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淡々堂

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中島らも著『人体模型の夜』という本を読み終えました。
1人の少年が「首屋敷」と呼ばれる薄気味悪い空き家に忍び込み、
地下室で見つけた人体模型の胸元に耳を押し当てて聞いた12のおそろしい物語を綴る
という体裁を取っています。
その少年も最後はおそろしい終わり方をするのですが。
12の話は全て、目や胃など、人体のどこかに関わる内容です。
どの話もおもしろく、2日間の夜の読書タイムを十分楽しむことができました。

3話目の題目は「はなびえ」といいます。
「花冷え」とは、桜が咲く頃の寒さをいう、美しい言葉です。
ちょうど、今時分がそうでしょう。
しかし、この話の「はな」とは、当然人体の一部のそれです。
私が住む地域では今、桜が3分咲きです。
http://www.ramo-nakajima.com/

この本をあっという間に読んでしまったので、もういいかげんに
『ひとにぎりの異形』を読み切らないといけません。
これは《異形コレクション》シリーズ39巻目です。
《異形コレクション》とは、井上雅彦の監修するホラーアンソロジーです。
1巻ごとにテーマが違っていて、『ひとにぎりの異形』のテーマはショートショートです。
私は長編より短編が好きで、短編よりも短いショートショートも好きです。
ずっと読み続け来たこのシリーズでショートショート特集をすると知ってからは
発売日を非常に楽しみにしていました。
しかし、読み始めると退屈で、1冊が長く感じられて、しまいには読むのが苦痛になり、
色んな本に浮気をして、さっぱりページが進まないのが現状です。
といっても、頑張って読み進めて、残り100頁ほどになりましたので、あとちょっとです。
http://homepage1.nifty.com/kazume_n/freakout/

中島らも『人体模型の夜』集英社文庫、1995年11月、税込500円

井上雅彦監修『ひとにぎりの異形』光文社文庫、2007年12月、939円





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最終更新日  2008年04月02日 22時23分55秒
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