2009/02/11(水)22:43
森博嗣『大学の話をしましょうか』
特に若い人に多い傾向ですが、みんなあまりに具体的な計画ばかり持とうとするのです。美容師になりたいとか、老人介護の仕事がしたい、というようにとても具体的です。そのまえに、もっと抽象的な想像をしても良いのではないでしょうか。そして、その抽象的な夢を実現するためには、意外にたくさんの具体的手段があるものです。具体的な夢を先に思い描くと、あとになってイメージが異なっていると落胆することになりかねません。(p.178)
「将来なりたいものは早目に見つける方がいい」
というようなことはよく言いますが、そうじゃない意見を初めて見たので印象的でした。
作者、森博嗣(もり ひろし)は国立大学に勤務していた小説家です。工学博士。
この本は一問一答形式で、大学について答えています。
森博嗣『大学の話をしましょうか 最高学府のデバイスとポテンシャル』中公新書ラクレ、2005年10月、本体価格 720円