょう」という呼びかけが響かないらしい。もう少しバス事業者に響く言葉を選ぶ必要がありそうだ。

もう一つ想定していた影響は「貸切バス型管理受委託」の積極活用。繁忙日の続行便を貸切事業者に委託するという教科書的な使い方のほか、大都市側と地方側の事業者で所定便の(実際の)運行比率を見直し、「所定便50:50」の共同運行プール精算スキームは維持しつつも地方側ダイヤをより分厚くする、とか、既存路線の所定便は貸切事業者に一部を任せ、余裕が出た車両と乗務員で新路線に挑戦する、といった変化球も考えていたのだが、京王/アルピコの事例など限定的な活用に留まっている。

一方、高速ツアーバスからの「移行組」はどうだろう?何を持って「安全」かの線引きは難しいが、運行に携わる顔ぶれが固定されたことで安心感は向上した気がする。ただ取組状況は事業者によって未だ差がある。小規模事業者ながら高い意欲を持ち一歩ずつ改善に取り組んでいる例もあるが、それらの取組を集客に反映させる仕組み作りは進んでいない。

そして彼らの営業サイドを見ると、率直に言うと失望だ。停留所を確保でき(いやあ、本当に大変だったけど…)乗合移行が完了し「既得権組の末席に名を連ねた」ことで安心したのか、多くの事業者で変化や成長が止まってしまっている(もちろん、乗合化によって事業の自由度が下がったことは理解できるが)。「あの頃」の勢いは、手前味噌だが、販売を担当する予約サイトの側がぐいぐい引っ張る体制だったから生まれた勢いだったのか。RMの趣旨とはかけ離れた単なる値下げ合戦を進めている数社に対しては特に不満が大きい。いやもちろん、単価を下げれば(首都圏~京阪神など「空中戦」路線においては)足元では乗車率が向上し収益も増加する(よって、「こんな単価で安全が担保できるのか?」という指摘は正しくない)。だが、その「麻薬」に頼りすぎては中長期的に破たんするというのは、少しビジネスのことがわかる人間なら感覚的に理解できると思えるのだが。

もし4年前の私自身の視点に立つことができたなら、上記の課題は、4年後くらい(つまり今)にはおおよそ「片が付いてるだろう」と見込んでいたはずである。もちろん全国全事業者が新制度をフル活用とまではいかないが、3~4年である程度方向性を見つけられると漠然とだが感じていた。読みが甘かったのか、私自身が力を出し切っていないのか。

観光需要のさらなる取込という「次なる10年」についても、実現は容易ではないだろう。10年後の出来上がりをデザインする大きな視点と、足元では大きな数字は生まずとも着実に進める小さな一歩。その両者をいかにバランスよく回していくか。多くの事業者、さらには旅行会社など関連産業を巻き込まなければ実現しないことはよく承知している。現実の困難の大きさと、自分自身の信念や実力の大きさを比較されている。それだけの話だ。

さて今晩から夜行便で西に向かい、新しい取組の視察(という名の「乗りバス」旅行)だ。紺碧の海、深い緑、透明な空気。古くから神々が集まると言われる祈りの地。最近スランプ気味だったので、再生のいいきっかけにしたい。自分自身の再生を、神に頼みこむ、のではない。必ず再生すると、神の前で自分に誓うのだ。祈り、とは、おそらくそういうことだ。

もっとも、現実には、霊場として有名な神社の前をひたすらバスを乗り継いで何往復もするという、いつもの「乗りバス旅行」だけど。






Last updated  2015.05.21 11:08:04
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2014.12.28
カテゴリ:バス産業
成定がサービス監修を行なっているバス乗務員専門の求人情報サイト「バスドライバーnavi(どらなび)」では、バス乗務員になりたい方を対象に、営業所の見学ツアーを行ないます。

例えば「路線/高速/貸切」という業態も、外から見える違いは「地域の役に立っている」とか「知らない道を走る」という業務内容だけだと思います。しかし実際に働く立場になってみると、路線の仕事は休憩などで営業所で過ごす時間が多く食事はだいたい従業員食堂で、高速や貸切の場合は一度出庫した後は仕事が終わるまで基本的にはずっと出先で過ごす、など、働き方の違いがあります。社風(「営業所風?」)も異なります。

ですので、複数の事業者の営業所のウラ側をご案内し、ご自身の目で確認いただきたいのです。『バスラマ・インターナショナル』の和田編集長にご同行いただき、移動中の車内で講話をいただくほか、サイト運営会社リッツMCの中嶋社長より、「面接のコツ」講座もあります。そして京王バスの府中営業所では、従業員食堂で昼食を取っていただきます。

バス乗務員を目指すかどうか迷っている方、バス乗務員になりたいけどどの会社に応募しようか迷っている方のご参加をお待ちしています。

【概要】
日時:2015年1月24日(土)
行程:新宿(集合)
  ~京王バス中央株式会社府中営業所(車庫や工場の見学、各種体験、ミニ会社説明会)
   同営業所の従業員食堂で昼食
  ~東京空港交通株式会社羽田運行事業所(車庫や工場の見学、各種体験、ミニ会社説明会)
  ~品川にて解散
参加費:おひとり様1,000円(移動と昼食の実費として)

詳細、お申込みは「どらなび」サイトをご覧ください。







Last updated  2014.12.28 19:11:29
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2014.07.01
カテゴリ:バス産業
さきほど、バス運転手に特化した求人支援サービス・求人情報サイト「バスドライバーnavi(どらなび)」をリリースすることができました。

リリース時点では約40社の求人情報を掲載しております(現在、掲載内容の確認や制作が続いている事業者様もありますので、順次増えていきます)。地域的にはやはり大都市部が中心で、東京都、埼玉県、兵庫県あたりは複数事業者の求人情報を比較検討できるようになりました。地方部はパラパラとですが、宮城県、岡山県、広島県、徳島県、香川県あたりの情報も掲載されています。

まだまだ細かい対応が続いていますので、本日はご報告とお礼まで。

「バス運転手専門の求人情報サイト バスドライバーnavi(どらなび)」

「『バスドライバーnavi(どらなび)』のブログ」






Last updated  2014.07.01 12:57:14
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2014.06.30
カテゴリ:バス産業
半年かけて準備を進めてきた、バス運転手に特化した求人支援サービス・求人情報サイト「バスドライバーnavi(どらなび)」ですが、ようやく、プレス向けの発表会と、バス事業者向けの発表会、セミナーを開催するところまでたどり着きました。

多くの関係者の皆様に感謝です。

またあらためて詳しくご説明しますが、本日はご報告とお礼のご挨拶まで。

「バス運転手専門の求人情報サイト バスドライバーnavi(どらなび)」

『バスドライバーnavi(どらなび)』のブログ」






Last updated  2014.06.30 19:24:44
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2014.06.16
カテゴリ:バス産業
一部のバス事業者の方々は既にご存知ですが、現在、来月スタートを目指して新規事業の準備をしています。本日は、メディアの皆様に対して、同サービスの記者発表会のご案内を差し上げました。

まだ正式発表前ですので詳しいことはお話しできませんが、現時点でお伝えできる内容については「バス運転手に特化した求人支援サービス・求人情報サイト『バスドライバーnavi(どらなび)』のブログ」をご覧ください。バス事業者向け先行案内への結果はおおむね順調で、大都市の大手私鉄系事業者、地方のいわゆる老舗の乗合事業者、高速ツアーバスからの移行組、貸切専業者、送迎が専門の会社等、バラエティに富んだお申し込みをいただいております。感謝です。

詳しい内容についてはあらためてご報告いたします。よろしくお願いします。






Last updated  2014.06.16 08:56:56
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2014.05.26
カテゴリ:バス産業
去る16日は、業務提携先である「サポートエクスプレス」社が、セミナー「高速バス・貸切バスはどう変わるのか」を開催。全国から、バス事業者を中心に車両メーカー、リース会社など約140人にお越しいただき、私は運営全般のお手伝いのほか、講演を1本担当した。

同社の代表を務める飯島氏は、大手私鉄系事業者の本社および営業所でキャリアを積み、行政書士の資格を取り一昨年に独立、さらに同社を起業したという、業界では珍しい経歴の持ち主(運輸局などを退職し行政書士事務所を開設する例は聞くけれど)。年齢が近く話も合うことから、業務提携先というより友人といった方が正しいかも。ちょうど独立した時期が高速ツアーバスの乗合移行と重なったこともあり、比較的大手を含む、かなりの数の事業者の移行を支援され、彼がいなかったら一本化は完了していなかったと心から信じている。

さてセミナーでは、私はここ2年間の報道対応を振り返り、報道という「アウトプット」から遡って、バス事業者に求められる安全性について皆様に考えていただいた。そして名古屋大学の加藤先生が、貸切バスの新運賃・料金制度についてご説明。予想通り加藤先生への質問が止まず、運営側としては時計を見ながらヒヤヒヤ。正直なところ、バス関係の会で、あれだけ熱い質疑応答は初めて見た。私の講演などではみんな黙ってしまうのに…

※加藤先生のプレゼン資料については、参加していない方も、まもなく本ブログからダウンロードできるように準備中

貸切バスの運賃問題は、(旧)バス事業のあり方検討会から重要なテーマであった。ただその割には、事務局が「本日のテーマは貸切バス」と言い切っていても、いつの間にか話は高速ツアーバスの問題に流れ、十分な議論がなされないまま(旧)が終了し、関越道事故が発生した。社会の注目を大きく浴びる中で昨年度中に新制度決定まで導くことは、「貸切バス運賃・料金WG」で座長であった加藤先生にとって大変なご苦労があったと思う。

さまざまな背景があって貸切バス業界内、旅行業界内で周知も遅れ気味であったので、今年3月の発表を聞いて驚いたというのが各事業者の本音ではあろう(もっとも、会議の進捗は常に発表されていたから、自社の生き様にかかわることだけに常にウォッチしておいてほしかったとは思うが)。「形の上では」実は大きな変化ではないが、実態としては大きく事業環境が変化するので、受け止める方にすれば身構えてしまう気分はよくわかる。しかし、明らかにポジティブな変化なので、その変化をうまく活用してほしい。

現実には、B to B取引の価格を制度で縛ろうというのだから、現場から見た場合に<このケースはどうなるのか?>、<抜け駆けして安売りで仕事を奪っていくヤカラがいるのではないか?>など疑問や不信は消えないだろうが、そんな疑問や事業者間の相互不信に引きずられるのはナンセンスだ。今回の制度は、(形の上ではともかく実態として)貸切バスの実勢価格を上げる大きな、かつ最後のチャンスなのだから、レギュレーション(制度)というよりも、営業上のオポチュニティ(絶好の機会)として理解した方が健全だろう。

また、貸切バスの運賃について制度的な縛りを強くすべきかどうかについては議論もある。私の前々職であるホテル業界では、国際観光ホテル整備法に基づき宿泊料金を行政(奇しくも運輸局。私も「馬車道」に届出書を持参したことがある)に届け出ているが、その料金でホテルを予約する人はまずいない。その程度でいいような気もしないでもないが、現実を見ると、ホテルの場合は値崩れが激しいといいながらもまだ「大人の競争」が展開されているのに対し、今日の貸切バス運賃の決定メカニズムは末期的であり、やむを得ないところか。

バス業界は、つまり、制度に縛ってもらわないと自分たちが生きていけなくなったことを恥ずかしいと感じたうえで、それでも新制度をチャンスと捉えるべきである。一部の規制強化論者の方々は、規制を強化すればさえ「よかった頃」が戻ってくるという認識をお持ちのようだが、旅行形態が団体から個人へシフトした今、残念ながら貸切バス事業はそんなにいい思いはできるはずがないことを、まずは理解する必要がある。一方で、長期的な収益性をいっさい無視し目先の仕事のために値崩れを引っ張っている一部の事業者も、業界ひいては自社の首を自ら絞めているということを認識すべきだ。

ビジネスというものは、規制に守ってもらえばさえ長生きできるほど甘くないし、目の前にあるものだけを見て刀を振り回すようなやり方で勝ち残れるほど簡単なものではない。

新制度を前にいま最も求められているのは、自社の貸切バス事業を永続、成長させたいという「経営の意志」である。日車単価の上昇額×自社車両数×稼働率×365日と計算すると、バス事業者は年間何百万、何千万の収益(粗利)のアップになるはずだ。そこで得た新たな収益を何に投資するか。そして、その投資(例えばハードソフト両面における安全性向上の取組であり、例えば営業力の強化であり、例えば利用者の満足度向上であり、例えば乗務員の待遇改善である)から、翌年はさらなる収益増を得て、それをまた新しい投資に回していく…そのサイクルを回しながら一歩ずつ、会社としてのリスクを低減し、体力をつけ、一つ上のステージへ上がっていく。そのシナリオを書いていくのが経営というものだ。その上り坂への最初の一歩を、制度が助けてくれるとは貸切バス業界は幸運だ。

道路運送法改正から間もなく15年。その間、毎日の生き残りに必死で先のことなど見えていなかった「新免」側も、逆に攻め込まれるばかりで守り方を見つけられなかった既存側も、いま初めて、本当の意味での「経営」の力が問われているのである。


※サポートエクスプレス社は、主に貸切専業者様を中心に、「安全性向上のために何をどう取り組めばいいかわからない」「セーフティバスを取得したい」などのご相談をお受けしていますので、ご興味のある方は直接または成定までご連絡ください。






Last updated  2014.05.26 08:36:29
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2014.04.25
カテゴリ:バス産業
当社の業務提携先である「株式会社サポートエクスプレス」が、主に貸切バス事業者を対象に緊急セミナーを開催します。私は、セミナー運営のお手伝いを担当するほか、バス事故の報道対応の経験について講演を一本担当します(ご案内メールの下書きで「過去2件のバス事故」と書いたところ、残念なことに「3件目」の報道対応が発生してしまいました…)。

サポートエクスプレス社は、大手私鉄系バス事業者で勤務経験が長い私の友人が独立起業して作ったコンサルティング会社です。要するに私の会社とよく似た感じです。おおざっぱにいうと、当社が「既存組」向け/営業面の支援が中心であるのに対し、サポートエクスプレスは「移行組」や新免事業者向け/運行面や申請の支援が中心ということで、市場も商材も重ならないことから、お互いにうまいことやってます。昨年、旧・高速ツアーバスうち、希望した全社が新制度に移行できましたが、それは同社の力なしには実現しなかったと心から思います。

今回のセミナーは、主に貸切バス事業者を対象として、本年度より始まる貸切バスの新運賃・料金制度について、新制度策定に中心的役割を担った、加藤博和・名古屋大学准教授にメインのご講演をいただきます。本当にお忙しい中、ご協力いただく加藤先生には感謝感謝です。またサポートエクスプレスの飯島社長自身も、「セーフティバス」「適正化」「安マネ」など、並行して進む安全性の評価や向上のための制度について解説し、まずは「最初の一歩」の進め方について講演します。したがって、特に安全性についての話は、「既存組」にとってはちょっと物足りないかもしれません。それでよろしければ、ぜひご参加をお待ちしています。概要は以下の通りです。

■日時:5月16日(金)14:00~
■場所:東京・渋谷
■参加費:おひとり様 3,000円(別途、実費負担で懇親会も予定しています)

詳しくはサポートエクスプレス社のウェブサイトをご覧ください
 ・サポートエクスプレス社
 ・チラシのダウンロード(PDF)

ご参加をお待ちしています。









Last updated  2014.04.25 11:29:15
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2013.11.12
カテゴリ:バス産業
昨日11月11日(月)、「高速バス・マネジメント・フォーラム2013」を、東京・新宿エルタワー「サンスカイルーム」で開催し、全国から高速乗合バス事業者(既存組)を中心に、昨年をわずかに上回る154人の皆様をお迎えいたしました。動画映像がうまく表示されないなど進行上の不手際がありましたが、講師の先生方のご講演はいずれも説得力があり、皆様にはなんとかご満足いただけたのではないかと考えております。

ご参加いただきました皆様、また講師の先生方、ご協賛いただいた日野自動車の皆様に心からお礼を申し上げます。

また、ふだんは一人でやっている会社ゆえフォーラムには欠かせない、ボランティアのスタッフの皆さんにも感謝です。今回、私が少し慣れている分、気が緩んでいたのか準備や情報共有が不十分な点もありましたが、先回りして動いてくれて無事に終了することができました。

フォーラム当日は、ホスト(兼)講師(兼)ディレクター(兼)現場監督という、重圧がまとめてやってくる役回りなのですが、スタッフの皆さんのサポートと、懇親会での参加者の皆様の笑顔、それと二次会(そして三次会)での楽しい時間のおかげで乗り切ることができました。

本日、日野自動車「お客様テクニカルセンター」見学会を行なっていて、これから午後の部に同行いたします。最後まで気を抜かず、お客様をお見送りしようと思います。

来年も、できれば同時期に同様のセミナーを開催しようと考えています。今年は「原則として既存組を対象」として開催しましたが、さて来年は「移行組」の皆様にもご案内を差し上げるかどうか。どんな先生にお願いするか。会場アンケートのご回答など拝見しつつ、ゆっくり考えたいと思います。

ありがとうございました。






Last updated  2013.11.12 12:08:50
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2012.09.24
カテゴリ:バス産業
「高速バス・マネジメント・フォーラム2012」は、ご案内を開始してまだ12日だが、既にお申込みが70人を超えた。昨年の最終参加人数が80人だから上回ることは確実で、大きめの会場に変更した(場所は新宿エルタワーで変更なし。会場を分割使用する予定を全室使用に変更)。感謝の気持ちとともに、絶対に充実した会にしないと、と責任感が肩にのしかかってくるようだ。

さて久しぶりの本ブログの更新は最近読んだ書籍から。『鉄道は生き残れるか』。著者は元・国鉄マンである福井義高・青山学院大学大学院教授。副題には、「『鉄道復権』の幻想」とある。国鉄改革や分割民営化後のJR各社の経営のありようについて解説しながら、我が国における鉄道事業の今後について提言をなさっている。

正直なところ、「まえがき」からドキドキ(ヒヤヒヤ)しながらも、ドキドキ(ワクワク)する展開に一気に読み通してしまった。優しい語り口と、それと対をなす「無味乾燥な」「書生論」(「まえがき」より)には押し寄せてくるような不気味な説得力があり、比較するのも失礼かも知れないが何とか私も参考にさせていただきたいと感じたしだい。

さて肝心の内容だが、同書の基層をなす理論は、<鉄道の輸送量は、地域の「人口」そのものではなく、「人口集積」と大きな相関関係にある>というものだ。例えば首都圏および京阪神圏と、中京圏との間には、前者と後者の人口の差以上に鉄道輸送量に大きな差がある。つまり鉄道の輸送シェアが大きく異なる。またJR化以降、札幌、福岡では鉄道輸送量が伸長したが高松では伸びなかったのは、前者にはまだ鉄道の入る「すき間」があったからだ。つまり人口集積が大きいほど(大都市ほど)、自家用車は逆に不便で(渋滞とか駐車場代とかが理由)、利用者は「やむを得ず」鉄道を利用する、と何度も丁寧に解説されている。

そもそも、(山間などを除いた)可住地あたりの我が国の人口密度は欧州諸国などと比べて非常に大きく、つまり我が国はおおむね鉄道(あるいは陸上公共交通)にとって有利な条件が揃っているとする。まったく同感しながらも、当然私は、そこにバス(この場合は主に「平場」の乗合バス)の姿を重ねて考えないわけにはいかない。

余談だが、日本の人口密度が大きいのは「コメ」の文化だからと言われる。米は麦に比べ、その生産に十分な日照と降水を必要とするものの、1粒から多数の収穫を得ることができるので生産性が高く人口維持力が大きい。ただ世の中よくできたもので、米を生産するには(あるいは多くの収量を得ようとすれば)代掻きやら田植えやら多くの労働量を必要とする。自ずと日本社会は早婚多子となり人口密度も大きくなる。狭い国土に肩を寄せ合い、(ステレオタイプに言えば)家族そろって農業にたずさわってきたその大きな人口が、戦後、高度経済成長のスタートとともに都市部へ通勤通学を始めたり大都市へ移住したりした。

さらに1960年頃、ベビーブーム世代が進学就職する年代を迎える。一方で鉄道の整備には時間が必要で(もちろん自家用車は普及しておらず)、彼らの移動はバスが背負うことになった。いきおい乗合バス事業者は高収益を上げ、それを目当てにバス事業者の買収合戦(主に大手私鉄による争奪戦)さえ起こった時代。乗合バス輸送人員が年間100億人の大台を記録し、多くの関係者が「黄金時代」と懐かしむ約20年間。だがその後、都市部で鉄道整備が追いつき、地方部で自家用車が普及する中、その輸送人員は今や40億人を切っている。

同書の筆者は鉄道事業を「すき間産業」と呼び、航空の速達性と自動車の自在性の狭間で利用者は鉄道を「やむを得ず」使うと何度も主張している(あるいは、「鉄道天動説」主義者に対し、優しい言葉で根気強く「説得」している)。もちろん私も同意する。合わせて、乗合バス事業は、前述のように高度経済成長(通勤通学者の増加)が始まりながらも鉄道の整備が追い付かなかった20年間という「時間のすき間」においても、簡単には忘れられない成功体験を味わってしまった。それは、バス産業にとってよかったことだったのか。

筆者は同書を、<鉄道復権のまぼろしに惑わされて過大な期待をかけるのではなく、かつての「陸の王者」に敬意を表し、すき間産業となった鉄道を公共性の呪縛から解放して、静かな余生を送らせる>べきとまとめておられる。バスは「斜陽産業」なのだからそれにふさわしい「生き様」を見つけるべきと主張している私にもさすがに「余生」などという語彙を選ぶことはできないが、あまりにも直截的な表現で思わず背筋が伸びた。

もちろん、私は今、間接的とはいえバスでメシを食っており、バス産業の規模縮小をよしとする立場にはない。さらに蛇足ながら付け加えれば、高速ツアーバス事業に深く関わってきた故に、「ツアーバス側」すなわち「乗合バス事業者の敵」と疑われないよう(まあ、そもそもそういう二元論はみんなもう卒業していいと思うのだが)発言に気を付けないといけない身である。それでもなお、鉄道の持つ「公共性」という概念にも冷静に分析を加え(バス事業に関わる全ての人はこの部分もぜひ目を通していただきたい)、<生き残り可能な部分が道連れにならないよう、積極的に路線縮小を進める必要がある>と言い切る勇気には、筆者の鉄道事業への強い思いを感じ共感を表せざるを得ない。

私自身が堂々と、バス事業の「幕引き」などという語彙をあえて選んで主張できるようになるには、もっともっと各事業者からの信頼をいただく必要がある。何年後か何十年後かにそうなって初めて、私もバス事業を愛する専門家として一人前になれるはず。ただ、そのタイミングが、この産業にとって手遅れでないことだけを、いま心から祈っている。






Last updated  2012.09.24 19:47:19
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2012.08.05
カテゴリ:バス産業
再び高速ツアーバスの事故が発生した。事故そのものに加え、国による一連の「緊急対策」に関して違反があったという事実にショックと失望を禁じ得ない。特に、交替運転者の配置基準(実車距離400km、乗務時間10時間など)は緊急対策の一つの要である。

規制というのはそう簡単に策定できるものではない(誰かが簡単に規制を作るような国家なら、それは怖い話だ)。私自身も本緊急対策の策定に関わったが、あらゆる関係者は言葉を慎重に選び神経をすり減らす思いで調整しこの基準を作ったはずだ。国は文書を出すだけでなく運輸局単位で説明会を開催し(該当事業者を所管する関東運輸局の説明会では私自身も壇上で説明の一部を担当したが、かなり大勢が参加していた)、高速ツアーバス連絡協議会でも国から担当者を招くなど説明会を二度開催したのだが。なんとも無念である。

報道では、当事者が「乗務時間」という用語を誤解していたと言う。たしかに、「実車距離」「乗務時間」という指標は本対策で生まれた新しい指標である。だがあらためて国の資料を確認すると、わざわざ「※」印をつけ両指標の定義を明記してある。それさえ見落とす企画実施会社や運行会社であれば、申し訳ないが乗合事業者やその受託者になることは困難だろう。書面上は許可取得できても日々の運用で苦労する。自ら苦しい思いをしたり周囲の足を引っ張ったりしないよう、慎重かつ速やかに自らの将来を選択していただきたい。

私個人は、前にも書いたが、現在では高速ツアーバス業界のために自主対策を策定したり、国の対策策定に協力したりする役割には、本来はない。ただ、過去の経緯や周りの顔ぶれを考えると、ここは私が引き受けるべきだろうと判断し手を挙げた。もちろん、多くはないものの協議会から報酬をいただいているし、その役割を通して生まれた多くの関係者との信頼関係は今後にプラスだと思うから、その役割自体に文句は言わない。しかし、この状況でなお決められたことが守れない人たちのために働いているというのなら、悲しい。

それでも、高速ツアーバス各社が「新高速乗合バス」に移行合流することは、彼らにとって、また「既存組」高速乗合バス各社にとっても意義あることだと考えている。必ず実現するためにも、今後、冷徹に物事を進める必要がある点をあらためて覚悟した次第である。

さて、まったく話は変わるが、一般財団法人運輸政策研究機構の研究誌『運輸政策研究』最新号に、山本雄吾・名城大学教授、森田優己・桜花学園大学教授、そして大分交通の蛯谷憲治課長(←あれ、課長になったの? 昇進おめでとうございます)による論文『バス事業規制区分のあり方-英国の規制区分を踏まえて-』が掲載されている。さっそく蛯谷さんから抜き刷りを送っていただいた。彼は、地元の乗合バス事業者の第一線で仕事をしながら、自ら大分大学の大学院に通いバスの規制のあり方について研究している(そのような勉強熱心なバス屋は他にいないのではないか)。『バスラマ』の和田編集長にご紹介いただいて以来、九州に出張するたびに無理くり大分泊を作って飲みに行く関係が続いている(もっとも九州の場合、そういう相手が多すぎて出張の行程づくりに困るのだが)。

タイトルにもある通り、英国の規制区分を、現地に足を運び英国運輸省等でヒアリングした結果が本論文だ。我が国では「乗合」「貸切」に規制が分かれるが、現地では「域内バス(平場の乗合)」と「それ以外(高速、貸切)」という分類だそうだ。域内バスについては公共の関与が非常に強く、一方でそれ以外に関してはほぼ完全な自由競争とのことである。

またバスターミナルの入線権が競争を阻害する要因とならないよう、高速バス分野では、既存・私有地のバスターミナルにも、新規参入事業者の受入が義務付けられているとのことだ。この辺りは、本論文の発表を待たずして簡単なレポートの段階で国交省の目に触れており、「バス事業のあり方検討会」最終報告書にも、実は反映されている。

もっとも、英国の事例を学ぶこと自体が研究の目的ではない。「1.本研究の背景と目的」から引用すると、まず、我が国のバス事業において、<都市間バス(長距離バス、高速バス)と域内バスが同一の規制制度下に置かれていることに起因する矛盾>が問題を生んでいるとする。また、<道路運送法が制定された昭和20年代にあっては、乗合バスは(中略)一定の収益を見込める営利事業であった>が、昭和40年代以降、自家用車の普及や過疎化の進展から、<域内バスは純粋な営利事業とは言い難くなっている>。一方、<昭和60年頃より、高速道路整備の進展や、国鉄改革に伴う鉄道保護政策の見直しを背景とした規制緩和により、乗合バスは地域交通の範囲を超えて都市間長距離輸送に進出した>。

<市場も目的も異なる都市間バスと域内バスでは、規制・補助政策が異なって然るべき>という観点から研究を重ねた結果得られた、<域内バスについては最低限のサービス維持ならびに利便性改善のための公的な関与(調整)と支援(補助)を制度化>し、<一方、都市間バスについては、いっそうの規制緩和による競争促進を図るべき>という結論は全くもって同感である。既存事業者の社員という立場では書きづらかった結論ではとも心配するが、本当に公共交通と既存の乗合事業者の将来を思えばこの結論になるはずだ。有意義な研究に心から賛辞を贈るものである(というか、早く九州出張に行きたくなった)。

それにしても、本論文に示された英国の高速バスの姿、すなわち、「バス停の既得権なし」「路線の新設改廃や時刻、運賃等について届出等の必要なし」「傭車は自由」といった制度は、本質的には我が国の高速ツアーバスそのもの。理念としての、高速ツアーバスという事業モデル自体は、突飛なものではないのだ。しかし実態は冒頭に書いた通り。一体どこで道を逸れてしまったのかと堂々巡りを重ねては、そんな自分に気づいて溜息を繰り返す。本音を言えば、「既存組」高速乗合バス各社の新制度対応のお手伝いをやるために今の会社を作ったのであり、ようやく動き始めたその仕事に専念したいのだが……「二足のわらじ」と溜息はもうしばらく続きそうだ。






Last updated  2012.08.05 18:15:40
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京帝117@ ご参考まで この度 K電鉄バスの取締役安全技術部長に…
京帝117@ 残念でした 他にメッセージをお送りする方法を知らな…
成定竜一@ Re[1]:中央高速バス~ふたつの路線~(02/24) 京帝117さん、コメントありがとうございま…
京帝117@ Re:中央高速バス~この風は、山なみの遙かから~(03/02) 86年に私と、その後KKKに入社したH君の2…
京帝117@ Re:新宿高速バスターミナル(02/21) 私がカウンターに座っていた時は、空いて…

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