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カテゴリ:祖母3―昔話―
鱧(ハモ)のおいしい季節になりました。
私の住んでいる県では今年も鱧がたくさん捕れています。 祖母が幼い時は家でよく食べていて、高級魚でもなんでもなかったそうです。 夕方よく売りに来たのでお父さんが買い、家で料理をしてくれたそうです。 しかし、湯引きなどではなく専ら付け焼きで、ウナギのような食べ方をしていました。 鱧好きの私がうらやましがると、祖母は言いました。 「うっちゃ、鱧や好かん」 (=私なんか、鱧なんぞ好きではないのです) …ああ、そうなんですか…… 鱧はおいしいですが、骨切りがたいへんです。 骨切りとは、鱧を腹開きにして平らに置き、背骨に対して直角に包丁を構え、 ジャッジャッと皮を切らないように細かい切りこみを入れて小骨を切ることです。 以前、親戚に鱧をもらった時、祖母が吸い物にしてくれたことがありました。 …骨切りが所々うまくできておらず、シャゴシャゴした触感でした。 骨切りって難しいんだなあと、身をもって知りました。 「老眼の骨切り」 …と、この話を聞いた友人は、ことわざのようにまとめてくれました。 類義語は「年寄りの冷や水」あたりでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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