2019/12/06(金)23:48
私のにくきもの
清少納言の『枕草子』には、「にくきもの」という章段があります。
昔の「にくし」は今の「憎い」とはちょと意味が違っているようで、『枕草子』には心底の憎悪は感じません。
私が今、現代の感覚の「憎い」という感情をもって「にくきもの」を現すとするならば、筆頭に挙げるのは虫です。
「にくきもの。就寝中に耳元を飛び回る虫。払っても払っても耳元に来る。灯りをつけると姿を消すのもまたにくし」
昨晩、遅く眠りに就いた私に、虫の襲来があったのです。
蚊かとおもいきや、蚊によく似た蚊ではない虫でした。
壁に止まったところをしとめて、事なきを得ました。
今の私は忙しいのです。
これ以上睡眠時間を奪うのはやめてほしいものです。
でも、あんなに必死で寝ていたのに、小さい虫がたてる音で目を覚ましてしまったのはなぜだろう。
枕草子いとめでたし! [ 天野慶 ]