なめこ先生の我ら食べ鉄道中記

2024/05/08(水)22:31

かんぱち・いちろく#2

JR九州D&S列車(53)

かんぱち・いちろくの乗車記、どんどん続けていきます。2回目は車内巡りです。 1号車のソファーシートは回転式のため、テーブルを外すことができるようになっています。これは、シートの後部から撮ったもので、テーブルをはめる木枠が1列あたり3個あります。外さないと回転時にテーブルが接触してシートが回せないからなのです。広いシートピッチを確保しているとはいえ、座席の大きさがグリーン車以上のものであることが伺えるシーンですね。 ソファーシートのコンセントは、椅子の両端の下部にあります。気付きにくい場所にありますのでご注意を。 脱着式のテーブルの隙間には、このように小物を収納できるスペースがあります。充電中のスマホやタブレットなどを入れられるサイズなので、結構これが使える構造で機能的です。ちなみに1号車のテーブルは大分産の杉が使われていて、3号車の福岡産の杉とは産地を区別しています。JR西日本のあめつちも、号車によって鳥取と島根の素材を使い分けていますが、これと同じ感覚で地域性をアピールした設計になっています。各県の地産地消につながるので、これは地域の活性化には欠かせません。 これはおまけの写真ですが、椅子の下にも丁寧にロゴが。 もう一つ、1号車のソファーシートの座席番号には、このようなロゴ入りの番号が1か所だけあります。16番を予約されるときに車内で見てみて下さい。 3号車を再び歩きます。デッキ部分はこのようになっていて、種車の面影は全く見られないほどスタイリッシュに変貌しています。連結部分の上方にはかんぱち・いちろくそれぞれの停車駅が案内されています。基本的に博多~別府間で乗降扱いをする駅は始発着の博多、別府を除くと久留米(いちろくのみ)、由布院、大分の僅か3駅しかありません。 各車両の端部には、大型の荷物ロッカーと衣服をかけられるクロークが整えられていて、海外の観光客の需要にも応えられる設備が揃っています。 トイレは3号車に2カ所、集中配置されています。そのうちの1つは男子用の小便器です。改造ほやほやなので清潔感は抜群。勿論、便器はTOTO製です。便器上の三角コーナーは、バックパックなどが置ける大きさがあるのでこれは嬉しい工夫です。 もう1カ所はオムツ交換台などが完備したトイレになっていて、車椅子に対応できる広さがあります。最近のトイレの必需品となったウォシュレットも完備。 トイレの中にはこのようなアート作品もあります。麻生観八翁と衛藤一六翁を現代に蘇らせたコラボアートです。2人のロマンスカー(2R形)という意味合いが込められた作品にも捉えられます。 そしてトイレの洗面ボウルには、地元の伝統工芸品である小石原焼が使われています。小石原焼は、福岡の東峰村で作られている陶器で、登り窯で焼く昔ながらのやり方で生産されているものです。日田の小鹿田焼(おんたやき)と共通点があり、飛び鉋が使われています。ただ、小鹿田焼の方が飛び鉋の切込みがより鋭角な特徴があり、見分けるのも簡単にできます。 3号車の客室入口付近には壁面アートが飾られています。車内の様々な場所に大きさの異なる多彩なアート作品が散りばめられているのも、この列車の特徴なのです。これらの作品はNPO法人BEPPU PROJECTとYamaide Art Officeのコラボによって10組のアーティストが制作したもので、みんなで作る観光列車の意味合いが感じ取られます。 各部のアートは同じアーティストが描いたものではないので、多様な作品を見て楽しめる工夫がされています。 デッキ部分の作品は、結構大掛かりなものがズラリ。 色々と散策をしていると、あっという間に発車時刻に。いちろくは11時に別府を出発。大分までは36ぷらす3と逆のルートで別大国道沿いを走ります。 GWの後半初日でしたので、高崎山やうみたまごは盛況でした。 大分までは15分かけてスピードも抑えめに走行。7分の停車時間を利用して撮ったものです。ここからは久大線に入ります。久大線に入ると、お待ちかねの食事が提供される時間になってきますが、メインイベントの食事については次回に。

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