第10話 真の勇者第10話 真の勇者<本部内> 「初号機沈黙!パイロット意識有りません!!」 「生命維持を確認!」 「心音微弱!!」 次々に報告される情報を受けて、リツコがエヴァ回収の指示を出そうとしたその時、 「エントリープラグが強制排出されます!!」 「なんですって!?戦闘中なのよ!止めなさい!」 「停止信号、受け付けません!!」 モニターには、エヴァから排出された操縦席、エントリープラグのハッチが開き、使徒の目の前に、パイロットの少女が晒された光景が映し出されていた。 新世紀エヴァンゲリオンNEON GENESIS EVANGELION01 TEST-TYPE-DVD- <地上> 「やめなさい!シンジ君!自殺行為よ!!」 ミサトの叫びを無視してエヴァの身体を登っていくシンジ。 使徒がゆっくりとエヴァに近づいてくる。 何も出来ないもどかしさに歯がみしつつ、ミサトはカートレイン脇のインターホンに呼びかけた。 「赤木博士、葛城一尉から連絡が入っています。」 「こちらに回して。」 オペレーターから連絡を受けたリツコは、もどかしそうに答えた。 「もしもし、リツコ!今、シンジ君が!!」 「分かっているわ。ここからも見えているのよ。」 「分かってたら、どうして手を打たないの?!」 「この状況で、どういう手が打てるというの? 下手に攻撃すれば味方に当たるだけよ。 そもそも、この状況で下手に刺激して、使徒が暴れ始めたら困るでしょ?」 「かと言って、このまま放っておけないわ!!」 「とにかく、あなたは本部内に避難しなさい。 そのままそこにいても邪魔なだけだわ。民間人の子供もいることだし。」 「でも!!」 「今はあの子に任せるしかないわ。」 シンジが、エヴァの頭部、エントリープラグにたどり着こうとした時、接近した使徒の腕が、振り下ろされようとしていた。 続く ジャンル別一覧
人気のクチコミテーマ
|