なめこ先生の我ら食べ鉄道中記

2024/04/06(土)07:52

381系、最後の乗車記 #3

定期列車(52)

381系の乗車記、締めくくりの振り返りです。 やくものパノラマグリーン車はスーパーやくも色を含めて2両ありますが、この車両を連結している編成は4月5日の引退が既に告知をされているため、乗客もやはり多かったです。写真は米子で撮影をしたものですが、平日とあって多くはありませんでした。その分、沿線の撮影ポイントに撮り鉄が集結していたのは言うまでもありません。写真は永久保存版になりました。 グリーン車を横から見たものです。デザインが現代的で令和の今でも十分に通用する完成度の高いものになっています。ゆったりやくものベースの塗装は、大山の冠雪の白に出雲大社の巫女装束の赤を組み合わせた山陰を強調したカラーリングに仕上がっています。これが見られるのもあと少し。 撮影当日は当初、運行しないと言われていた緑やくもも撮ることができました。緑やくもはスーパーやくもが走っていた間、通常のやくもをリニューアルしたもので、期間としてはそんなに長くなかったことからレアな塗装になっていました。 岡山側は貫通車になっていますが、出雲市側は非貫通の非対称編成になっています。 側面には「381 Yakumo」と筆記体でのエンブレムが並びます。筆記体は洋のテイストが強調されますね。 4月6日からは後継の273系がデビューし、山陰の新たな顔になる予定です。 既に西出雲には273系がスタンバイをしていました。今週からの運行開始に向けて準備は万端といったところです。振子機構は路線データを計算して車体を傾ける最新のものにアップデートされる予定で、カーブでの揺れが低減されて乗り心地の改善が図られます。車内も普通車は新幹線並みのシートピッチ(1040mm)に拡大。グリーン車のシートと合わせてグレードアップします。プラス、2人用と4人用のセミコンパートメントが設置され、フルフラットになる機構は見逃せません。 車両並びに内装のデザインは、ウエストエクスプレス銀河のデザインを担当した建築家の川西康之さんが手掛けたもので、地方創生や人との関わりを意識したものに仕上がっています。この他、車内メロディはOfficial髭男dismの曲(通称ヒゲダン、出雲市行きは I love... 岡山行きは Pretender)が使われます。ヒゲダンのメンバーは4人全員が山陰の出で、ボーカルの藤原聡さんら3人は島根大学の出身など、関わりの深い土地としても知られています。 273系の運行に向けて、停車駅の駅名板はやくもの形に模したデザインに変更されていました。新型車導入における力の入れようは、JR西日本としては珍しい取り組みです。 【振り返り】 381系に乗った回数は、幼少期に辛うじて乗れたしなのや287系置き換え前のくろしおを含めてもごく僅かしかなく、あんまり経験が出来なかった車両の一つでもありました。急速に数を減らしている国鉄型車両でも、令和の時代に乗ることが出来たのは稀なことで、記録に残すことができた貴重な遠征となりました。今後は博物館でその雄姿を見ることになりそうで、国鉄色の原形がリニア・鉄道館に往時のまま保存されています。 381系は在来線の高速化に寄与した技術的価値の高い車両であるので、是非とも日本機械学会の機械遺産に認定してもらい、技術の継承を連綿と受け継いでもらいたいものです。定期運転終了まで静かに見送ろうと思います。Good bye!!

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