2009/04/30(木)06:23
試写会「重力ピエロ」
またまたお呼ばれで出かけてみた。
ちょっと長めの前説の後、他作品の予告編が流されるのはよくある話としても、著作権啓蒙のCF(映画館でも流れる、パントマイム風の変な踊りをする、頭部がビデオカメラの人ね。)が流されなかった試写会は何年ぶりだろう。
さて、壁に落書きされて、その周辺が放火される…という設定では、ロケ地交渉に難航したであろうとは思うんだけど、なんというか、落書きも無理矢理の設定だった感は否めない。
DNAの研究をしている兄や父親の職業など、中途半端に登場人物の描写がある割には「重力ピエロ」というタイトルには、会場を出てから「ぁ…」と気がついた感じだった。タイトルと本編の関係は、私には理解不能。あとから考えてみても、タイトルの説明用に無理矢理ワンシーン押し込んだ感じだな。DNAの件も、二重螺旋構造が4つの塩基で2組しか無く、塩基の略称まで知っていると謎解きの途中でそういう写真か~と思うんだけど、ストップコード以外は意味も感じなかった。SFやアニメなら、ある意味で何をしても良いとは思うんだけど、そのうえで私の理解の範疇ではなかった作品かも。
冒頭から女子高生がレイプ未遂の被害に遭うし、主人公の親が被害者だし、イジメといえるシーンやレイプという台詞が何度も出てくるので、その方面に敏感な人には不快な映画かも知れない。
もっとも、途中から放火犯の予想はつくし、冒頭の台詞も、そろそろ最後のシーンだろうと思われる場になれば「やるんだろうな」という感じで見てしまう。そういう意味では、ストーリー自体は判りやすい。
ただ、重い。場内が静まりかえるシーンもある。誰にでも勧められる映画とは、私には言えないなぁ。考えさせられる作品ではあるんだけど。